ネイティブのような発音でスラスラ英語が話せたらかっこいいですよね。
しかし、英語の読み書きは中上級レベルでも、発音に自信が持てないという日本人は少なくありません。
あなたもきれいな発音に憧れつつ、「どうしたら英語の発音がよくなるんだろう?」と悩んでいるのではないでしょうか。
筆者も高校生の頃、同じ悩みを抱えていました。
ですが試行錯誤しながらトレーニングを重ね、高校卒業の頃にはネイティブにも「発音がきれい!」とほめてもらえるくらいに上達しました。
なので、日本にいながら独学でも、発音をよくすることはできるんです。
大人になってから英語の勉強を始めた人も諦めないでください。
正しい方法で練習すれば、必ず英語の発音はよくなります!
この記事では英語の発音のコツやトレーニング法を解説しているので、ぜひ参考にして取り組んでみてくださいね。
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英語の発音を良くする2つのメリット
単語や文法など勉強すべきことがたくさんある中で、発音練習に時間を割くのはもったいないと感じるかもしれません。
ですが英語の発音はとても重要なので、発音を身につける努力をすることをおすすめします。
筆者は英語学習で「発音が大事!」と実感した経験から、他の外国語を勉強する際にも必ず発音を第一優先で学ぶようになりました。
まずは英語の発音をよくする主なメリットを2つ紹介します。
スムーズに意思疎通ができる
「発音が上手くなくても、意味が通じればいいんじゃないの?」と思うかもしれませんが、正しく発音できないと意味は通じません。
正確に言うと、勘がいい相手ならわかってくれることもありますが、間違って伝わるおそれが高くなります。
カタコトの日本語の外国人と話す場合も同じですよね。
「こう言いたいのかな?」「あれのことかな?」と想像しながら聞けば、意を汲み取ってあげられることもありますが、別の単語と勘違いしてしまったり、理解に時間がかかってしまったりします。
実は、筆者も最近失敗しました。
コロナ禍でよく使うようになった「ワクチン(vaccine)」は「ヴァクスィーン」、「ウイルス(Virus)」は「ヴァイラス」に近い発音です。
ネイティブとコロナ禍の話をしようと思いこの2つの単語を使ったのですが、発音がカタカナ読みだったため全く通じなかったんです。
その時「やっぱり正しい発音は大事だな」と改めて感じました。
発音をよくすればスムーズに意思疎通できるようになり、英会話をもっと楽しめるようになりますよ。
リスニング力がアップする
自分の発音がよくなると、相手の英語を聞き取るリスニング力もアップします。
当然ですがネイティブは英語を正しく発音するからです。
先程の例で考えると、自分では「ワクチン」と発音しているのに、相手が「ヴァクスィーン」と言ってきたら、何のことだかわかりませんよね。
なので、ネイティブの英語を聞き取るために、正しい発音を覚えることが効果的です。
そして、正しい発音を知識として知っているだけでなく、実際に口に出すことで、正しい発音を聞く機会が増えます。
自然と耳が鍛えられるので、結果としてリスニング力が向上するというわけです。
英語の発音の3つのコツ|英語の発音がよくなる方法
では、どうしたら英語の発音がよくなるのでしょうか?
効率よく発音を身につけるには、英語特有のポイントを押さえることが重要です。
これから解説する3つのコツを意識するだけで、発音がグッとよくなりますよ。
英語の発音が上手い人の特徴
英語の発音が上手い人に共通する特徴として、下記が挙げられます。
- 英語の発音の重要性を理解している
- 日本語にない音をきちんと発音できる
- 英語の発音ルールを知っている
- 英語のリズムやイントネーションを身につけている
つまり、英語の発音のコツをしっかりつかんで練習しているのです。
次に挙げる3つのコツを押さえれば、あなたも英語の発音が上手くなりますよ。
コツ1:フォニックス
フォニックスは英語のスペルを正しく発音するためのルールで、英語圏の子どもたちが英語を学ぶ際に使われています。
日本語では、ひらがな1文字と1音が対応しています。たとえば、「ねこ」は「ね」と「こ」という2文字をそのままつなげて発音すればOKです。
ところが、英語の「cat」は「シー、エー、ティー」ではなく「キャット」ですよね。
しかも同じ「c」でも、単語によって発音が「ク」だったり「チ」だったり「ス」だったりと変化します。
- cat(キャット)[kǽt]
- chicken(チキン)[tʃík(ə)n]
- cease(スィーズ)[síːs]
適当に決まっているように見えるかもしれませんが、実は文字の組み合わせによって発音のルールが決まっているのです。
フォニックスを身につけると、長い単語でもスペルを見ただけで正しく読めるようになります。
フォニックスを完全にマスターするのは時間がかかります。
ですが「英語は1文字=音ではないんだな」とわかっているだけでも、カタカナ読みから離れられるので発音が改善できますよ。
コツ2:音声変化
英語の単語ひとつひとつを正しく発音しているのに、なぜかカタコトに聞こえることがありますよね。
それは音声変化に対応できていないからです。
英語は文になると、前後の音がつながって、次のように発音が変化することがあります。
- 2つの単語がつながる:keep on → キーポン(pとoが連結)
- 2つの音がくっついて変化する:meet you → ミーチュー([ t ] の音が [ ʧ ] の音に変化)
- 最後の音が発音されない:good bye → グッバイ(dの音が脱落)
たとえば「Let it go.」を「レリゴー」と発音すると、ネイティブらしく聞こえますよね。
これは「t」の音が落ちるという音声変化が正しく行われているからです。
音声変化が上手くできるようになると、流ちょうでカッコイイ発音になります。
コツ3:リズムとイントネーション
日本語と英語では、話す時のリズムとイントネーションが全く異なります。
なので文の中でどこを強く・速く読むかに注意するだけで、英語の発音はよくなります。
例文を見てみましょう。
Can you come to the party at eight?
この場合、大事な単語は「come」「party」「eight」の3つです。他の単語は聞き取れなくても、この3つだけで文の意味がわかりますよね。
なので、この3つの単語を強調して、他は弱く発音するとネイティブっぽく聞こえます。
逆に日本語と同じようにすべて平坦に発音してしまうと、相手はどこに集中すればいいかわからないので、通じにくくなってしまいます。
英語を話す時は、英語ならではのリズムやイントネーションを意識するようにしましょう。
英語発音の3つの勉強法
次に、具体的なトレーニング法を3つ紹介します。
すぐにできるものばかりなので、英語学習に取り入れてみてください。
自分の英語を録音して聞いてみる
英語の発音をよくするためには、自分の発音を客観的に把握することが大切です。
なぜなら、どこがおかしいのかわからないと矯正のしようがないからです。
英文を音読する時、ボイスレコーダーで録音してみてください。
あとで再生してみると、「ここはカタカナっぽく聞こえる」とか「リズムが悪いな」など気づくことがあるはずです。
筆者は学生時代、英語のスピーチ大会に出ることになったので、ボイスレコーダーを買って音読練習をしました。
自分ではスラスラ読んでいるつもりでしたが、客観的に聞いたらネイティブ英語とかけ離れていて、とてもショックでした。
ですがおかげで発音の欠点を改善することができ、スピーチ大会でもほめてもらえたので、録音には効果があったと思っています。
レコーダー機能はスマホにも備わっていて手軽に試せるので、ぜひやってみてくださいね。
口と舌の筋肉を鍛える
地道なトレーニングになりますが、英語をきれいに発音するためには口と舌の筋肉を鍛えたほうがいいです。
なぜかというと、日本語は口をあまり動かさずに話せる言語なので、日本人は英語の発音に必要な筋肉が発達していないからです。
海外ドラマや洋画を観ていると、登場人物たちが口を大きく動かしているのがわかります。
それはリアクションが豊かなせいだけでなく、そもそも英語が口や舌をしっかり動かして発音する言語だからです。
英語と日本語では声の出し方そのものが違うので、日本人が英語の発音をよくするためには筋トレが必要になります。
試しにYouTubeチャンネル「サマー先生と英会話!」の「日本語にない6つの英語の母音!《サマー先生の英語発音講座#31》」をやってみましょう。
鏡で自分の口の動きを見て、動画と比べながら練習してください。
ひととおり終わると、頬まわりの筋肉が疲れているのではないでしょうか?
口や舌の筋肉を使うことを意識していると、だんだん自然な英語の発音ができるようになります。コツコツ続けてみてくださいね。
英語を音楽に乗せてリズム練習する
英語のリズムは、ただ英語をぼーっと流し聞いているだけでは身につきません。
ですが楽器の練習と同じように、繰り返し練習すれば、だんだん無意識にできるようになります。
そこでおすすめなのが、音楽に乗せて英語のリズムパターンを習得するトレーニングです。
好きな洋楽があれば、一緒に歌って覚えてもいいですね。楽しく歌っているうちに、自然と英語ならではの発音の強弱や音声変化に慣れていきます。
筆者の場合は、『英語の頭に変わる本―日本人が英語が苦手なのはこういうわけだったのだ!』という書籍を愛用していました。
元・玉川大学文学部外国語学科教授で、音声学や英語教育を専門としている中田憲三先生の著書です。
ボサノバのリズムに乗せて英文を音読することで、右脳を使って英語の発音を学ぶというメソッドが紹介されています。
1ヶ月くらい毎日続けてみたところ、海外ドラマの聞き取りがすごく楽になり、音読もスムーズにできるようになりました。
「英語のリズムがどうしてもつかめない」と悩んでいる人は、ぜひ試してみてください。
英語の発音勉強に関するよくある質問
最後に、英語の発音をよくする方法についてよくある質問と回答をまとめました。
カタカナ英語でも上手に発音することはできますか?
カタカナ英語で通じる場合もありますが、上手に発音するためにはカタカナから離れましょう。
なぜなら、英語にはどうしてもカタカナで表現できない音が存在するからです。
たとえば「R」と「L」は「ラ行」でどちらも表されますが、実際は全く違う音ですよね。
最初は大変かもしれませんが、発音記号やフォニックスを学んだほうが最終的には発音がよくなります。
発音練習におすすめのサイトはありますか?
「あいうえフォニックス」では、フォニックスをひととおり学ぶことができます。
イラストとアニメーションでわかりやすく解説されており、初心者にもおすすめです。
子ども向けに見えますが、内容は大人にも十分な詳しさなので、参考にしてみてください。
初心者でもネイティブ並みの発音になれますか?
正しいトレーニングを積めばネイティブ並みの発音になれます。
英語初心者でも、大人になってからでも、必ず発音は上達します。
ネイティブ並みになるには時間がかかりますが、確実に少しずつよくなっていくので頑張りましょう。
まとめ|発音を身につけると英語が楽しくなる
この記事では、英語の発音をよくするためのコツとトレーニング法を紹介しました。
正しい方法で練習すれば、誰でも上手な発音を身につけられることがおわかりいただけたでしょうか?
英語の発音がよくなると、かっこいいだけでなく英会話上達やリスニング力アップなどのメリットがありますし、何より自信がつきます。
日本人は英語の発音に苦手意識を持っている人が多いですが、意外と簡単に改善できるので、ぜひトレーニングに取り組んでみてくださいね。
「独学だと難しそう......」という場合は発音矯正スクールもあり
たしかに、独学でも英語の発音を改善することはできます。ただ、自分の発音を録音して聞き直したり、口や舌の筋肉を鍛えるトレーニングをしたりと簡単ではありません。
「やっぱり、発音を良くするのは難しそうだな......」と感じた人もいるかもしれません。
そんな場合は、発音矯正専門のスクールを活用してみるのも良い選択です。
筆者がおすすめするのは『ハツオン』というスクールです。
ハツオンの受講生は2ヶ月で劇的に発音を改善しています。公式HPにBefore/Afterの発音が紹介されているので、ぜひチェックしてみてくださいね。「短期間でこんなに発音がよくなるのか!」と驚くはずです。