「頑張って勉強しているのに、英会話で言葉が出てこない......」
こんなふうに悩んでいませんか?
かつて私も、なかなかスラスラ話せるようにならず悩んでいました。
文法や単語の知識はあるのに、いざ英会話となると言葉に詰まってしまうのです。
そんな時、突破口となったのが「フレーズ暗記」でした。
自分がよく使うフレーズを丸暗記してしまえば、一気に英会話が上達します。
ただ、フレーズ暗記にはコツがあるので、すぐに実践できる効果的な覚え方をこの記事で解説します。
後半では、ネイティブがよく使う英会話フレーズもまとめました。
最短で英会話力を伸ばしたい人に役立つ内容になっているので、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。
英会話フレーズ暗記は効率が悪い?フレーズ暗記のメリット・デメリット
私はフレーズ暗記をおすすめしていますが、中には否定的な意見もあります。
そこで、まずメリットとデメリットを整理しました。
フレーズ暗記のメリット
まずはメリットを紹介します。
- 即効性がある
- 効率が良い
- 自然な英語が身につく
即効性がある
暗記したフレーズは英会話でそのまま使えるので、覚えれば覚えた分だけ「話せる英語」が増えます。
英会話に苦手意識がある人でもすぐに効果が出るため、英語を話す楽しさを体感できるでしょう。
効率が良い
文法を学ぶのは時間がかかりますし、単語だけ覚えても会話は成立しません。
しかし、自分がよく使うフレーズを暗記しておけば、最低限のコミュニケーションは可能です。
他の学習法に比べ、はるかに効率よく英会話力を伸ばせます。
自然な英語が身につく
日本人が英語で作文をすると、どうしても不自然な英語になりがちです。
たとえば「友達と遊ぶ」と言いたい時、「I play with my friends.」と訳していませんか?
playは子どもがおもちゃで遊ぶようなイメージなので、大人の場合は「I hang out with my friends.」が自然です。
いちいち日本語から英語に訳すのではなく、フレーズごと暗記していれば、このような微妙なニュアンスで失敗することが少なくなります。
フレーズ暗記のデメリット
続いてデメリットを3つ紹介します。
- 基礎力がつかない
- 使える場面が限られる
- 会話を発展させられない
基礎力がつかない
フレーズ暗記だけに頼っていると、英語の基礎力がつきません。
リスニングやスピーキングはだんだん伸びていきますが、それにも限界があります。
「TOEICの点数を伸ばしたい」「英字新聞を読みたい」「ビジネスで英語を使いたい」といった目標がある場合は、並行して基礎文法を勉強しましょう。
使える場面が限られる
何十個かフレーズを覚えておくと会話はラクになりますが、それだけだと使える場面が限られます。
かといって、さすがに何百個もフレーズを覚えるのは時間がかかり効率が悪いです。
厳選したフレーズを暗記した後は、フレーズを応用できるように、基礎力向上を目指すのがおすすめです。
会話を発展させられない
フレーズはあくまで「短い文」です。
暗記したフレーズだけで複雑な会話を成立させることはできません。
相手の話を理解しながら返事をし、会話の内容を深めていくためには、コツコツと文法を勉強したり語彙を増やしたりしていくことが必要になります。
英会話フレーズの効果的な覚え方完全ガイド
フレーズ暗記にはデメリットや限界もありますが、それでも得られるメリットは大きいです。
そして、メリットを最大限に享受するためにはコツがあります。
フレーズ集をやみくもに暗記するのではなく、次の5つのステップを踏みましょう。
STEP1. 自分が言いたいことを整理する
フレーズ暗記の主な目的は「自分が言いたいことを、スラスラ英語で言えるようになること」です。
つまり、前提として「英語で何を言いたいのか」「英会話で必要なる話題は何か」を整理しておかなければなりません。
人によって、自分の仕事の説明だったり、趣味の紹介だったりするでしょう。
日本語の箇条書きで構わないので、どんなことを英語で話せるようになりたいのか、まとめてみてください。
STEP2. フレーズ集から使える表現をピックアップ
英語のフレーズ集を用意し、「自分が言いたいこと」に使えそうな表現をピックアップします。
STEP1で挙げた内容と完全に一致していなくても、「少しアレンジすれば使えそう」と思えればOKです。
たとえば、STEP1で「会社の所属部署や担当業務を伝えたい」と書いたとします。
「I’m in the Sales department.(私は営業部所属です)」「I’m in charge of selling new products.(新製品の販売を担当しています)」などのフレーズが役立ちそうですね。
STEP3. 実際に使えるフレーズにアレンジ
STEP2で見つけた「少しアレンジすれば使えそう」なフレーズを、実際に自分が使うフレーズとして完成させましょう。
先程の例文は、たとえば次のようにアレンジすることができます。
「I’m in the Sales department.(私は営業部所属です)」
→「I’m in the Human resources department.(私は人事部所属です)」
「I’m in charge of selling new products.(新製品の販売を担当しています)」
→「I’m in charge of hiring new graduates.(新卒の採用を担当しています)」
この時注意したいのが、自己流の英語でアレンジしないこと。
間違ったフレーズを暗記しても意味がありません。
部署名程度ならネット検索ですぐ出てくるので、正しい英語訳を必ず調べてください。
DeepL 翻訳やChatGPTを活用したり、ネイティブに確認したりするのもおすすめです。
STEP4. 繰り返し音読&暗記
覚えたいフレーズのピックアップとアレンジが完了したら、ひたすら音読を繰り返します。
100回も音読すれば、どんなフレーズでも自然に暗記できるはずです。
音読の際は、機械的に口を動かすだけではなく、実際に使うシーンを想像しながら、できるかぎり感情をこめて音読してください。
会話の場所や話し相手を具体的にイメージしておくと、本当にその状況になった時、フレーズが口をついて出てくるようになります。
STEP5. 実際に使ってみる
英会話の機会があったら、覚えたフレーズを積極的に使ってみましょう。
「間違えずに言えた!」「相手に通じた!」という体験は自信につながり、英語学習のモチベーションがアップします。
もしうまくいかなくても落ち込まないでくださいね。
失敗体験は記憶に残りやすいので、使おうとしたフレーズを身につける良いきっかけになります。
ミスの原因さえしっかり確認しておけば、次の機会ではきっとうまくいくでしょう。
ネイティブが使う英会話フレーズ30選
「さっそくフレーズを覚えてみたい!」という人に向けて、押さえておきたい英会話フレーズを場面別に10個ずつ紹介します。
日常会話でよく使うフレーズ
まずは日常会話でよく使うフレーズを紹介します。
会話のきっかけ
- How have you been?(最近どうしていましたか)
- What do you like to do in your free time?(暇な時何をしていますか=趣味は何ですか)
- What do you think about …?(…についてどう思いますか)
気持ちを伝える
- Thank you for ….(…をありがとう):your message(メッセージを)、helping me(助けてくれて)など
- I’m sorry for …(…についてごめんなさい):my mistake(間違い)、being late(遅れて)など
- I’d like …(…がほしい、…したい):a cup of coffee(コーヒー)、to eat out(外食する)など
あいづち、リアクション
- That’s great!(すごいね)
- That’s life.(そういうこともあるよ)
- Kind of.(まあね)
- Not really.(そうでもないよ)
海外旅行でよく使うフレーズ
続いて、海外旅行でよく使うフレーズを紹介します。
ホテルで
- Can I check in/out ?(チェックイン/チェックアウトをお願いします)
- Would you keep my baggage?(荷物を預かってもらえますか)
- … doesn’t work.(…が壊れています):the air conditioner(エアコン)、the shower(シャワー)など
レストランで
- I have a reservation under …(…という名前で予約しています)
- What’s today’s special?(本日のおすすめは何ですか)
- Could I have the check, please?(お会計をお願いします)
観光で
- Do you have any information about …?(…の情報を教えてください):sightseeing spots around here(このあたりの観光スポット)など
- How can I go to …?(…への行き方を教えてください):the station(駅)、the museum(博物館)など
- Could you take my picture?(私の写真を撮ってもらえますか)
- I’d like to exchange Japanese yen for US dollars.(日本円を米ドルに両替したいです)
ビジネスでよく使うフレーズ
最後に、ビジネスでよく使うフレーズを紹介します。
挨拶
- It’s a pleasure to see you.(お会いできて光栄です)
- I really appreciate your support.(ご協力ありがとうございます)
- I’m excited to work with you.(一緒に働くのが楽しみです=今後ともよろしくお願いいたします)
自己紹介
- I’m a …(職業は…です):a teacher(教師)、a salesperson(販売員)など
- I work for …(…に勤めています):an insurance company(保険会社)、a hospital(病院)など
- I’m responsible of …(…を担当しています):a new project(新規プロジェクト)など
電話
- Please hold for just a minute.(そのまま少々お待ちください)
- Could I take a message?(伝言はございますか)
提案、依頼
- Are you available now?(今よろしいでしょうか)
- I’d really appreciate it if you could …(…していただけたらありがたいのですが):give me some feedback(フィードバックをする)など
よくある質問
フレーズ暗記についてよくある質問をまとめました。
英語フレーズをメモするおすすめのアプリはありますか?
「WordHolic」は単語カードのような仕様なので、スキマ時間に暗記したい人におすすめのアプリです。
また、私は「WordHolic」のほかに、LINEをフレーズのメモとして使っています。
使い方は簡単で、メンバーが自分だけのトークグループを作り、使えそうなフレーズを見つけるたびにメッセージとして送るだけ。
絵文字が使えるので視覚的に印象に残りやすいですし、ワード検索もできて便利です。
おすすめの英語フレーズ集を教えてください
私がを愛用しているのはアルクの「起きてから寝るまで英語表現」シリーズ。
よく使うけれど教科書には載っていないような実用的な例文が豊富です。
文法や語彙の解説もついているので、フレーズをもとに英語の基礎力を底上げできます。
まとめ
フレーズ暗記は英会話上達の近道です。
フレーズ暗記“だけ”に頼るとデメリットが生まれますが、フレーズ暗記自体にはメリットしかありません。
英語初心者なのに英会話がうまい人は、フレーズを効果的に使っています。
「STEP1:自分が言いたいことを整理する」は5分もあれば終わる作業なので、さっそく今からやってみてください。
フレーズを使いこなせるようになれば、必ず英会話を楽しめるようになりますよ。