海外とやりとりのある部署に異動になったり、上司が外国人になったりして、いきなり仕事で英語が必要になることがあります。
でも英語はすぐには上達しないので、思うように仕事が進められずストレスが溜まってしまいがち。
こんな状況はとても辛いですよね。
そのままでは仕事自体が嫌になってしまいますし、会社からの評価も下がってしまうかもしれません。
そこで、この記事では、仕事で英語ができない現状を乗り切るために、今すぐできる解決策を3つ紹介します。
3つの解決策を実践すれば、英語ができなくても仕事をうまく回して、辛い気持ちが和らぐはずです。
もちろん将来のことを考えれば、地道に英語力を磨くことも大切です。
中長期的に英語力を伸ばす方法も合わせて紹介するので、キャリアアップのために実践してみてくださいね。
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仕事で英語ができなくて辛い思いをした筆者の体験談
はじめに筆者の恥ずかしい失敗談をお話しします。
アメリカ人スタッフの案内の担当に
20代後半、当時勤めていた会社のオフィスに、アメリカから来日した取引先のスタッフ(ニック:仮名)を迎えた時のことです。
当日が初対面でしたが、普段からニックとメールのやりとりをしていたので、通訳兼オフィス案内は筆者が担当することになりました。
ニックは仕事内容や日本の情勢について興味津々に質問してきます。
ところが、筆者はとっさに英語で返すことができず、たびたび気まずい沈黙ができてしまいました。
アメリカ人が帰国子女のアルバイトを案内役に指名
焦りつつも必死に頑張っていたところ、たまたまアルバイトで来ていた大学生が帰国子女だと判明したんです。
その大学生との会話が弾んだニックは、「明日はこの子に案内してほしい!」と希望したのです。
筆者はある程度キャリアのある社員だったのに、バイトの大学生より役に立たなかったことがショックで、恥ずかしさのあまり逃げ出したい気持ちになりました。
しかもニックが大学生を指名した時、正直「助かった」と思ってしまったんですよね。そんな自分のふがいなさに腹が立ちました。
結局、翌日も筆者が案内したのですが、ニックの不満が伝わってくるようで居たたまれませんでした......。
仕事で英語が思うように使えなかったばかりに、辛い思いをした苦い思い出です。
仕事で英語ができなくて辛いと感じる3つの理由
あなたも仕事が英語でできなくて苦しんでいるのかもしれません。
でもこれまで、英語が必要のない日本で生活してきたのですから、英語がうまく話せなくて当たり前です。
それなのに「英語ができなくて辛い」と悩んでしまうのは、仕事に真面目に取り組んでいる証拠。
恥ずかしいことではないので、自分を受け入れてあげましょう。
ここでは、「仕事で英語ができなくて辛い」という心理を具体的に解説するので、客観的に自分の気持ちを見つめてみてくださいね。
周りに迷惑をかけるのが申し訳ない
- 英語の電話が聞き取れず、何度も聞き返してしまった
- 英語のミーティングについていけず、何も意見が出せなかった
- 自分のつたない英語を相手に理解してもらえず、話が進まない
こういうことがあると、辛くて逃げ出したくなりますよね。
英語ができないせいで、同僚や取引先に迷惑をかけているんじゃないか?
と考えると、申し訳なくて居たたまれない気持ちになってしまいます。
けれど、実際には周りはあなたが思うほど気にしていません。
英語ができない日本人はたくさんいるので、英語でのコミュニケーションに苦労するのは珍しいことではないからです。
英語ができなくても頑張っていることが伝われば、周りも協力してフォローしてくれますよ。
仕事の能力をアピールできずもどかしい
英語ができないと、本来の仕事の能力を十分にアピールすることができません。
なので、仕事ができる人ほど、「英語じゃなかったらもっと活躍できるのに......!」ともどかしく感じるのです。
そんな時は、会社に将来を期待されているのだと考えてみましょう。
- 今は英語ができないけど、きっと頑張って数年後には活躍してくれるだろう
- 英語はできないけど、仕事ができるから是非うちの部署に欲しい
など、ポジティブな理由で今のポジションに抜擢(ばってき)された可能性もあります。
最初のうちは苦労するかもしれませんが、成長するチャンスだと思って英語上達に励むことをおすすめします。
理想が高すぎる
「英語ができない」と悩む人のほとんどは、理想が高すぎます。
自分が理想とするレベルに達していないだけで、周りから見ると結構英語ができたりします。
具体例を挙げてみましょう。
あなたは“Can you speak English?” と聞かれたら、何と答えますか?
慌てて“No!”と答えてしまう人が多いのではないでしょうか。
しかし英語で自己紹介や簡単な道案内くらいできれば、自信を持って“Yes, I can!”と答えていいんです。
文法が間違っていても発音がカタコトでも、相手はいちいち気にしていませんし、意外と通じます。「間違えちゃった......」と落ち込んでいるのは自分だけです。
完璧でなくても構わないので、積極的に英語を話してみてください。
英語は使えば使うほど上達するので、恥ずかしく感じるのは最初のうちだけですよ。
「仕事で英語ができなくて辛い!」短期的な3つの解決策
辛い状況を抜け出すには英語力を上げるのがベストとはいえ、英語の習得には時間がかかります。
ですが、ちょっとした工夫で状況を改善することはできますよ。
今日からでも使える短期的な解決策を紹介するので、悩んでいる人は試してみてください。
オーバーリアクションとボディランゲージで乗り切る
英語ができないからといって黙っているとコミュニケーションが取れず、相手との関係を深めることができません。
「英語はわからないけど、あなたと仲良くなりたいと思っていますよ!」と伝えるためには、オーバーリアクションとボディランゲージが有効です。
イメージがわかないという人には、野球の川﨑宗則選手の英語インタビューが参考になります。
川﨑選手は、英語がほとんどできない状態で渡米しました。
動画の中でも簡単なフレーズしか使っていなくて、正直、流ちょうとは言えないですよね。
でも、大きな声で笑ったり、ジェスチャーで意味を補ったりして、ネイティブとの会話を楽しんでいます。
アメリカのメディアでも、ユーモアたっぷりの受け答えが人気です。
こんなふうに、英語ができないならできないなりに、コミュニケーションを取る努力をしましょう。一生懸命な気持ちは必ず相手に伝わりますよ。
資料を用意して情報不足をカバーする
仕事で英語が必要な場合、オーバーリアクションとボディランゲージだけでは乗り切れない場面も出てきます。
たとえば英語の会議でプレゼンをしたり、議論を進めたりしなければならない時です。
情報や意見を正しく伝えるには、とにかく準備することが重要。英語ができない分、しっかり資料を用意して情報不足をカバーしましょう。
英会話が苦手でも、時間をかければ辞書を使いながら文を書くことはできるのではないでしょうか?
グラフや図を使って視覚的にわかりやすくするのも効果的です。
前もって計画しておけば、英語が得意な人に資料作成やチェックを手伝ってもらうこともできます。
仮に、プレゼンやミーティングの当日に言葉に詰まったら、「資料を御覧ください」と言えば乗り切れたりします。
つたない英語での口頭説明だけよりも、相手に情報を正しく理解してもらえますよ。
通訳アプリを活用する
通訳アプリや通訳機は手軽で便利なので、ぜひ活用してください。
最近のアプリは性能が上がっていて、自然な文章で翻訳してくれます。
機械を通すので会話に若干のタイムラグが生じるものの、いちいち辞書を引くよりはだいぶ速いです。
「Google翻訳」のアプリは無料ですが音声認識もしてくれるので、とりあえずダウンロードしておくといいですよ。
筆者が初めて海外出張した時は、会社からAI翻訳機「ポケトーク」を支給されました。
片手サイズの機械のボタンを押して話しかけると、音声通訳と文字翻訳を同時にやってくれます。
相手が珍しがって興味を示してくれたため、会話のネタとしても重宝しました。
ポケットにしのばせておくと、いざという時に助けてくれるお守りになるので、英語ができなくても安心です。
ただし完全に通訳アプリや通訳機に頼ってしまうと英語の上達が遅くなるので、「できるだけ自力で頑張るけど、自信がない時はアプリでフォローする」という使い方がおすすめです。
「仕事で英語ができなくて辛い!」中長期的な4つの改善策
続いては「仕事で英語ができなくて辛い」という悩みを根本から解決するための、英語上達法を3つ紹介します。
将来のためを考えたら、時間がかかってもしっかり英語を身につけておくのが重要です。
とりあえずは短期的な解決策で現状を乗り切りつつ、コツコツ英語学習に取り組みましょう。
自分の仕事内容を英語で言えるようにする
「英語のテストでは点が取れるのに、仕事の現場では英語が出てこない......」ということはありませんか?
日々使う英語表現は仕事内容によってかなり違うので、学校の勉強やTOEIC対策ではカバーしきれません。
「仕事で英語ができない」という問題を解決するには、自分の仕事内容を英語で言えるようにすることが必要です。
まずは自己紹介として、会社や担当業務について英語で説明する練習をしてみましょう。
普段の仕事の会話を英語に訳してみる
また、普段の仕事の会話を英語に訳してみるのも効果があります。
仕事中に上司から業務を依頼されたり、同僚と意見交換をしたりしますよね。
その時の会話を振り返って、「英語だったら何て言えばいいかな?」と考えてみてください。
わからない時は、ネットで調べたり、英語ができる仕事仲間に質問したりして、ノートにまとめておくといいですよ。
そうすれば仕事に必要な専門用語などを優先的に覚えられるので、効率よく仕事で使える英語が身につきます。
毎日オンライン英会話に取り組む
英語で話すのって、慣れるまで恥ずかしいし緊張しますよね。
特に英語に自信がない人は、失敗をおそれて会話に消極的になりがちです。
ですが、仕事の現場ではミスが許されなくても、オンライン英会話のレッスンなら間違えてもOKです。むしろ、間違えるのが当たり前。
オンライン英会話ならプロの先生が会話の相手をしてくれるので、初心者でも安心して取り組めます。
オンライン英会話は自宅で好きな時間に受講できるので、なるべく毎日続けることをおすすめします。
継続していると、だんだん「自分の英語は通じるんだ!」という自信がついてきます。
そうすると会社でも堂々と英語で話せるようになりますよ。
オンライン英会話の効果的な活用法を『オンライン英会話の活用方法|効果的な受け方7選を解説【準備が8割】』の記事で解説をしたので、参考にしてみてくださいね。
短期でもいいから留学してみる
1〜2週間の短期でもいいので、思いきって語学留学してみるのも有効です。
というのも、日本にいると英語ができなくても本気で困ることはありませんよね。
仕事で英語ができなくても、この記事で紹介した短期的な解決策などを実践すれば、なんとか切り抜けられます。
ところが、留学中はそうはいきません。
恥ずかしくても、自信がなくても、英語を使わないとどうにもならない場面が出てきます。
語学学校の授業では英語で発言しなければいけないし、レストランでの注文や病院の診察も英語。
苦労しますが、必死で英語を使っていると英語力がアップするだけでなく、英語でのコミュニケーションに自信がつきます。
「英語でトラブルを乗り越えた!」という経験は、帰国後の仕事でも必ず活きてきますよ。
なので、短期間でも良いので、語学留学をするのもアリですね。
筆者の短期留学の体験談を以下の記事にまとめま他ので、参考にしてみてくださいね。
⇨社会人のマルタ短期留学体験談〜英語以外にも学べる3つのこと〜
プロのサポートを受ける
とはいえ、次のように思う人も多いはずです。
- 毎日オンライン英会話を続ける自信がない......
- 留学はちょっとハードルが高い......
そんな人におすすめなのが、英語コーチングです。
英語コーチングとは、受講生一人ひとりに専属のコーチがつき英語学習を徹底サポートしてくれるサービス。
3ヶ月程度の短期集中で、飛躍的に英語力を伸ばせるのが特徴です。
なぜ、3ヶ月の短期間で英語力を伸ばせるのでしょうか?
その理由は「学習量」、「学習の質」、「サポート体制」が揃っているから。
- 十分な学習量(自習)
- 科学的で効率的なトレーニング
- 挫折させないサポート体制
英語コーチングスクールは2015年にスタートした、比較的新しいサービスですが、「短期間で英語力が伸びる」ため社会人に人気が出ています。
以下の記事には、筆者が実際に体験した英語コーチングスクールを厳選して紹介しています。
「初心者におすすめのスクール」、「ビジネス英語が身に付くスクール」など、目的別にランキング形式で紹介しているので、少しでも気になる場合はチェックしてみてくださいね。
⇨【保存版】英語コーチングスクール16社を比較~おすすめランキングあり~
まとめ|仕事で英語ができなくて辛い状況は乗り越えられる
仕事で英語ができない状況は辛いものです。
筆者も過去にたくさん失敗をして悔しい思いをしてきました。
ですが日本人が英語ができないのは当たり前なので、悩みすぎずに、この記事で紹介した解決策を参考にしてみてください。きっと乗り切ることができるはずです。
辛い状況は英語を勉強する良いきっかけにもなります。
英語はすぐにできるようにはなりませんが、正しい方法で勉強を継続すれば必ず上達します。
ぜひ中長期的な目線で英語学習に取り組んでみてください。
コツコツ努力を続ければ、英語で仕事ができるようになり、グローバルに活躍できる人材になれますよ。