グロービッシュとは?身につけるメリットと2つの批判

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  • 英語の会議で発言したいけれど、英語が口から出てこない。
  • 外国人に対して、自分の思っていることを伝えられず悔しい思いをした。
  • 英語学習をしているが、一向に仕事で英語を使えない。

 

こんな人は「グロービッシュ」を身につけることをオススメします。

グロービッシュとは、ノンネイティブがコミュニケーションしやすいように作られた、シンプルな英語です。

 

日本人のビジネスパーソンにとって、非常に有用なツールです。なぜなら、最小限の努力で、仕事で結果を出せる英語力を身につけられるからです。

 

英語はあくまでコミュニケーションのための「道具」です。仕事で結果を出すのに、ネイティブレベルの英語力は不要です。必要最低限の英語力を身につけ、早く実践の場で「英語を使って」成果を出すことを目指すのがオススメです。

 

グロービッシュとは?「仕事で結果を出す」1500語のシンプルな英語

ノンネイティブのための簡単な英語

グロービッシュとはノンネイティブのためのシンプルな英語です。”Global English”を略して”Globish(グロービッシュ)”と呼びます。

アメリカ人、イギリス人、オーストラリア人など英語を母語とする人たちを「英語ネイティブ」と呼び、それ以外で英語を使う人たちをノンネイティブと呼びます。

グロービッシュは、ノンネイティブが少ない単語と簡単な文法を使いコミュニケーションをするための英語です。

 

世界の英語スピーカーの70%以上はノンネイティブ

なぜグロービッシュが生まれたのかというと、世界中で英語を使う人のうち、ノンネイティブの人口が増えているからです。

デイヴィッド・クリスタルが2006年に行った調査によると、世界中で英語を使う人口は14~15億人です。そのうちネイティブは約4億人、ノンネイティブは10~11億人です。つまり英語を使う100人のうち、70人以上がノンネイティブということです。

 

たとえば、インド、中国などにノンネイティブな英語スピーカーがいます。彼らは独特のなまりの英語を使ったり、簡単な表現を使ったりしてグローバルにコミュニケーションを取っています。

 

このように、英語を使う人の中でノンネイティブが主流派です。ですので、グローバルにコミュニケーションしたり、仕事をしたりするにために、ネイティブのように完璧な発音や複雑な構文をマスターする必要はありません。

このような考えのもと、グロービッシュが生まれました。

 

フランス人ビジネスパーソンが提唱

グロービッシュを提唱したのは、フランス人のビジネスパーソンである「ジャン=ポール・ネリエール」です。ネリエールはIBMに27年間勤め、バイスプレジデント(副社長)を務めたビジネスパーソンです。

 

グローバルなビジネス環境をよく知るネリエールが、1989年に提唱したのがグロービッシュです。

 

そして、2009年に書籍を出版したことで、「グロービッシュ」は世界的に認知されるようになりました。

ネリエールが「簡単な英語」という表現ではなく、「グロービッシュ」という新たな単語を作ったのは、ネイティブが使う「いわゆる英語」と別物という位置づけを明確にするためでした。

 

英語はコミュニケーションのための道具

そもそも、ノンネイティブにとって、英語はコミュニケーションや仕事を進めるための道具です。ですので、ネイティブのように英語の発音が完璧になったり、複雑な構文を使いこなしたり必要はありません。意思疎通ができればよいからですね。

 

「まだ、ネイティブのように英語を話せない」

といって、英語を使うのに躊躇するのはもったいないことです。

 

とはいえ、何らかのガイドラインがないと、「こんな簡単な英語を話してよいのだろうか……」と不安になる人がでてきます。ネリエールは「簡単な英語」のガイドラインを作るために、グロービッシュを定義しました。

ノンネイティブの日本人にとっては、とてもありがたい内容です。

 

仕事ができるビジネスパーソンにとって有用なツール

グロービッシュは、英語が苦手だが仕事ができるビジネスパーソンにとって有用なツールです。

下の図は、ビジネスパーソンのスキルを「仕事ができる⇔できない」「英語が使える⇔使えない」の二軸にマップ化したものです。

ビジネスパーソンのスキル

 

左上の象限は、「英語はできるが仕事ができない人」です。「英語屋」と呼ばれることもあります。残念ながら、「英語屋」は企業ではあまり評価されません。なぜなら、いくら英語ができても仕事ができないと、付加価値を生み出せないからですね。

 

それよりも右下の象限「仕事はできるが英語が使えない人」の方が、企業で評価されます。付加価値を生み出せるからです。多くの日本人ビジネスパーソンは、ここに当てはまります。そしてグロービッシュは、このような人たちにとって有用なツールです。

 

なぜなら、グロービッシュで最低限の英語力を身につけることによって、世界中の人とコミュニケーションができるようになるからです。そうなると、右上の「仕事ができて、英語も使える」グローバルに活躍できるビジネスパーソンになります。

ネイティブを目標にしない

グロービッシュのポイントは「ネイティブ英語を目標にしない」ということです。なぜなら、ネイティブレベルを目指すと何十年もの英語学習が必要になるからです。そうすると、いつまで経っても実践で英語を使えません。

 

「ネイティブ英語」と「仕事を成功させる道具としての英語(グロービッシュ)」は別物ととらえ、「まずは、グロービッシュを身につけて、実践で英語を使ってみましょう」というのが、基本的な考え方です。

グロービッシュの5つのルール

 

5つのルール
  1. 1500語の基本単語とその派生語だけを使う
  2. 基本構文を使う~中学英語でOK~
  3. 1文はなるべく15単語以内|シンプルな英語を使う
  4. 発音は完璧でなくてもよい~アクセント・イントネーションを学ぼう~
  5. ユーモアや比喩は使わない

 

 

1500語の基本単語とその派生語だけを使う

仕事を成功させるために、難しい単語を使う必要はありません。1500の基本単語と、その派生語を覚えれば十分です。

1500語にどのような単語が含まれるのか見てみましょう。

 

たとえば、“able(~できる)”、“deliver(届ける)”、”friend(友達)”などです。

これらの派生語として、”ability(能力)”、”delivery(配達)”、”friendship(友情)”などがあります。

 

ほとんどが、中学校で習う単語です。

基本構文を使う~中学英語でOK~

構文も、中学校で習うシンプルなものを使います。たとえば、SVO、SVOOなどです。受動態を使わず、能動態で表現します。

反対に、関係代名詞、関係副詞など複雑な構文は使いません。

時制についても、6つの基礎時制(現在形、現在進行形、過去形、過去進行形、未来系、未来進行形)を使います。完了形、過去完了形、未来完了形などは使いません。

1文はなるべく15単語以内|シンプルな英語を使う

できるだけ1文を短くします。具体的には、15単語以内が目安です。

文字数を短くするだけでなく、「小学生でもわかるレベル」の文章にすることがポイントです。このとき大事なのが、伝える日本語も「小学生でもわかるレベル」にするということです。

 

具体的に説明します。

ブレインストーミング(アイディア出しをする会議)の冒頭で次のように話したいとします。

 

「今日は既存の枠を破って考えてほしいと思っています」。

 

これを英訳すると次のようになります。

“What I want to accomplish today is to make you think outside the box.”

 

英語が堪能でないと、このような表現は口から出てきませんよね。

 

その代わりに、簡単な日本語に置き換えたらどうでしょうか。

「今日は自由に考えてみてください」。

 

これを英訳すると、次のようになります。

“Today, I want you to think freely.”

 

これなら、実際に使えそうですよね?

このように、2ステップを踏むと、シンプルな英文を作れます。

 

シンプルな英文を作る2ステップ
ステップ1:小学生でもわかる日本語にする
ステップ2:シンプルな英語にする

 

発音は完璧でなくてもよい~アクセント・イントネーションを学ぼう~

私たち日本人がネイティブレベルの発音を身につけるのは簡単ではありません。なぜなら、英語には日本語にない音が含まれるからです。たとえば”l”と”r””b”と”v”などです。

 

たしかに“英語らしい“発音を身につけるのが理想です。しかし、完璧な発音を身につけるのを待っていたら、いつまで経っても英語を使って仕事をできるようになりません。

相手に伝わるレベルの発音を身につければ十分です。

 

むしろ発音よりもアクセントやイントネーションを学ぶ方が、投資対効果が高いです。なぜなら、英語と日本語はイントネーションが違うからです。

日本語は抑揚が少なく平板ですが、英語は抑揚が豊かです。下の図が日本語と英語の抑揚をイメージに表したものです。

 

たとえ”r”と”l”を完璧に発音しても、日本語のように抑揚をつけずに話すと、相手から「英語」と認識されない可能性があります。反対に単語の発音が完璧ではなくても、イントネーションを意識して話すと、英語らしく聞こえます。

 

ですので、アクセントやイントネーションを意識して学習することをオススメします。

 

英語らしいアクセントやイントネーションを身につけるには、シャドーイングと呼ばれるトレーニングがおすすめです。シャドーイングとは英語の音声の後に続いて発声する練習です。以下の記事にシャドーイングの効果とやり方を詳しく解説したので、興味がある方は読んでみてください。

 

⇒英語シャドーイングで効果を出す正しいやり方5つのコツ|TOEICやビジネス用教材も紹介

 

 

 

ユーモアや比喩は使わない

「アメリカ人はアメリカンジョークを交えて話すから、英語で話すときはユーモアを入れないといけない。」と思う人もいるかもしれません。

しかし、英語を話す際にユーモアや比喩を使う必要はありません。なぜなら、ユーモアや比喩は文化により捉え方が大きく異なるからです。そして多国籍の人とコミュニケーションする場合は、ユーモアや比喩を使わない方が、誤解なく意思疎通がでます。

無理にユーモアや比喩を使おうとせず、シンプルに言いたいことを伝えればOKです。

 

グロービッシュを身につけるメリット

投資対効果が高い

一般的な英語学習と比べ、グロービッシュは学習の投資対効果が高いです。投資対効果が高いとは、「英語学習に費やしたお金や時間」に対して、「得られる結果」が大きいということです。

投資対効果を数式で表すと、次のようになります。

 

投資対効果=得られる結果÷英語学習に費やしたお金や時間

 

得られる結果が大きい

英語学習をするときに陥り勝ちなのが、英語力を伸ばすために英語学習をしてしまうことです。本来であれば、何か目的があって英語学習をするはずです。たとえば、「仕事で成果を出したい」「外国人とコミュニケーションをしたい」などです。本来の目的を忘れて、際限なく英語勉強を続け、なかなか実践に移せないのは非常にもったいないことです。

 

グロービッシュは目的が明確です。

「英語という道具を使って、外国人とコミュニケーションを取り、仕事で結果を出すこと」。

目標が明確であるため、大きな結果を得やすくなります。

 

英語学習に費やすお金や時間を節約できる

ネイティブレベルの英語力を身につけるには膨大な時間がかかります。5年や10年継続しても、なかなかネイティブレベルには達しません。

しかし、グロービッシュであれば数か月~1年程度でマスターすることができます。なぜなら、仕事で結果を出す英語に特化し、学習内容を絞っているからです。日本人は中学や高校で英語を学んでいます。学生時代に学んだことを復習し、アウトプットできるようになればグロービッシュを使いこなせるようになります。

このように、グロービッシュの学習は投資対効果が高いことがわかります。

「書く」、「話す」アウトプットがラクになる

具体的にはグロービッシュを身につけると、どのような変化が起きるのでしょうか?

それは、英語で「書く」、「話す」アウトプットがラクになることです。

なぜなら、シンプルな英語で書いたり話したりできるからです。具体的には、1500語+派生語を使ったり、15文字以下の短い文章にしたりという感じです。

反対に、「読む」「聞く」のインプットはラクになりません。なぜなら、コミュニケーションする相手がグロービッシュを使うか分からないからです。ネイティブの場合は、いわゆるネイティブ英語を使ってくる可能性があります。そのため、ネイティブとコミュニケーションが成立する程度には、リーディングやリスニング能力を高める必要があります。

 

グロービッシュへの批判

シンプルな英語で伝わるグロービッシュ。素晴らしいですよね?

ですが、グロービッシュには批判もあります。

 

ネイティブに浸透していない

まずは「グロービッシュはネイティブに浸透していないから意味がない」との批判です。

ネイティブにしてみると、「自分は普通に話せるのに、なんでわざわざレベルを落として簡単な英語を使わないといけないの?」という感じ。

 

日本語に当てはめてみるとイメージしやすいかもしれません。

ビジネスシーンで「小学生レベルの日本語しか使わないでください!」と言われたら、「え?なんで?」となりますよね。

英語ネイティブも同じです。

 

だから、グロービッシュはネイティブに浸透していないわけです。

 

100人に70人はノンネイティブ

「じゃあ、グロービッシュは無意味なの?」

こう思うかもしれませんが、そんなことはありません。

 

なぜなら、英語を話す人のうち、100人に70人はノンネイティブだから。むしろノンネイティブが主流。

実際、筆者が仕事で関わる英語スピーカーも、中国人、インド人、フランス人、アラブ人と国際色豊かです。

 

ノンスピーカー同士では、難しい英語を使わずグロービッシュのようなシンプルな英語でやりとりをしています。

 

今後、ノンネイティブスピーカーの比率はさらに高まると、グローバルなやりとりにおいては、ネイティブも含めてグロービッシュが「標準的な英語」になる可能性もあるはずです。

 

1500語では足りない

グロービッシュが基準とする1500語では足りないとの批判もあります。

たしかに、1500語はコミュニケーションをとるのに最低限に必要な単語数なので、ビジネスで英語を使いこなすにはこれだけでは不十分です。

 

あなたの専門領域の専門用語を覚えたり、慣用句を使えるようになったりする必要があります。

 

それでも、基礎となる1500語を身につければ、最低限のコミュニケーションを取れるようになります。

 

 

まとめ|グロービッシュを身につけて、実践で英語を使おう

日本人ビジネスパーソンにとって、英語はあくまで「道具」です。英語力を磨くに越したことはありませんが、完璧を求めすぎていつまで経ってもビジネスの現場で英語を使わないのは非常にもったいないです。

グロービッシュは、ある意味ではノンネイティブの「割り切り」ですが、仕事で結果を出せるならそれで構いません。要は優先順位の問題ということです。

時間は有限ですので、ぜひ投資対効果の高い英語学習をすることをおすすめします。

 

 

 

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    メリット
    • 無駄な学習をしないので、最短で”ビジネスで結果を出せる”英語力が身につく。
    • 仕事相手の外国人の考えがわかり、コミュニケーションがスムーズになってストレスが減る。
    • 英語力アップが仕事の成果につながる。

       

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