「英会話ができるようになりたいな」と思った時、いきなり英会話スクールやオンラインレッスンの契約をするのは勇気がいりますよね。
その点、独学なら費用もあまりかからないので気軽に始められます。
とはいえ、
- 独学で英語を話せるようになるの?
- どうやって勉強したらいいの?
など不安に思うことも多いかもしれません。
結論から言うと、独学でも英会話は上達します。
ただし、いきあたりばったりで学習を進めると失敗してしまうので、学習の始め方が重要になります。
そこで今回は、英会話の独学で失敗しないために知っておくべきことを解説します。
この記事を読んでポイントを理解しておけば、独学でも効率よく英会話を身につけることができますよ。
タップできる目次
大人の英会話の始め方|独学でも身に付く勉強法と上達のコツを紹介
英会話を身につけるのに必要なスキルを把握しておくと、無駄を省いて効率的な学習計画を立てることができます。
具体的には、英会話の上達に特に重要なのは、次の3つのスキルです。
順番に説明しますね。
基礎的な英語の知識
「文法や単語の使い方が間違っていても、言いたいことが通じればOK」と思うかもしれません。
たしかに通じればいいのですが、あまりに文法や単語の知識が少ないと、どんなに頑張っても通じません。
もしくは間違った内容が伝わってしまいます。
なので、中学レベルの文法や単語・熟語、正しい発音など、基礎的な英語の知識は不可欠です。
言語学者ポール・ネイション教授の研究によると、ネイティブが頻繁に使う単語は約2,000語。これであらゆる英文の80%以上をカバーできるとされています。
ご参考:Where would general service vocabulary stop and special purposes vocabulary begin?
この中にはa、theなどの冠詞や、in、ofといった前置詞も含まれていますから、2,000語なら頑張れそうな気がしませんか?
文法も薄めの参考書が1冊あれば十分です。1日1ページでもいいので、少しずつ学習してみてください。
上手にリアクションするためのフレーズ
初心者にとって、自分の言いたいことを即座に英語で表現するのはハードルが高いですよね。
でも相手に何か言われた時に黙って考え込んでしまったら、会話が止まってしまいます。
そこで、スムーズに会話を進めるために、リアクションを上手に取れるようにし準備しておくのがおすすめです。
たとえば次のような短いフレーズを覚えておくと便利です。
- Really?(本当?)
- Sounds good!(いいね!)
- That’s true.(たしかに)
また、特にフレーズを使わなくても、冗談を言われたら声を出して笑ったり、悲しい話を聞いたら「Oh…」と言って残念そうな表情をしたりするだけでも構いません。
とにかく相手の話に反応し、気持ちを伝えようとする姿勢が大切です。
会話の引き出し
相手の話にリアクションするだけでなく、自分からも話せるようになると会話が弾みます。
そこで重要になるのが会話の引き出しの多さ。言い換えると「ネタ集めのスキル」です。
英語で会話する場面で、「そもそも日本語でも話題が思い浮かばない」ということはありませんか?
私は何度もありました。英語を話す練習をしたいのに、話したいことが見つからないのです。
これではいくら英語の知識があっても、英会話は成り立ちませんよね。
なので、日頃から会話のネタを探し、引き出しを増やす習慣をつけましょう。
「外国の人からこんなことを聞かれるかも」という視点を持つようにすると、普段は興味のなかった事柄にもアンテナを張れるようになりますよ。
【大人向け】英会話の独学の始め方|おすすめ勉強法3選
では、具体的にどのように独学を始めたらいいのでしょうか。
私自身も行ってきたおすすめの勉強法を3つ紹介します。
文章を丸暗記する
独学の場合、ミスを指摘してくれる先生がいません。
つまり自分で勝手に作った英文は間違っている可能性があるわけです。
間違いに気づかないまま、その英文を会話で使い続けていたら恥ずかしいですよね。
そうならないために、参考書などに載っている正しい英文を丸暗記しましょう。
短い例文をたくさん覚えてもいいですが、英会話が目的なら、1〜2分のまとまった文章を暗記しておくことをおすすめします。
ひとりで1〜2分話し続けられるくらいの情報量がインプットされていれば、実際の会話の場面で、そのテーマについて話を広げることができるからです。
私が愛用しているのは、『英語で日本文化の本 The Japan Culture Book』という書籍。
「浮世絵」や「だしと吸い物」のような伝統的な日本文化から、「宮崎駿とスタジオジブリ」「少女たちのファッションーーギャル、ロリータ、ゴスロリ」といった現代日本のカルチャーまで、各テーマごとに1ページ程度の文章が和英対訳で掲載されています。
いくつか丸暗記したので、外国人と会話する時に引用して感心してもらえたことがありました。
他の書籍やネットの記事でもいいので、興味のあるテーマについての文章を丸暗記してみてください。
スラスラと感情を入れて話せるくらいまで練習しておくと、必ず英会話に役立つ時が来ますよ。
アプリやサイトで発音矯正
独学だと発音を直してくれる人がいないので、自己流で発音していると間違った読み方やアクセントで覚えてしまう可能性があります。
そこで活用したいのが、アプリやサイトの音声認識機能です。
マイクに向かって発音すると発音をチェックしてくれる便利な機能で、最近は音声認識の性能が上がってきました。
「スタディサプリ ENGLISH」や「スピークバディ」などの有料アプリでは、毎日のカリキュラムにスピーキングが組み込まれており、発音が間違っていると正しく認識されません。
特に「スピークバディ」の音声認識機能は優秀なので、自分の発音が正しいかどうか客観的に判断できますよ。
「発音博士」など無料のアプリでも発音を練習できるので、いろいろ試して気に入ったものを活用しましょう。
ネタ帳をつくる
会話の引き出しを増やすために、英会話のネタ帳をつくりましょう。
「英会話の例文集」のような本には、「自分では使わないな」と思う英文もたくさん載っていますよね。
ですが自分でネタ帳をつくれば、自分に必要な表現が詰まった参考書ができあがるのです。
つくり方は簡単で、会話で使えそうな表現や会話が盛り上がりそうな話題をメモしておき、時間のある時に読み直してインプットします。
「こんなことを英語で話したいな」というネタを見つけたら、とりあえず日本語で書き留め、あとで英語の表現を調べて書き足しても構いません。
私は以前、持ち歩きに便利なB5サイズのノートを使っていましたが、最近はLINEをメモ代わりに活用するようになりました。
メンバーが自分だけの「English note」というLINEグループを作成し、気になる英語に出会ったらすぐにメッセージとして残しています。
スマホなら外出中でもサッとメモできるので、ぜひ試してみてください。
大人が英会話独学を始めるときに意識すべき3つのポイント
独学は、いわば自分との戦いです。なので精神面のコントロールも重要になります。
独学でもしっかりと成果を出すために、次の3つのポイントを意識して学習に取り組みましょう。
ひとつずつ詳しく解説します。
ワクワクする目標を立てる
英会話の上達に何よりも大切なのは、モチベーションを保って学習を継続することです。
そのためには目標が必要ですが、その目標にワクワクするかどうかがポイント。
ワクワクする目標とは、
- 自分のやりたいことに関係があり
- 頑張れば達成できるようなチャレンジングな
目標になります。
たとえば、転職や昇進に興味のない人が、なんとなく「TOEIC800点以上を取る」という目標を立てたとします。
達成してもTOEICのスコアを活用する場面がないので、テンションが上がりませんよね。
でも、「TOEIC800点以上を取って、外資系企業に転職して収入アップを目指す!」という場合は、目標がやりたいことに直結しているのでやる気をキープできます。
具体的に数値化できなくても、「日本文化を英語で説明できるようになって、外国人の友達をつくる!」のような目標でもOK。
学習が多少つらくても頑張れるような、ワクワクする目標を設定してみてください。
毎日少しでも英語に触れる
独学だと決まった時間にレッスンがあるわけではないので、つい怠けてしまいがちです。
「今日は疲れたから学習は休んで、明日から頑張ろう」と思っていると、どんどん先延ばしになり、結局は三日坊主で終わってしまうことも。
そうならないためには、毎日少しでも英語に触れることが大切です。
忙しい時は、長時間机に向かって学習する必要はありません。
単語を10個だけ復習したり、1分尺の動画を観たりするだけでもいいので、とにかく毎日英語に触れる習慣をつけてください。
「めんどくさいな」と思っていても、いざ勉強を始めると意外と楽しくて、気づいたら1時間くらい経っているということもあります。
毎日少しだけでも英語に触れ続けていれば、必ず英語力は伸びていきますよ。
アウトプットの機会を持つ
英語学習ではインプットとアウトプットのバランスが重要です。
しかし独学だと、会話の相手になってくれる先生がいないため、どうしてもインプットに偏ってしまいがち。
なので意識してアウトプットの機会を持つ必要があります。
アウトプットとは、学んだ知識を使ってみること。いろいろな方法があるので、1人でもアウトプットすることは可能です。
- 英語で日記を書く
- 英語でひとりごとを言う
- 英語でSNSに投稿する
このような方法なら、自宅でも取り入れられますよね。
英会話の勉強会に参加してみたり、「HUB」のような外国人が集まるパブに行ったりして、実際に英語で会話してみるのも効果的です。
英語を話す機会があったら、ぜひ積極的にチャレンジしてみてください。
大人の英会話独学の始め方に関するよくある質問
最後に、英会話の独学についてよくある質問と回答をまとめました。
英会話の独学におすすめのアプリはありますか?
たくさんあるアプリの中でも、「Duolingo」は英会話の独学におすすめです。
無料で使えますし、クイズ感覚で楽しく学ぶことができますよ。
以下の記事では、「Duolingo」を含む初心者におすすめのアプリ3選と、アプリを使った効果的な勉強法を紹介しているので、合わせて参考にしてください。
⇨ご参考:英語初心者の勉強におすすめの無料アプリを厳選して紹介
英会話の独学におすすめのテキストはありますか?
そのまま暗記できるフレーズが豊富なテキストをおすすめします。
私のお気に入りは『起きてから寝るまで英語表現1000 起きてから寝るまで』のシリーズです。
「ひとりでできる英会話」をコンセプトに、日常生活で使われる表現が詰まっているので、フレーズを暗記してつぶやくことでスピーキング力を高められますよ。
初心者の社会人が英語をゼロから学ぶ方法を教えてください
まずは中学英語をやり直すところから始めましょう。
段階を踏んで基礎を身につければ、ゼロから始めても英語が話せるようになります。
大人の初心者が英語をマスターするためのステップや学習法ついて、詳しくは「英語が全くわからない!超初心者の大人の英語勉強法」で解説しています。
まとめ|まずは英会話の勉強を始めてみよう!
独学は気軽に始められるのがメリットですが、せっかく勉強するなら成果を出したいですよね。
英会話にはいろいろな学習方法があって迷ってしまうかもしれませんが、まずはこの記事で紹介した勉強法を試してみてください。
- 文章を丸暗記する
- アプリやサイトで発音矯正
- ネタ帳をつくる
初めはどれかひとつだけでも構いません。無理のない範囲で、1日5分でもいいので英語に触れる習慣をつくりましょう。
コツコツ続ければ、独学でも必ず上達しますよ。
英会話ができるようになったら、仕事でも趣味でも可能性が広がります。自分を信じて頑張ってください!