科学的根拠に基づく英会話スクールの選び方|体験談に騙されるな!

「どの英語スクールを選べばよいか分からない」

「口コミを見ても、スクールがよいか分からない」

このように感じる人は多いかと思います。以前の私も同様に感じていました。

スクールの良し悪しの明確な判断基準がないため、迷ってしまうのです。

 

では、どのようにスクールの良し悪しを見極めればよいのでしょうか?

ヒントは、英会話スクール業界ではなく、医療の世界にありました。

医療業界では、薬や治療法の良し悪しが人の命に関わります。そのため、長い時間をかけて、薬や治療法の良し悪しを判断する方法を開発してきました。

この記事では、医療の世界で使われる「エビデンス(根拠)の強さ」を英会話スクールに応用し、スクールの良し悪しを見極める方法をお伝えします。

この方法(「エビデンスの強さ」の考え方)を知ると、英語スクール選びだけでなく、大きな買い物・投資の判断基準を磨いたり、情報を見極める力を身につけたりすることができます。

この記事でわかること
  • 医療の世界で使われる「エビデンスの質」6つのレベルとは
  • 6レベルのエビデンスを、英語スクールに当てはめると?
  • 質の高い口コミの見極め方
  • アウトカム(得られる結果)の重要性 ~あなたに合った口コミの見方~
  • エビデンスから見る、おすすめ英語スクール

 

    この記事の目次

    なぜ、英会話スクール選びにエビデンス(根拠)が重要なのか?

    そもそも、なぜ英会話スクール選びに「エビデンス(科学的根拠)」が重要なのでしょうか?

    理由は3つあります。

    1.  そもそも、人には思い込みがある
    2.  どのスクールも「効果」を謳うので、違いが分からない
    3.  質の低いエビデンスしかないスクールだと、通っても英語力が伸びない

     

    そもそも、人には思い込みがある

    脳の仕組み上、人は思い込みを持っています。思考のクセと言ってもよいでしょう。

    たとえば、以下のようなクセがあります。

    思い込みの例
    • 先入観に基づき、自分に都合のよい情報を集めて、信念を補強してしまう (確証バイアス)
    • 記憶が都合のよいように歪んでしまう (記憶バイアス)
    • 目立ったことが2つ連続で起きると、因果関係があると勘違いしてしまう (関連性の錯誤)

       

      医療の世界では、医者がこのような思考のクセ・思い込みを持っていた影響で、多くの命が失われてきました。

      有名な例は「壊血病」と呼ばれる恐ろしい病気の歴史です。15~17世紀の大航海時代、この病気が原因で多くの船乗りが死亡しました。

      いまでは、ビタミンCの欠乏が原因だとわかっていますが、当時はこの事実が信じられていませんでした。以下でわかるように、医師や科学者の思い込みが原因で、多くの命が失われてしまいました。

       

      それでも17世紀初め頃には経験的に柑橘類が有効だという説が出ており、『東インドへの航海』には1601年のイギリスのジェームズ・ランカスター(en:James Lancaster)は東インド会社の依頼で4隻の商船隊を率いてインドへ向かった際に、ランカスターが船長を務めるレッド・ドラゴン号の船員にレモン汁を飲ませた結果、レッド・ドラゴン号だけには壊血病による死者が出なかった話が記されている。

      しかし高価で食べ慣れないものを明確な根拠もなしに常備するのは困難で、18世紀には航海の長期化も重なり比較的柑橘類が豊富なスペインやポルトガルでもレモン果汁は商船の標準積載項目から外されるようになり、医学がなまじ進歩したために医師や科学者たちが古代ギリシャの四体液説などを元に複雑な理屈を考えるようになり、様々な仮説が混在するようになった。
      出展:Wikipedia

       

      これは、英会話スクールでも同じことが言えます。

      本当は効果がない(効果が薄い)英語勉強法でも、英語教師が「これは素晴らしい英語学習法だ」と思いこんでしまうことがあります。

      その結果、いくらスクールに通っても結果が出ない生徒が生まれる可能性があります。

      どのスクールも「効果」を謳うので、違いが分からない

      外国語会話教室を運営する企業数は約1,200。

      95%が英語教室なので、1,100以上の企業が英語教室を運営していることになります。

      ⇒外国語教室の概況(経済産業省)

       

      それぞれのスクールのホームページやパンフレットを見ると、どこも「効果や実績」があることを謳っています。

      しかし、実際のところ、どの程度の「効果」があるのでしょうか?

       

      英語学習者である私たちが、スクールの「効果」を見極める目を持つ必要があります。

      なぜなら、見極める目がないと、質の低いエビデンスしかないスクールや教材に大金をつぎ込んでしまうことになりかねないからです。

      以下で、医療の世界で体系化されている「エビデンス(根拠)の質のレベル」について詳しく解説します。

      エビデンス(根拠)の質6つのレベル

       

      様々な研究機関が、エビデンスの質の基準を発表していますが、その内容はほとんど同じです。

      特に「薬の有効性」「病気の治療法の効果」など、厳密性が求められるものに対して、用いられる基準です。

      ここでは、「心理職のためのエビデンス・ベイスト・プラクティス入門」を参考にまとめました。

       

      ↑質が高い
      レベル1ランダム化比較試験(RCT)の系統的レビュー
      レベル2個々のRCT
      レベル3ランダム化されていない比較試験
      レベル4観察研究(コホート研究、ケース・コントロール研究)
      レベル5事例集積研究
      レベル6専門家の意見
      ↓質が低い

      英会話スクールの選び方に「エビデンス」を使ってみる

      以下で英会話スクールに照らして解説します。

      専門家の意見

      もっとも質が低い(信頼性が低い)エビデンスは、専門家の意見です。

      たとえば英語教師をしている先生の、「私の長年の経験から、英会話力を伸ばすには話す頻度が一番大事だ」という意見。

      正しいケースもあるかもしれませんが、さまざまなバイアス(思い込み)の影響を受けている可能性も高いです。

      英会話力を伸ばすには、単語や文法などの基礎力も大事ですし、リスニング力や発音のトレーニングも大事かもしれません。

      このような可能性を無視した、思い込みに基づく意見は質が低いとされています。

      事例集積研究

      次に質が低いのは事例研究とされています。

      「3ヵ月でTOEIC900点を取った方法」などの体験談が、これに当たります。

      少し考えるとわかりますが、ある人がTOEIC900点を取った方法で、あなたも同じようにTOEIC900点を取れるとは限りません。

      なぜなら、前提となる英語力や、得意分野・苦手分野が違うからです。あるいは、性格やライフスタイルも違います。

      つまり、「3ヵ月でTOEIC900点を取った方法」は再現性がありません。

      そのため、このような事例研究は質が低いエビデンスとされています。

      観察研究(コホート研究、ケース・コントロール研究)

      コホート研究とケース・コントロール研究(対照研究)をあわせて、観察研究と呼びます。

      どちらも、「英語力が高い人・低い人」を比較して、要因を調べる研究ですが、過去にさかのぼるか? 将来への影響を調べるか? が違います。

      コホート研究

      現在の英語学習状況の違いに着目し、将来の英語力への影響を調べるのがコホート研究です。

      たとえば現在、幼稚園で毎週1時間英語を勉強している子供と、幼稚園で英語を勉強していない子供がいるとします。

      この子供たちの、将来大人になったときの英語力の差を調べるのがコホート研究です。

      ケース・コントロール研究

      反対に、現在の英語力の違いに着目し、過去の英語学習状況の違いを調べるのがケース・コントロール研究です。

      たとえば、英語がペラペラな人、英語が話せない人を比較します。

      英語がペラペラな人は、幼稚園時代から英語に触れていたのではないか? という仮説を立てて、英語がペラペラな人と、英語を話せない人を比較します。

      このような比較の仕方を、ケース・コントロール研究を呼びます。

      ランダム化されていない比較試験

      観察研究とは違い、実際に人に介入(英語の場合は英語教育)を行い、その変化を調べる方法です。

      がん患者に対し、薬を投与した人、薬を投与しなかった人の、回復率の差を比較するなどです。

      英語教育の場合は、ある英語指導法で教育した人たち、教育をしない人たちを比べ、教育前後の英語力を比較する方法です。

      より具体的にいうと、ある英語スクールを受講した人・しなかった人の英語力を比べたり、受講前後の英語力を比べたり方法です。

      次に述べるランダム化比較試験と比べると質は下がりますが、エビデンスとしては比較的質が高い部類です。

      現実的には、英語スクールを選ぶときには、このエビデンスが最も質が高いものになります。

      個々のRCT(ランダム化比較試験)

      ランダム化比較試験では、研究参加者をランダムに2グループに分けます。

      片方には介入(英語教育)を行い、もう一方には何もしないか、別の教育法を試します。

      両方のグループの変化を比較します。そこで両者に有意な差があったら、英語教育法の効果だと結論づけられます。

      参加者のモチベーション、性格などの偏りを防いでいるため、質が高いエビデンスです。

      RCT(ランダム化比較試験)の系統的レビュー

      複数のランダム化比較試験の研究を統合する研究です。

      複数の研究をまとめた結果であり、最も質が高いとされています。

      英会話スクール選びで大事なエビデンス(根拠)の見方

      改めて、英会話スクールや教材を選ぶときのエビデンスの質について、くわしく説明します。

      レベル1(系統的レビュー)やレベル2(ランダム化比較試験)のデータはない

      英会話スクールを選ぶときには、レベル1の系統的レビューや、レベル2のランダム化比較試験のデータは得られません。

      なぜなら、スクールに入る人をランダムには選べないからです。

      どうしてもスクールに入る時点で、好みやモチベーションなどの偏りが生じてしまいます。

      そのため、レベル1とレベル2のエビデンスは得られないと考えるべきです。

      大半は最も質の低いレベル6(専門家の意見)

      英会話スクールの謳い文句の大半は、最も質の低いレベル6(専門家の意見)です。

      たとえば、以下の内容です。

      • TVや雑誌で紹介された
      • ●●大学の△△教授推薦
      • 最新の●●メソッド

      よく見かける言葉ですが、エビデンスとしては最も質が低いです。

      個人の体験談はレベル5(事例研究)

      スクールに限らず、個人の体験談をよく見かけます。

      • 私が3ヵ月でTOEIC900点を取った方法
      • 1年で英語がペラペラになった勉強法

      などです。

      実際の体験談であるため、一見すると信頼性が高く見えますが、エビデンスとしてはレベル5でかなり質が低い。

      先ほども解説したように、これらの体験談には再現性がないからです。

      参考程度にしておくのがよいでしょう。

      質の高い口コミやインタビューがレベル4~3|最も信頼できる

      スクール選びで最も信頼できるのは、質の高い口コミやインタビューです。

      これらはレベル4、あるいはレベル3に相当します。

      質の高い口コミやインタビューには、以下の内容が含まれます。

      • 受講前に期待していた効果と、実際に得られた結果
      • 受講前の英語レベルと、受講後のレベル

      これらの口コミやインタビューが多数あるスクールは、信頼性が高いと考えてよいでしょう。

      現実的には、英会話スクール選びの際は、口コミやインタビューを参考にすることをおすすめします。

      英会話スクールの、質の高い口コミやインタビューの見極め方

      英会話スクールの口コミやインタビューを見るときの注意点があります。

      口コミ、インタビューの数

      まず、口コミやインタビューの数をチェックします。

      たとえ、よい口コミであっても1件や2件では、たまたま効果が出ただけかもしれないからです。

      スクールの規模にもよりますが、少なくとも10件、できれば20件くらいの口コミをチェックすることをおすすめします。

      受講生が顔出しをしているか

      インターネット上では、口コミは簡単に作れてしまいます。

      そのため、その口コミは本当か? を見極める必要があります。

      一つの方法としては、口コミをしている受講生が顔出しをしているか? ということです。

      写真や動画で顔を出している場合、口コミが本物である確率が高いと考えられます。

      受講生の属性と、あなたの属性

      口コミ、インタビューをしている受講生の属性と、あなたの属性を比べてみましょう。

      たとえば、受講前の英語レベル、生活スタイル、英語で困っていたことなどです。

       

      受講生はTOEIC400点からスタートし、卒業後にTOEIC点数を300点伸ばしていたとします。

      仮に、あなたが現在TOEIC700点だとしたら、卒業後に300点伸ばして、TOEIC満点を取るのは難しいでしょう。

       

      これは極端な例ですが、あなたがTOEIC700点だとしたら、スタート時点でTOEIC700点だった人の口コミを見るべきです。

      アウトカム(得られる結果)をよく見る

      「心理職のためのエビデンス・ベイスト・プラクティス入門」にも書かれていますが、実験をするときに大事なのは「アウトカム(得られる結果)」をきちんと定義することです。

      どういうことかというと、ある心理療法をほどこしたときに、アウトカムは色々な定義ができます。

      • 家族が見て変化が生じた
      • 専門家が見て、症状が緩和した
      • 本人の気分が楽になった

      専門家や家族が見ても変化がないけれど、本人の気分は楽になるというケースもありえます。

      何をアウトカムとするかで、心理療法の「効果がある・効果がない」の結論が変わってきます。

       

      英会話スクールでも同様です。

      スクールの口コミをよく見ると、

      • 英語力が上がった

      以外にも、

      • 英語を勉強する習慣がついた
      • 先生が話しやすかった
      • 受付の対応がよかった
      • 同級生と仲良くなれた

      など様々なものがあります。

      あなたが英会話スクールに通う目的(アウトカム)が「同級生と仲良くなること」であれば、「同級生と仲良くなれた」との口コミが多いスクールを選ぶとよいでしょう。

      しかし、仮あなたのアウトカムが「英語力を伸ばす」ことであれば、「先生が話しやすかった」「受付の対応がよかった」「同級生と仲良くなれた」などの口コミは無視してよいです。

      なぜなら、あなたとは求めるアウトカムが違うからです。

      このように、口コミやインタビューを見る際は、アウトカム(得られる結果)に注目するとよいでしょう。

      まとめ|エビデンスから見る、おすすめ英会話スクール

      この記事では、「エビデンス(科学的根拠)」の質の高さについて解説しました。医療の世界で使われる基準です。

      このエビデンスを英会話スクールの選び方に応用し、解説してきました。

      この視点を持つと、英会話スクール以外にも、情報の見極めや、大きな買い物や投資の判断の精度が高まります。

      日常生活に取り入れてみて下さい。

       

      最後に、エビデンスの観点からおすすめの英会話スクールを紹介します。

      エビデンスはもちろん大事ですが、最後はあなた自身とスクールの相性が大事です。

      なぜなら、相性が悪いと続けられなかったり、英語学習へのモチベーションが下がったりするからです。

      相性を確認するため、申し込む前に無料の体験レッスンを受けてみることをおすすめします。

       

      イングリッシュカンパニー

      イングリッシュカンパニー は、英語のパーソナルジムです。

      いわゆる英語コーチング系のスクールで、最大の特徴は時短で英語力を伸ばすことです。

      口コミやインタビューから推察すると、以下の結果が期待されます。

      • どのスクールよりも効率よく、英語力を上げられる
        (短い勉強時間で、英語力を伸ばせる)
      • 毎日1~1.5時間の勉強で、3ヵ月でTOEICスコアを200~300点伸ばせる
        (スタート時500~600点の場合)

        イングリッシュカンパニーの強みとしては、トレーナーが第二言語習得論の専門家ということ。第二言語習得論は、「人が外国語を習得するメカニズム」の研究です。

        これだけでは単なる理論ですが、実際に口コミを見ると多くの実績に繋がっていることがわかります。

        イングリッシュカンパニーを運営する会社「スタディーハッカー」の理念は「Study Smart」。

        最高効率で英語力を上げたい人に、おすすめできるスクールです。

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        プログリット

        プログリットも英語コーチング系スクールです。

        特徴は英語のレッスンがないこと。

        生徒の「自習力」を高めることにフォーカスをしています。

        期待される結果は以下です。

        • 3ヵ月でビジネス英会話ができるようになる。
          (スタート時TOEIC700~800点の場合)
        • 3ヵ月でTOEICスコアを200~300点伸ばせる
          (スタート時500~600点の場合)
        • 学習の習慣が身につき、卒業後も英語学習や、他の勉強をする習慣がつく

           

          「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ」

          老子の言葉と言われています。

          英語を教えるのではなく、英語の勉強の仕方、さらには学習習慣の身につけ方を教えてくれるのがプログリットです。

          今の生活を見直し、学習習慣を身につけたい人におすすめのスクールです。

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          【参考文献】


          心理職のためのエビデンス・ベイスト・プラクティス入門―エビデンスを「まなぶ」「つくる」「つかう」


          脳には妙なクセがある (扶桑社新書)


          予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

           

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