
英語の基礎といえば単語力です。
スピーキングもリスニングもリーディングも、英単語を知らなければ上達しません。
とはいえ、英単語を暗記するのって苦しいですよね。
- 1000語、2000語必要と言われるけど、100語すら覚えられる気がしない......
- 暗記が苦手だから、一度覚えてもすぐ忘れてしまう
こんなふうに悩んでいませんか?
たしかに、語彙力を伸ばすには地道な努力が必要。
でも、英単語を覚えるにはコツがあるんです。筆者はコツさえ押さえてから、短時間で暗記で、覚えた単語を忘れにくくなりました!
英単語の暗記に苦手意識を持っている人も、この記事を読めば、最小限の努力で英単語が覚えられるようになりますよ。
タップできる目次
英単語を覚えられない理由
皆さんは、日本語の単語は数え切れないくらい知っていますよね。
それなのに、なぜ英単語は覚えられないのでしょうか?
効率のいい暗記方法を知るためにも、まず英単語を覚えられない理由を理解しましょう。
一度にたくさん覚えようとする
初心者にありがちな失敗は、一度に大量の英単語を暗記しようとすることです。
「よし、頑張るぞ!」とはりきって、「1日100語」のような無理な目標を立ててしまうんです。
でも脳が一度に記憶できる量には限界があります。
なので繰り返し復習しなければ定着しません。ですが、覚えようとする単語が多すぎると、復習の時間を確保できませんよね。
たとえば、「同じ100語を1日3回、毎日復習」を2週間〜1ヶ月程続けられれば、誰でも英単語を覚えられるでしょう。
けれど現実的に考えると、忙しい社会人が毎日それだけ単語学習に時間を使うのは難しいはずです。
だから結局三日坊主で終わってしまうんですね。
焦って無理をしすぎると挫折し、本末転倒になってしまいます。
単語だけを丸暗記しようとしている
単語と意味だけを丸暗記しようとしても、なかなか覚えられません。
「early = 早い、late = 遅い、remember = 覚える......」というように機械的に勉強していると、たとえ一時的に覚えたとえしても、すぐに忘れてしまいます。
記憶には「短期記憶」と「長期記憶」の2つがあります。
すぐに忘れてしまうのが短期記憶で、脳が大切だと判断し長く残るのが長期記憶。
長期記憶にするためには、印象に残るエピソードと紐付けるなど、脳にインパクトを与えることが大切です。
記号のように単語を丸暗記しようとしても、印象に残りませんよね。
長期記憶として定着させるために、文章ごと暗記したり、イラストと一緒に覚えたりなど、何かと関連付けて覚える工夫を心がけましょう。
覚えた英単語を使わない
単語集を頭から覚えようとすると、自分にとって必要でない単語も出てきます。
ですが、日常生活でもテストでも使わない単語は、記憶に定着させるのが難しいです。
長期記憶にするためには、自分にとって重要な情報だと脳に認識させなければなりません。
重要な情報というのは、命に関わることや、繰り返し使うことですよね。
英単語をせっかく覚えても、全く使わなかったら、「これはいらない情報だ」と脳が判断して忘れてしまいます。
覚えたのに使わないでいると、どんどん忘れてしまうのは自然なことなんです。
英単語を効率よく短時間で暗記するコツ
では、どうしたら英単語を効率よく短時間で暗記できるのでしょうか?
ここでは筆者が実践している3つのコツをご紹介します。
音読しながら覚える
単語帳を眺めて黙々と暗記しようとしている場合は要注意。
「覚えたつもりだったけど思い出せない」という結果になりがちです。
暗記する時は、声に出したほうが圧倒的に脳に定着しやすいです。
なぜなら、五感に刺激を与えれば与えるほど、印象に残りやすくなるから。
単語を思い出そうとする時、「こんな音だったな」「こんな場面で使ったな」など、とっかかりが多いほうが記憶を引き出しやすいんです。
音読すれば、スペルを見ながら口を動かし、耳で自分の声を聞いているので、目と口と耳を同時に使っていることになります。
同じ理由で、正しい発音を聞いたり、動作をつけたりなど、体を使うことを意識すると覚えやすいですよ。
スキマ時間を有効に使う
記憶の定着には、繰り返し復習することが不可欠。
でも、一度に長時間勉強しようとすると、どうしても挫折してしまうんですよね。
筆者は「朝1時間早起きして語彙を増やそう!」と決意し、1ヶ月くらい頑張って継続したことがありますが、仕事が忙しくなってやめてしまいました。
そこで、今では忙しい時でも続けられるようにスキマ時間を活用しています。
単語の暗記には「自分で作る瞬間英作文」というアプリが気に入っています。
このアプリでは、自動音声がまず和訳を読み上げ、数秒後に正解の英文を読んでくれます。覚えたい単語の例文を自分で入力することができるの
で、自由度が高いのがいいところ。通勤時間などに流し聞きするのにオススメです。
間違えた単語を重点的に復習する
継続して英単語を勉強していると、だんだん学習した単語が増えていきますよね。
10語、20語ならいいですが、100語、200語と増えていった場合、毎回全ての単語を復習しようとすると時間がいくらあっても足りません。
そんな時は、前回の復習で間違えた単語を優先して復習するようにしましょう。
筆者は「英語を英語で理解する 英英英単語 上級編」を愛用していますが、電子書籍ではなく単行本を使っています。
覚えられなかった単語に目立つ印をつけ、重点的に復習するためです。
時間は有限なので、苦手な単語を優先してつぶしていきましょう。
覚えた英単語を忘れにくくする方法
ここまでで紹介したコツ3つを押さえれば、少しずつ単語力をアップさせることができるはず。
ところが、一度覚えた英単語も、しばらくすると忘れてしまうんですよね。
そこで、暗記した英単語を忘れにくくする方法をお伝えします。
定期的に復習する
脳に長期記憶として定着させるためには、繰り返しインプットすることが重要です。なので復習は欠かせません。
でも毎日復習するのは大変ですよね。どれくらいの頻度で同じ単語を復習すれば忘れにくくなるのでしょうか?
こちらは、カナダのウォータールー大学の研究結果です。
引用:https://ryugaku-kuchikomi.com/blog/ebbinghaus-the-forgetting-curve/
黒い曲線は残っている記憶を表しています。
初日に新しい知識を学んで、記憶率が100%に上がりますが、時間が経つにつれどんどん忘れていっていますね。
オレンジの線は、途中で復習をした場合の記憶の定着度合いを表しています。
2日目(学習から24時間後)に10分間復習すると記憶が100%に戻ります。
そして、次は7日後に5分間復習すると再び100%に。さらに30日後、たった2〜4分の復習でほぼ完璧に回復するのです。
つまり、だんだん復習の頻度と時間を減らしても、記憶はキープできるということ。
学習の1日後、1週間後、1ヶ月後に、タイミングよく復習すると効果的です。
新しく覚えた英単語を積極的に使う
人間の脳は、使わない情報を忘れるようにできています。
なので、新しく覚えた単語は、記憶に定着するまで積極的にたくさん使うようにしましょう。
オススメは簡単なフレーズごと覚えて、オンライン英会話で使ってみること。
人と会話するとリアクションがもらえるので、エピソードとして記憶に残りやすいです。
使い方が間違っていて通じなかった時はショックかもしれませんが、「あの時、間違えて恥ずかしかったな」と印象に残るため、覚えるチャンスでもありますよ。
英会話の機会がなくても、次のような方法があります。
- 覚えた単語を使って日記を書く
- SNSのハッシュタグに使ってみる
ぜひ試してみてくださいね。
英単語学習で注意すること
最後に、英単語学習で注意することをひとつ挙げておきます。
ノートに書いて覚える英単語勉強は効率が悪い
英単語を覚えるために、ノートにひたすらスペルを書くという方法があります。
誰でも一度はやったことがあるのではないでしょうか?
この方法は、漢字の学習など、「手に形を覚えさせる」ためには有効です。
ですが、英単語の暗記の場合には効率が悪いといえます。
なぜなら、語彙を増やす目的はスペルを覚えることではなく、単語を使えるようになることだからです。
たとえば筆者は「necessary(必要である)」のスペルを時々間違えます。いつも「cが2つだっけ? sが2つだっけ?」と迷ってしまうんですよね。
他にもスペルを間違えやすい単語はたくさんありますが、英会話やTOEICで困ったことは一度もありません。
パソコンで英文をタイプする時も、Grammarlyなどのスペルチェックツールを使えば細かなスペルを覚えていなくても問題ありません。
スペルミスが問題になるのは学校のテストくらいで、社会人になるとほぼ関係なくなります。
ということで、ノートにひたすら書くのは、はっきり言って労力と時間のムダです。
書いている時間があったら、単語カードやアプリを使って繰り返し練習したほうが効果がありますよ。
まとめ
この記事では、英単語を短時間で暗記するコツを紹介しました。
「コツがわかれば意外と簡単に覚えられる」ということに気づいていただけたでしょうか?
暗記が苦手だと思い込んでいた人は、やり方が間違っていただけかもしれません。
正しい方法で努力すれば誰でもたくさんの英単語を暗記できるので、この記事の内容をぜひ実践してみてくださいね。
少しずつ覚えた単語が増えてくると、自信もつきますし、英語学習がもっと楽しく感じられるようになりますよ。