
「仕事で英語プレゼンを任されたけど、自信がない」
「研究発表、学会発表で英語プレゼンをするが、どのように準備をすればよいかわからない」
英語プレゼンに自信がない人、経験が少ない人こそスライドに力を入れるべきです。
なぜなら、プレゼンはその場で対応する必要がありますが、スライドは事前に時間を使って準備できるからです。
しっかりスライドを準備しておけば、当日のプレゼンにも安心して臨むことができます。
これまで私は、大学時代の教授や会社の先輩から教わったり、MBAスクールの授業で学んだり、プレゼンに関する書籍を読んだりして、英語プレゼンを成功させるための、スライド作成技術を学んできました。
私がビジネス英語コーチとしてサポートする中、英語プレゼンのスライド構成や書き方を知らないせいで損をしている人が多いことに気が付きました。ですので、この記事では実践で使えるビジネス英語プレゼンのスライド構成や書き方のコツについてお伝えします。
- 英語プレゼンのスライド構成|ビジネスや学会発表向け
- 悪いスライド例、よいスライド例
- 英語プレゼンのスライド作成3つのコツ
この記事の目次
英語プレゼンのスライドを作る前に見てほしい動画
- 誰に対してプレゼンをするのか
- 聞き手は、どの程度の前提知識を持っているのか
- 聞き手はこれから何を知る必要があるのか
- 聞き手はどのような順序で聞きたいのか
さらに詳しく知りたい方は、こちらの動画をどうぞ↓
英語プレゼンで、聞き手のことを意識する重要性がコンパクトにまとまっています。
この動画はEST onlineという実践的なビジネス英語を動画で学べるYoutubeチャンネルです。
プレゼンターは、東京オリンピック招致のスピーチプレゼンター育成も担当したニック・フォークナー氏。
日本人ビジネスパーソンがやってしまいがちな、英語の間違いを1~5分の動画で学べます。
通勤時間や昼休みなどのスキマ時間に見ると、実践的なビジネス英語が身につきます。
英語プレゼンのスライド構成と流れ
英語プレゼンのスライドは以下の構成で作ります。
- 導入
- 本論
- 結論
この流れを頭に入れてスライドを組み立てると、準備がしやすくなります。
下図に英語プレゼンの流れと、内容をまとめました。
以下で詳細に説明します。
英語プレゼンのスライド構成1|導入部
導入部はプレゼンの「つかみ」です。具体的には以下の内容を盛り込みます、
挨拶と自己紹介
プレゼンの冒頭では、挨拶と自己紹介を行います。
自己紹介のスライドを一枚準備しておくとよいでしょう。
名前、所属、本日プレゼンをする理由などです。
プレゼンの目的と背景
なぜ、これからプレゼンを行うのか目的と背景を説明します。
その後、聴衆がプレゼンを聞いて得られるメリットをスライドに書いておくとよいでしょう。
ここは大事なポイントです。
なぜなら、聴衆はあなたの話を聞くメリットを理解できないと、集中して聞いてくれないからです。
プレゼンの概要と全体像(目次)
本論に入る前にプレゼンの概要と全体像を示しておくのは重要です。
なぜなら、人は話の全体像が見えないと、「いまは何の話をしているのだ」とストレスを感じるからです。
実際には「目次(Table of Contents)」「アジェンダ(Agenda)」を示します。
英語プレゼンのスライド構成2|本論
英語プレゼンテーションでは、話を3つ程度に分けるのが一般的です。
たとえば、以下の流れです。
- 学会発表の場合
- 従来の課題と本研究の位置づけ
- 実験結果、計算結果
- 結果の考察、今後の展望
- 製品紹介の場合
- 現状で不便だと感じること
- 製品で得られる結果と根拠
- 行動喚起(問い合わせや購入など)
必ずしも3つの章だてにする必要はありませんが、目安として覚えておくとよいでしょう。
スライドの本論を作成するとき、分かりやすいビジネス文書、技術文書を書く技術が使えます。なぜなら、ビジネス文書でも構成を練ることが大切だからです。
テンプレート付きで詳しく解説したので、参考にしてみて下さい。
ご参考:分かりやすいビジネス文章の書き方【テンプレートあり】
英語プレゼンのスライド構成3|結論
結論部にはプレゼン内容をまとめたスライドを準備します。
ポイントとなる内容を、箇条書きで示すとよいでしょう。
英語プレゼンのスライド作成3つの工夫|パワポ(ppt)の例も紹介
次に、スライド作成の3つのコツを紹介します。
- 1スライド1メッセージ
- 情報量を減らしてシンプルに
- 図表やグラフを効果的に使う
英語プレゼンのスライドは1スライド1メッセージ
一枚のスライドに、複数の内容を盛り込まず一つのメッセージに絞ります。
これはスライド作成の鉄則です。
なぜなら、聴衆は多くの話を同時に理解できないからです。
そのため、できる限りシンプルにする必要があるのです。
2つ以上のメッセージを入れたくなったら、スライドを2つに分けましょう。
英語プレゼンのスライドは情報量を減らしてシンプルにする
スライドの準備をしていると「これも話したい」「あの項目も盛り込まなくては」との思いに駆られ、つい多くの情報を盛り込みたくなります。
また、言いたいことをそのまま文章に書いてスライド化してしまうこともあります。しかし、情報量を多くすると聴衆は理解しづらくなります。
なぜなら、スライドを見るのに集中力が必要となり、プレゼンターの話を聞き逃してしまうからです。
できる限り情報量を減らしシンプルにすることで、聴衆の脳に負担をかけなくてすむようになります。
たとえば、次のスライドは悪い例です。
1スライドにメッセージが入っています。また、情報量が多く見づらいです。
以下は良いスライドの例です。
1スライド1メッセージとしました。
また、長い文章を箇条書きにしてシンプルにしました。
できる限り、聴衆の脳に負担をかけない設計にすることが重要です。
英語プレゼンのスライドに図表やグラフを効果的に使う
スライドを作成するとき、なかなか文章だけでは表現できない内容があります。
円グラフ(pie-chart)
たとえば、自社と競合のシェアを紹介するときは、スライドに数字を並べるより円グラフ(pie chart)を書いた方が、パッと見てわかりやすいです。
棒グラフ(bar graph)
また、売上や利益の推移ならば、棒グラフ(bar graph)を使うとよいでしょう。
相関グラフ(correlation graph)
あるいは、特性Aと特性Bの相関関係を示したいときは散布図のグラフを示します。
このように図やグラフを用いることで、視覚に訴えることができ聴衆に伝わりやすくなります。
英語プレゼンのスライド作成3つのコツ
コツ1|簡単、簡潔に書く
コツ2|具体的、明確に書く
コツ3|日本語は△、英語は▽
英語プレゼンのスライドは簡単、簡潔に書く
スライドの理想は「一目で見て、しかも誰からも誤解されない」ものです。
そのためには、以下の工夫が必要です。
- シンプルな構成を心がける
- 難しい言葉は避け、できるだけ簡単な言葉を使う
- 余計な情報を話したり、言葉足らずになったりするのを避ける
- 主語、述語をはっきりさせる
一見当たり前に見えますが、実践するのは簡単ではありません。
なぜなら簡単、簡潔にするには、プレゼン内容を深く考え、何が重要かを言葉にする必要があるからです。
実際、私が学会発表をした際、自分に対して何度も以下の問いを投げかけました。
- なぜこの内容を盛り込むのか?
- なぜこの内容は入れないのか?
- なぜこのスライドの順番にするのか?
- なぜこのようなレイアウトにするのか?
- なぜこの単語を使うのか?
このようなプロセスを経て簡単、簡潔なスライドができあがります。
英語プレゼンのスライドは数字を使い具体的に書く
プレゼン内容は具体的かつ明確にします。
なぜなら聞き手にアイデアや概念を正しく理解してもらうためです。
たとえば、「この製品の売り上げは大きい」という表現は抽象的です。聞き手もぼんやりとしかイメージできず、さまざまな解釈が可能です。
一方で、「この製品の今年の売り上げは100億円です。2015年以降、毎年30%成長率で伸びています。」と話すと具体的かつ明確です。
プレゼン内容を具体的、明確にするには以下のポイントが重要です。
- 数字を入れる
- 固有名詞を入れる
- 図表を入れる
先ほどの例では数字を入れることで、具体的で明確になりました。
数字、固有名詞、図表を使うことを意識するだけで、プレゼン内容を具体的かつ明確にすることができます。
日本語プレゼンの構成は△、英語プレゼンの構成は▽
日本語の話の展開は、最初に背景や理由を説明し、最後に結論を述べるのが一般的です。
「起承転結」はその代表例です。
一方、英語は最初に結論を述べ、そのあとに理由や根拠を示す話し方をします。
外山滋比古氏は、これをたとえて「日本語は△型、英語は▽型」と述べています。
下図のイメージです。
この違いを認識し、英語プレゼンのスライドは結論を先に述べ、その後に理由や根拠を述べるスタイルにするとよいでしょう。
まとめ|スライド作成のコツを学んで英語プレゼンを成功させる
ここまで、英語プレゼンのスライド構成や、パワーポイントを作成するコツを紹介してきました。
この記事で紹介した、スライド作成のポイントを抑えて練習すれば、英語プレゼンはそれ程難しく感じなくなるはずです。
ぜひ実践してみて下さい。
スライドを作ったら、プレゼンの練習が大事です。英語プレゼンに使えるフレーズを知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
英語プレゼンのスライド作成技術を学ぶには、ライティングスキルを鍛えるのも効果的です。
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