このように、大人になってから英語を一から勉強し直したい時、どうしたらいいのでしょうか?
「英語を勉強しよう!」という気持ちになったのは素晴らしいことですが、やる気だけで英語ができるようにはなりません。
正しいアプローチをしないと、成果が出ず、せっかくのやる気が無駄になってしまいます。
この記事では、私の苦い失敗談を踏まえて社会人が一から英語を勉強する時の3つの失敗パターンを解説します。
後半では効果的な目標設定法と学習法や、おすすめアプリも紹介しているので、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。
社会人が一から勉強する時の失敗パターン
はじめに、社会人が一から英語を勉強する時の失敗パターンを3つ紹介します。
自分に当てはまるものがないかチェックしてみてください。
頑張りすぎて続かない
忙しい社会人によくある失敗は、「最初に頑張りすぎてしまい、息切れして続かなくなる」というものです。
私も過去の英語学習でこのパターンに陥ったことがあります。
勉強しなおそうと思ったきっかけは、仕事で会った外国人と会話が続かず、悔しい思いをしたことでした。
そこで「今日から毎日2時間勉強する!」と意気込み、「出勤前に1時間、昼休みに30分、帰宅後に30分の勉強」というスケジュールを立てました。
しかし、ちょうど仕事が忙しくなってきて、2週間程でギブアップ……。
次に勉強を再開するまで、結局半年ほどブランクができてしまいました。
はじめはモチベーションが高いので、少しくらい睡眠時間を削っても頑張れますが、だんだん辛くなってきます。
そのうち勉強計画を守れないことがストレスになり、英語学習自体をやめてしまったんです。
無理をせず、長期的に続けられるペースで学習に取り組みましょう。
いきなり英会話から始める
初心者が「とりあえずオンライン英会話をやってみよう」と考えると挫折しやすいです。
知識が足りない状態でいきなり英会話に挑戦しても、思うように話せなくてストレスがたまります。
これも私自身が経験した失敗です。
オンライン英会話に登録してレッスンを受けてみたものの、うまく話せなくて落ち込みました。
その後のレッスンでは、話すのが嫌になり、ほぼ講師の話を聞いているだけ。
それで勉強した気分になって、他の学習をサボったので、当然ながら英語力は伸びませんでした。
そこで、学習法を見直して単語や文法などのインプットをしてから再チャレンジしたところ、今度はレッスンの効果を感じられました。
英会話レッスンは「学んだ知識を実践する場」です。
せっかくの時間を無駄にしないよう、先に最低限の知識をインプットしておくのがおすすめです。
目標が定まっていない
あなたが英語を学ぶのは何のためですか?
「なんとなく英語ができたほうが良さそうだから......」という曖昧な理由しか浮かばない人は要注意。
明確な目標がないとモチベーションが保てず、壁にぶつかった時に簡単に挫折してしまいます。
マラソンでも同じで、「あと10km」というゴールが見えれば頑張れますが、「いつまで走り続ければ良いのかわからない」という状態は辛いですよね。
具体的な目標設定法については、このあと紹介する「一から英語を勉強する大人の目標設定法」を参考にしてください。
一から英語を勉強する大人の目標設定法
学生時代は定期テストや受験などの強制力がありましたが、社会人は自分で目標を設定しないと、学習を続けるのが困難です。
まだ目標が定まっていない人は、次の手順で目標を設定してみましょう。
すでに目標がある人も、もっと効果的な目標設定ができるかどうかチェックしてみてください。
まずは「大きな目標」を決める
まず、「なぜ英語ができるようになりたいのか」「英語を使って何がしたいのか」を考えてみましょう。
- ビジネス英語を身につけて昇進したい
- 海外旅行をして現地の人と友達になりたい
- 英語で映画や小説を楽しみたい
など、英語を勉強する動機は人それぞれ。
NGな答えはありませんが、達成した自分を想像してポジティブな気持ちになれるような、ワクワクする目標を意識してください。
勉強が辛くなった時に思い出せば、モチベーションを復活させられるからです。
「小さな目標」を設定して達成感を得る
大きな目標を設定することも重要ですが、現状とのギャップが大きすぎると、やる気がそがれてしまいます。
そこで、大きな目標を達成するためのステップとして「小さな目標」を設定していきましょう。
マラソンで考えると、初心者がいきなり「45km走れ」と言われたら、「そんなの無理!」と投げ出したくなりますよね。
でも「今日は1km、1週間後は2km、1ヶ月後は5km......」と少しずつ距離を伸ばしていけば、半年後には45km走れるようになる気がしませんか?
英語学習においては、次の2つのポイントを意識して小さな目標を立ててください。
- 具体的・定量的で、達成したかしていないか客観的に判断できる
- 楽勝ではないけれど、少し頑張れば達成可能なレベル
社会人が一から勉強する場合、
「1日10語暗記して、1週間ごとにテストする」
「英語の本を毎日5ページ音読する」
などから始め、少しずつ量を増やしたり難易度を上げたりしていくのがオススメです。
達成率が2倍になる「WOOPの法則」
「目標を設定しても、結局達成できずに終わってしまう」と悩んでいる人のために、「WOOPの法則」を紹介します。
アメリカの心理学者ガブリエル・エッティンゲン教授が提唱した法則で、以下の頭文字を取ったものです。
O:Outcome(得たい結果) 具体的に得たい結果。できれば定量的に書く
O:Obstacle(障害) 得たい結果を実現する際に想定される障害
P:Plan(計画) 障害が起きたら、どんな行動をとるかの計画
WOOPの法則では、単に目標を設定するだけでなく、「もし予定していた学習ができなかったらどうする?」「やる気がなくなったらどうする?」といったネガティブな要素への対処法まで徹底的に考えます。
これを実践すると、目標達成率が2倍になることが統計的に証明されています。
英語学習以外にも応用できるので、興味がある方は実践してみてください。
以下の記事でより詳しく解説しています。
→ご参考:ウープの法則を使った英語の目標設定の例〜ビジネスにも役立つ〜
一から英語を勉強する初心者向けの英語勉強法
一から勉強するといっても、何から手をつければいいのか迷ってしまいますよね。
そこで、初心者がまず取り組むべき勉強法を解説します。
正しい発音のトレーニング
最初にやるべきことは、正しい発音のトレーニングです。
実際に英語でコミュニケーションを取るためには、正しい発音の習得が不可欠だからです。
いくら単語や文法を知っていても、発音が間違っていると相手に伝わりませんし、相手の英語を聞き取ることもできません。
一度間違った発音を覚えてしまうと、矯正に時間がかかります。
最初の段階で正しい発音を身につければ、今後の学習を効率的に進められますよ。
初心者が発音を学ぶにあたっては、次の2つを優先して行うのがおすすめです。
- 音声変化を学ぶ
参考記事:「英語の5つの音声変化」のルールと教材を徹底解説【著者インタビュー】 - 音読でリズムとイントネーションを身につける
参考記事:英語音読3つの効果|具体的なやり方と取り組みのポイントを徹底解説
フレーズの暗記
英語ができるようになるためには、語彙を増やす必要があります。
日常英会話で使われる語彙は3,000語程度なので、コツコツ覚えましょう。
その際、フレーズごと暗記すると、効率よく英語力を伸ばせます。
「apple = りんご」と個別に覚えるのではなく、「I ate an apple for breakfast.(朝食にりんごを食べました)」のようにフレーズで覚えるのです。
個々の単語よりもフレーズのほうが場面をイメージしやすいため、早く記憶に定着します。
また、そのまま会話の中で使うこともできるので、フレーズをたくさん覚えれば、初心者でも英会話ができるようになりますよ。
基礎文法の復習
フレーズを暗記するだけだと応用ができないので、英語で表現できることが限られてしまいます。
そこで重要なのが英語の基礎文法です。
英文法に対して、「つまらない」「難しい」というイメージを持っている人は多いかもしれません。
しかし基礎文法を押さえておくことは、英語を身につける上でとても重要です。
文法は、言葉のルールです。
サッカーや野球といったスポーツも、ルールを知らなかったらうまくプレイできませんし、効率的な上達法もわかりませんよね。
英語学習においても、基礎文法を知らないと、いつまでも初心者を抜け出せません。
日常会話に必要な文法事項は限られています。
アプリやテキストを活用し、中学レベルの基礎文法をひととおり復習しましょう。
英語初心者におすすめのアプリやテキスト
最後に、一から英語を勉強したい初心者におすすめの教材を紹介します。
スタディサプリENGLISH 新日常英会話コース
学習の習慣がない人には、総合的な英語学習ができるアプリ「スタディサプリENGLISH」がおすすめです。
ドラマ仕立てのストーリーや、ゲーム感覚の単語クイズなどで、1回3分から楽しく英語を学べます。
サブスクリプション制(月額2,178円)ですが、発音から文法までひととおり学習でき、他の教材を買う必要がないので、個人的にはコスパが良いと感じます。
⇨スタディサプリENGLISH 新日常英会話コースのHPはこちら
中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。
基礎文法は「スタディサプリENGLISH」などのアプリでも学べますが、順序立てて復習したい場合はテキストを1冊用意しましょう。
『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』は中学で習う文法事項を網羅しつつ、イラストが豊富で読みやすいので、初心者におすすめです。
本書の練習問題に全て正しく答えられるようになれば、日常会話には困りません。
さらにステップアップしたい人は『高校英文法をひとつひとつわかりやすく。』に進んでみてください。
カンタンなのになぜか伝わる こあら式英語のフレーズ図鑑
『こあら式英語のフレーズ図鑑』には、現代の日常会話でよく使われる英語表現がたくさん載っています。
英語と日本語のニュアンスの違いも学べるので、読むだけで英語のコミュニケーション力がアップする1冊です。
かわいいコアラのキャラクターが登場し、図やチャートで視覚的に意味を理解できるのがポイント。
「英単語がずらっと並んでいるのを見るのが辛い......」と単語の暗記に苦手意識を持っている人でも、自然と語彙を増やせるようになっています。
まとめ
英語の勉強は、大人になってから始めても遅くありません。
学校の授業で習ったことを忘れてしまっていても、正しい方法で取り組めば、必ず英語ができるようになります。
仕事や家事の合間を縫って勉強を続けるのは大変かもしれませんが、英語学習には頑張るだけの価値があります。
昇進して収入を増やしたり、海外に友達を作って自慢したりなど、英語ができるようになった自分をイメージして、モチベーションを上げましょう。
この記事を参考に、まずは目標設定から始めてみてくださいね。
最短で英語力を伸ばしたいなら英語コーチングがおすすめ
「とはいえ、独学で英語学習を続けるのは大変そう......」という方におすすめなのが英語コーチングスクールです。
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人気の秘密は、短期間で驚くような成果が出ること。
- 英会話スクールに通っても英語を話せなかった人が2ヶ月でビジネス英会話を習得
- スコアが停滞していた人が、3ヶ月でTOEIC300点アップ
このような成果を挙げた人がゴロゴロいます。
うさんくさく聞こえるかもしれませんが、正しい方法で学習すれば必ず英語力は伸びるんです。
少しでも気になる場合は、以下の記事を参考にしてみてくださいね。
⇨ご参考:【2024年】英語コーチングおすすめ16社の比較ランキング〜学習目的別BEST3〜