「英会話の上達にはアウトプットが重要」と聞いたことがありませんか?
でも、日本の英語教育は単語や文法を暗記するインプット中心。
「アウトプットは一体どうやったらいいの?」と戸惑ってしまいますよね。
実は私も「英語の文章は読めるけど、英会話となると言葉が出てこない!」とずっと悩んでいました。
しかしアウトプットのトレーニングを積むことで、今ではビジネス英会話ができるまで成長できたんです。
「アウトプット=外国人との会話」というイメージがあるかもしれませんが、実は1人でできるアウトプットのトレーニングも色々あります。
私自身が試行錯誤しながら実践して「もっと早く知りたかった」と思っている学習法を、この記事の後半でまとめました。
インプット・アウトプットそれぞれの重要性や、アウトプットをするメリットについても解説しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
この記事を参考にすれば、アウトプットに苦手意識のある英語初心者でも、無理なく英会話のレベルがアップしますよ。
タップできる目次
英会話習得にはインプットもアウトプットも重要
「そもそもアウトプットは本当に必要なの?」と疑問を感じている人もいるかもしれません。
答えはずばり「必要です」。
ただしアウトプットだけでなく、インプットも同じくらい重要。両方をバランス良く行うことで効率よく英会話を身につけることができます。
まずは英会話習得のしくみを簡単に解説しますね。
インプットの重要性
インプットとは、英語に触れて新しい情報を取り入れること。
たとえば文法を学んだり、単語を暗記したりという、学校の授業で行うようなことです。
英語学習におけるインプットは昔から重視されてきました。
積極的に暗記しようとしなくても、読んだり聞いたりするだけで外国語が身につくという「インプット仮説」すらあったほどです。
その証拠に「聞き流すだけで英語ができるようになる!」というような教材もありますよね。
実際にはインプットのみで外国語を習得するのは難しいのですが、インプットが重要であることは間違いありません。
ネイティブの赤ちゃんであっても大量のインプットをしてから話し始めるように、何の知識もなくいきなり英語を話せるようにはならないからです。
アウトプットの重要性
アウトプットとは、自ら英語を発信すること。
つまり、英語で話したり文章を書いたり、英語を使って考えを表現する行為を指します。
アウトプットの重要性が認められてきたのは、インプットに比べると最近のことです。
日本の学校でも、英語の授業にネイティブの教師を迎えるなど、英会話が重視され始めました。
アウトプットが重要なのは考えてみれば当然で、自ら発信できなければ英語でコミュニケーションをとることはできないからです。
たとえ質問の内容を理解できても、返事をしなかったら相手には何も伝わらないですよね。
アウトプットでインプットの質が高まる
さらに、アウトプットによってインプットの質を高めることもできます。
アウトプットするために必要な情報をインプットすることで、効率よくインプットができるのです。
インプットとアウトプットの繰り返しが大切
以上を踏まえると、英会話習得にはインプットとアウトプットの両方が必要だということがわかります。
この2つは密接につながっているので、どちらか一方を続けるのではなく、交互に繰り返しましょう。
↓
アウトプットしてみて不足していた情報を新たにインプットする
↓
インプットしたことをアウトプットで実践する
↓
・・・
というサイクルで学習を行うと、英会話の上達スピードが加速していきます。
なお、第二言語習得論の研究でバランスとしてはインプット:アウトプット=7:3~8:2程度の比率で行うのが最も効果的と言われています。
第二言語習得論については別の記事でより詳しく説明しているので、興味のある方は読んでみてください。
英会話初心者がアウトプットをするメリット
いくらアウトプットが重要だとわかっていても、初心者にはハードルが高く感じますよね。
「まだ全然英語を話せないのに、アウトプットなんて無理......」と尻込みして、ついインプットばかりやりたくなるのもわかります。
ですがアウトプットは初心者にこそメリットが大きいので、積極的にチャレンジしないともったいないです。
具体的な3つのメリットについて順番に説明します。
モチベーションアップにつながる
初心者がアウトプットをする最大のメリットは、モチベーションアップにつながるという点です。
実際に話してみることによって、英語を話す楽しさを体験することができるからです。
正直、ひたすら文法や単語を暗記していると、だんだん飽きてきますよね。
とりあえず知識が蓄えられてはいくものの、「本当に英会話力がついているんだろうか......」と不安になることも。
そんな時にアウトプットを取り入れると、自分の成長を実感できるんです。
「覚えたことを使えた!」という嬉しさが「英語は楽しい!」というイメージにつながり、「もっと話したいから、勉強を頑張ろう!」とモチベーションが上がります。
失敗を恐れずにどんどん英語を話してみるのがおすすめです。
自分に何が不足しているか把握できる
アウトプットをしてみると、「覚えた英語を使えた!」という嬉しさだけでなく、「言いたいことが出てこない」という悔しさを感じることもあります。
このときに勉強不足だと落ち込む必要はありません。
むしろ、このような悔しさは英会話力を伸ばすチャンスなんです。
なぜならアウトプットは、自分に不足しているものを把握するプロセスでもあるからです。
インプットを重ねても、「覚えたつもりだったけど、実際は定着していなかった」ということはよくあります。
なんとなく字面で暗記していると、マークシート問題なら解けても、ゼロから文を組み立てるのは難しいかもしれません。
アウトプットをすると、そういう中途半端な知識が浮き彫りになります。
この状態で、改めてインプットし直すと、どんどん「使える英語」が増えていきます。
学んだことが記憶に残りやすい
何かを覚える際、五感を刺激されたり、印象的なエピソードに紐付けたりすると、記憶に長く残りやすいと言われています。
この脳の仕組みのおかげで、アウトプットをすると英語が記憶に定着しやすくなります。
英語のアウトプットは五感を使う
英語を話す時のことを考えてみてください。口を動かしながら、耳で自分の声を聞きますよね。
英語を書く場合はどうでしょうか? 手を動かしながら、目で文字を追います。
このようにアウトプットで体を動かし五感を使うことで、脳が活性化して、情報をきちんと整理しながら吸収してくれるんです。
アウトプットにはエピソードが伴う
また、アウトプットは自分の中にある知識や思考を外に出す作業なので、エピソードを伴うことが多くなります。
誰かに話しかけたり文章を書いたりするのは、何か伝えたいことがあるからですよね。
- 手伝ってくれて嬉しかったから、感謝を伝えたいな
- おもしろい本があったから、魅力を伝えたいな
というように、アウトプットに至るまでのエピソードがあるのではないでしょうか。
もちろん「こんな表現を学んだから使ってみたい」というのも立派なエピソードです。
さらに、実際にアウトプットをすることで、「英語を使ってみた」というエピソードもプラスされます。
このように、アウトプットには記憶に残りやすい要素がそろっているので、アウトプットを重ねることで自然に記憶に定着していくのです。
英会話初心者におすすめのアウトプット学習法
では、具体的にどのような方法でアウトプットを行えばいいのでしょうか?
私が実践してきた中でも、初心者におすすめできる学習法を3つ紹介します。
英語でひとりごとを言う
私の経験上「英語でひとりごと」は本当に効果が高いので、ぜひ毎日やってください。
「今日は天気がいいな」「カレーを食べたいな」などなんでもOK。
ふとした時に思ったことを英語で口に出すだけです。
やり方は簡単ですが、実際にやってみると苦戦するかもしれません。
身近な物ほど、英語で何と言うかわからないことが意外と多いんですよね。
たとえば「充電器」や「肩こり」を英語で言えますか?
- 充電器:charger
- 肩こり: “I have a stiff neck.”
などと表現できますが、教科書にはなかなか出てこないので、上級者でもとっさには答えられなかったりします。
わからない言葉がある時は、すぐに辞書やネットで調べましょう。そうすることで、実際に「使える英語表現」が身につきます。
「自分で考えて話す」という行動を繰り返すことで、スピーキング力をアップさせることができますよ。
「どうしても英語が思いつかない!」という場合は、『起きてから寝るまで英語表現1000 』のような表現集でインプットしてから、アウトプットに移るとやりやすいですよ。
ひとりごとは、いつでもどこでも思いついた時にできるので、今日からトライしてみてくださいね。
英語で日記をつける
英語で日記をつけることによって、ひとりごとと同じく、自分の生活に結びついた身近な表現を覚えられます。
ひとりごとが短文になりがちなのに対し、日記は一連の文章というところもポイント。
流れのあるストーリーを書くことは、他人と会話する際にわかりやすく伝えるトレーニングになります。
会話の中で「週末は何をしてたの?」と聞かれることはよくありますよね。
そういう時に日記で書いたことを思い出して話せば、エピソードトークができあがるんです。
とはいえ、アウトプットに慣れていない初心者だと、日記帳を前にしてもペンが進まないかもしれません。
迷ったら次の3つを1文ずつ書いてみましょう。
- 今日何をしたか
- どう感じたか
- これから何をしたいか
〈例〉
“I had a meeting today. I feel tired. I want to go to bed early.”
(今日は会議があった。疲れた。早く寝たい)
このくらい簡単でOKです。
初めからたくさん書こうとしなくていいので、まずは2〜3行を目指してみてください。
スピーキングアプリを活用する
スピーキングの練習に特化したアプリを活用するのもおすすめです。
ひとりごとや日記では自分のミスを自覚しにくいですが、アプリの音声認識機能を使えば、発音や文法の間違いに気づけます。
私が気に入っているアプリは「スピークバディ」。
AIキャラクターと会話を練習できるので、「外国人と話すのは緊張する」という初心者でも安心です。
各レッスンは、「最初にインプット→続いてアウトプット」という流れになっているので、インプットとアウトプットの繰り返しを効率よく行えますよ。
アプリは無料で使えるものも多いですし、有料でもオンライン英会話などに比べると安価です。
手軽に試せるので、いくつかダウンロードしてみて自分に合ったものを見つけましょう。
まとめ|英会話初心者こそ気軽にアウトプットしてみよう
英会話ができるようになりたいなら、インプットもアウトプットもバランス行うことが大切。
初心者はアウトプットが不足していることが多いですが、初心者でも気軽にチャレンジできるアウトプット学習法もあります。
アウトプットに取り組むのはメリットが大きいので、この記事を参考に、ぜひ学習に取り入れてみてくださいね。
そして、慣れてきたらネイティブとの英会話にチャレンジして、さらに英会話力を伸ばしていきましょう。