英会話の教材やスクールは数多くあります。多すぎるほどです。
「こんな私もペラペラに」などという広告を見かけることがありますが、本当に効果があるおすすめの教材やスクールが何か分からない。
英会話スクールに通ったこともあるけれど、英会話はできるようにならなかった。
結局、どの教材やスクールが英会話を伸ばすのに効果があるのか知りたい。
このような経験をした人は多いのではないでしょうか。
この記事では以下について解説していきます。
●この記事でわかること
・英会話学習の教材とスクールの全体像
・タイプ別、おすすめの英会話教材とスクール
タップできる目次
英会話におすすめのスクールや教材の選び方【マップで解説】
以下に、英会話力向上のための学習法をマップ化しました。
横軸は価格です。
縦軸は学習効果です。学習内容の適切さ(質)と継続のしやすさを指標にしています。
マップに示した通り、英会話力を高める勉強法は大きく以下に分類できます。
1) 独学
2)英会話スクール
3)コーチング
4)留学
独学系
独学系とは、一人で学習するスタイルです。
市販の参考書、英語アプリ、ネット教材系に分かれます。
相対的に価格は抑えられます。英語学習の書籍は1冊1500円程度で購入できます。
一人で勉強内容を設計して、トレーニングを継続できる人は独学でも英会話力を高められます。
独学系の詳細を説明します。
市販参考書
市販参考書の中では、「瞬間英作文」シリーズは英会話力向上に効果的です。
なぜなら、多くの日本人のボトルネックとなっている「文章化」に特化したトレーニング法だからです。
「瞬間英作文」とは簡単な英単語、文法を使った日本語の文章を、瞬間的に英語に直して口に出すトレーニング。
1ページ10個の例文が載っています。英訳を最低3回ずつ繰り返します。
アプリも発売されています。
私は当初、本でトレーニングをしていましたが、途中からアプリに切り替えました。なぜなら、通勤時間に本を取り出してトレーニングするのは手間がかかり面倒だと感じたからです。
学校教育で英語を身に着けてきた人は、英単語や構文はある程度知っているけれど、瞬間的に使えないことが多いです。そのため、「文章化」がボトルネックになるのです。
中学、高校レベルの英語を習得していて、独学で英会話力を向上させたい人は、まず瞬間英作文を試してみるとよいでしょう。
スマホアプリ
英会話力向上をうたったアプリも多く発売されています。
その中でもおすすめなのは、「スタディサプリ 日常会話コース」です。
リクルートが開発したアプリで、満遍なく英会話力を上げられるように設計されています。
具体的にはリスニングを鍛えるために、ディクテーションやシャドーイングが組み込まれています。
また、アプリが音声認識をして、苦手な発音を矯正してくれます。
これまで、独学でフィードバックが得られる学習法はほとんどありませんでした。
しかし、スマホの音声認識やプログラム精度の向上により、アプリを使ってフィードバックを受けられるのは画期的です。
「日常会話」となっていますが、実際に試すとビジネスのプレゼンテーションのやり方などがお題になっています。
そのため、仕事で英語を使いたい人にも最適です。
ストーリーも練られており、飽きづらい設計になっています。
これだけの機能がついて月額980円です。
独学系では最もコストパフォーマンスが優れていると思います。
期間限定で月額760円です。
ネット教材系
ネット教材系は、あまりおすすめしません。
理由は2つあります。
1つ目は、市販参考書と内容や得られる結果は大して変わらないのに価格が高いからです。
参考書なら1,500円、高く手も3,000円で買える内容が、ネット教材だと30,000円で売られていたりします。
ホームページの売り文句を読むと、「こんな私でも(教材を買うだけで)ペラペラに」なると勘違いをしがちです。
しかし実際には、必要なトレーニング量をこなさないといけません。
必要なトレーニングを積むには瞬間英作文をはじめとする市販参考書で十分です。
2つ目は、スマホアプリの進化により、ネット教材の価値が下がっているからです。
ネット教材にはCD音源やPCを使って取り組む教材があります。
しかし、スマホアプリの進化、特にリクルートが本気でスタディサプリを開発したことにより、既存のネット系教材の価値が下がっていると感じます。
英会話スクール系
店舗型のリアルな英会話スクールとオンライン英会話に分かれます。
本当に多くのスクールがありますが、英会話スクールを使う意義は「概念化」のトレーニングと、英語で話すことへに慣れることの2点です。要はアウトプットの場です。
英会話が上達しない5つの原因と6つのコツで、英語学習は「大量のインプットと少量のアウトプット」が原則と述べました。したがって、英会話スクールのみで英会話力、スピーキング力を伸ばすのを狙うのは効率が悪いです。
スポーツにたとえると英会話スクールは練習試合です。ノックやキャッチボールをせずに練習試合だけやっていても、野球のスキルが上がらないのと同じです。
では、英会話スクールはどのように選べばよいのでしょうか。
上述の議論のように「いかにアウトプットの練習を効率的に行うか」の観点で選ぶとよいでしょう。
したがって、リアルの英会話スクールよりオンライン英会話の方がおすすめです。
なぜなら、校舎に行く時間が省けるうえ、価格も安くすむからです。
オンライン英会話
オンライン英会話に取り組む上での注意点は、「アウトプットの練習をする」と目的意識をもって取り組むことです。
オンライン英会話は通常、毎回講師が違います。
そのため、目的意識を持たずに取り組むと、1回30分のレッスンのうち20分を自己紹介に費やしてしまう事態に陥りかねません。
実際、私の知人にオンライン英会話で自己紹介だけうまくなった人がいます。
しかし、これでは英会話力が向上したとはいえないでしょう。
そのため、オンライン英会話をアウトプット練習の場として活用するのがよいでしょう。
実際に私が試して効果があったのは、DMM英会話の「テーマ別ディスカッション」です。
具体的には、リンクページ真ん中あたりにある”Agree or Disagree”です。
このトレーニングが有効な理由は、ある主張に対して「賛成か反対」のスタンスを取り、そのあとに理由を説明する必要があるからです。つまり、英語でロジカルに話す訓練になるのです。
一例を示すと、「ソーシャルメディアに年齢制限を設けるべきか?」と講師から聞かれます。
これに対して、間を置かずに答えることが求められます。
たとえば、以下のように答えます(当然英語です)。
「私は不賛成です。理由は2つあります。1つ目は、今後ますますオンラインでコミュニケーションする機会が増えるため、小さい頃から慣れておいた方がよいからです。2つ目は、そもそも規制をしてもイタチごっこになるため効果が薄いからです。」
という感じです。
実際は賛成でも不賛成でもどちらでもよいのです。瞬間的に論理的に英語で話を組み立てるためのトレーニングです。
正直、過去の経験から英会話スクールで先生とチャットするだけでは、ほとんど意味がないと感じていました。しかし、このトレーニングはとても有効だと感じました。
DMM英会話
英語コーチング系
英語コーチングとは、専属のコーチやコンサルタントが英語学習をサポートするサービスです。
スポーツや筋トレのコーチ、音楽の先生と同じような役割です。
たとえば、甲子園を目指す選手は実績のある監督から野球を教わるでしょう。
また、ピアノのコンサートを目指すピアニストは、過去にピアニストを育てた経験がある先生から習うでしょう。
なぜなら、一流の先生からフィードバックを受けながら練習すると成長速度が圧倒的に早いからです。
英会話も同じです。
英語コーチングが英会話力向上に効果的な理由は2つあります。
1つ目は、コーチが一人一人のボトルネックを見極め、学習内容をカスタマイズしてくれるため。
2つ目は、コーチが的確なフィードバックをしてくれるので、学習効果が高まるためです。
英語コーチングスクールには、プログリット(Progrit)、トライズ、ライザップイングリッシュなどがあります。
この中でも、プログリットは一つ頭を抜けています。特に短期間で英会話力を伸ばしたい人にはおすすめです。
一方、一年間かけてじっくり基礎から英語力を伸ばしたい人にはトライズがおすすめです。
時間はかかりますが、コーチと共に一年間、毎日2~3時間の学習を続ければ英語力は飛躍的に伸びます。
きちんと学習内容を設計してくれ、定期的なフィードバックを受けられるのであれば、どのコーチングサービスを受けてもよいでしょう。
語学留学
英会話力を伸ばすために語学留学をする方法もあります。
もし、あなたが2ヵ月以上留学する時間を確保でき、数10万円~数100万円を確保できるのならば、語学留学をする手もあるでしょう。
なぜ2ヵ月以上が必要かというと、研究データがあるからです。
第二言語習得論の研究で、留学により英語力を優位に向上させるには2ヵ月程度の期間が必要なことがわかっています。
反対に1~2週間の留学では英語力はほとんど伸びません。
実際、私はMBA(経営大学院修士)をとったときに、オーストラリアに1週間のスクーリングをしました。一種の短期留学です。
当然、講義はすべて英語です。
英語の資料を読み、英語でプレゼンテーションやディスカッションをする英語漬けの日々でした。
しかし、一週間程度ではほとんど英会話力は向上しませんでした。
私の経験からも、留学で英会話を鍛えるなら一定以上の時間をつぎ込むことが必要といえます。
一点注意が必要なのは、海外留学をすると勉強以外に時間がとられることです。
たとえば、私の知人で語学留学をした人から聞いた話です。
ホテルに宿泊して現地のスクールに通っていました。
しかし、ホテルの風呂のお湯が出ず部屋を変えてもらったり、騒音がひどくて勉強に集中できなかったりしたそうです。
また、現地の食事で食あたりを起こして体調を崩したこともあったそうです。
このように勉強以外のことに時間がとられ、余計なストレスもたまり、かえって集中できないケースもあります。
留学先のスクール情報だけでなく、生活面もよく調査しておくことが重要です。
ここまで英会話力を向上のための、スクールや教材の全体像と位置づけを解説してきました。
最後に、どのようなタイプの人に何がおすすめかを解説します。
【結論】タイプ別おすすめの教材とスクール~英会話編~
瞬間英作文
●このような人におすすめ
・高校で習った英単語、英文法は大体わかる
・瞬間的に英語の文章が浮かばない
・反復練習のトレーニングを飽きずに取り組める
通勤中など移動中に取り組むには、アプリを活用するとよいでしょう。
スタディサプリEnglish 日常会話コース
●このような人におすすめ
・手軽に英会話のトレーニングをしたい
・スキマ時間を活用したい
・英会話スクールに通っても上達しなかった経験がある
まずは、7日間の無料体験をしてみるとよいでしょう。
⇒スタディサプリEnglish日常会話コースの公式HPはこちら
英語コーチングスクール
●このような人におすすめ
・海外出張などがあり、短期間で英会話力を伸ばしたい
・英語の勉強に挫折した経験がある
・英会話スクールに通っても上達しなかった経験がある
・自分で学習計画を作るのに不安がある
英語コーチングスクールの中でも、プログリットが現時点で最強です。
無料カウンセリングを受けるだけでも、スクールのレベルの高さがわかります。
⇒プログリットの公式HPはこちら
私もおすすめの英会話教材やスクールを知りたかった
私は今でこそ、英語で議論レベルの英会話力、身に着けましたが、以前は英会話に苦手意識を持っていました。
英会話スクールや、ネイティブとのマンツーマンレッスンを受けたりしましたが、結局英語を話せるようになりませんでした。
当時の自分が英会話力を伸ばすのための教材やスクールの全体像と、おすすめを知っていればこんなに遠回りしなくて済んだのだろうと思います。
おすすめの英会話スクールや教材の選び方を知り、自分にあった選択をしよう
ここまで、英会話の教材やスクールの全体像を説明してきました。
ご自身のタイプや状況に合わせて学習法を選ぶとよいでしょう。
しかし、行動しないと英会話力は伸びません。
まずは最初の一歩を踏み出してみましょう。