- 昇進やスキルアップのために英語を勉強したいけど、仕事や家事が忙しすぎて時間がない......
- 通勤時間などちょっとした空き時間を有効活用するための勉強方法やおすすめアプリを知りたい
英語力を伸ばしたいけれど、「忙しすぎて時間がない!」と感じる人が多いのではないでしょうか。
筆者もそう感じていました。
毎日、仕事の残業があり、家に帰ると疲れ果てて英語のテキストを開くのが面倒になる......。
「このままだと、いつまで経っても英語力を身につけられない!」と思ったことが何度もあります。
隙間時間を有効活用できると、思っている以上に英語学習がはかどります。
実際に筆者も隙間時間を使った学習だけで、ビジネス英会話ができるようになりました。
また、私がビジネス英語コーチとしてサポートしている経験からも、隙間時間を学習に活用している人は着実に英語力を伸ばしています。
この記事では筆者の体験も踏まえて、隙間時間におすすめの英語学習法について解説します。
タップできる目次
【体験談】隙間時間を使って英語力を伸ばした勉強法
「英語力を身につけたい」と思う人は多いですが、実際に学習を続けられる人は多くありません。なぜなら、社会人は忙しすぎるからです。
毎日、朝から夜まで仕事をしたり、家事をしたりするうちに、あっという間に寝る時間になってしまう......。
忙しい社会人が英語を勉強するときには、勉強時間の確保が大きな課題となります。
仕事が終わり家に帰ってからは疲れてしまい、「明日勉強すればいいか」と先延ばしをしがち。「朝早く起きて勉強しよう!」と決意を新たにしても、眠気に負けて起きられなくなってしまう。何より、睡眠時間を削ると頭がボンヤリするので、仕事に悪影響が出てしまいます。
では、どうしたらいいのか?
時間の確保が難しい忙しいビジネスパーソンは、隙間時間やちょっとした空き時間を活用して英語学習をするのがおすすめ。
以下で、筆者が実践した具体的な隙間時間を活かす方法を紹介します。
歩きながらシャドーイング|リスニング力アップ
シャドーイングとは英語のリスニング教材を聞きながら、音声の後に続いて発声するトレーニングです。
音を一つひとつ聞き取り自分の声で再現させるトレーニングであるため、リスニング力向上に効果的なことが知られています。
毎日1時間のシャドーイングを2ヵ月間くらい継続すると、目に見えてリスニング力は向上するケースが多いです。
※シャドーイングのやり方の詳細を知りたい場合は、以下の記事を参考にしてみてください。
ご参考:シャドーイングの4つの効果と正しいやり方〜最強の英語トレーニング〜
しかし、机に向かって同じ音声を繰り返し繰り返しシャドーイングしていると次第に飽きてきます。筆者の場合は、10分くらいで飽きてきてしまいました。
そのため、私は通勤の徒歩時間にシャドーイングの練習をすることにしました。家から駅までの15分、最寄り駅から会社までの15分。往復で1時間(15分×2×2=60分)です。
具体的には、以下のように行いました。
- 前日までにスマホにシャドーイングに使う音声をダウンロードしておく。
- 事前に原稿を用意し、わからない箇所は辞書を使い内容を理解しておく。
- 通勤の徒歩時間はイヤホンをして音声を流し、歩きながら小さな声でシャドーイングをする
歩きながらブツブツ声に出していたら、周りから怪しい人だと思われるのでは? と不安になる人もいるかと思います。私も最初は周りの視線が気になっていました。
しかし、実際に試してみるとわかりますが、シャドーイングしながら歩いていても、誰にも気にされません。
実際に筆者は2ヵ月間、毎日続けましたが誰にも声をかけられませんでしたし、変な目で見られることもありませんでした。
徒歩の時間を有効に使えってリスニング力を伸ばせるので、ぜひ試してみてくださいね。
電車では瞬間英作文のトレーニング|スピーキング力アップ
電車内では、瞬間英作文と呼ばれる英会話のトレーニングを行いました。瞬間英作文は、「日本語→英語」の回路を高速化するトレーニングです。このトレーニングに取り組むと、口から英語が出てくるようになります。
日本人は学校で文法や単語を習っていますが「知っている英語」を「使える英語」に変えるトレーニングをする機会がありません。せっかく英語を知っていても、使える英語を身につけないと実践の場で英語がパッと口から出てきません。
瞬間英作文は「知っている英語」を「使える英語」に変えるトレーニングで、スピーキング力アップに効果があります。
具体的には、中学生レベルの英文を、日本語訳を見ながら3秒以内に英訳していきます。
「瞬間英作文」の書籍には、1ページに10個の例文があります。日本語訳を見ながら、瞬時にに英訳して英語を口に出し、1つの例文を3回繰り返して英訳します。このトレーニングをひたすら繰り返していきます。
電車の中で英語を口に出すと、隣の人に迷惑がかかってしまいます。筆者は声には出さず、口パクで練習をしました。口パクでも十分な効果が得られます。
また、毎日テキスト本を持ち歩くのが面倒になったため、スマホアプリ版を活用しました。
まとめてやろうとすると辛くなりますが、隙間時間に細切れにやると続けやすくなります。
瞬間英作文の具体的なやり方を知りたい方は、以下の記事を読んでみて下さい。
ご参考:瞬間英作文の効果的なやり方|独学で挫折した理由とプログリットで続けた結果
電車待ちなどのちょっとした空き時間に単語帳アプリ
英語レベルを上げるのに、単語数を増やすことは避けて通れません。
英単語を覚える一番良い方法は、繰り返し同じ単語に触れることだと、記憶のメカニズムからわかっています。
ご参考:英単語を覚えられない原因と勉強法6つのコツ【脳をだませ!】
しかし机に向かって英単語帳に取り組むのは苦痛で飽きてしまいますよね......。
筆者は電車待ちなどのスキマ時間を使い、英単語帳に取り組みました。英単語帳もスマホアプリを活用し、わざわざテキストを取り出さなくてもスキマ時間にすぐに学習できる環境を整えました。
筆者が使ったのは、アルク社のキクタンシリーズです。
5分の隙間時間があると、20~30個の単語を見ることができます。もちろん一回で覚えることはできませんが、隙間時間や空いた時間にちょこちょこと単語を見ているうちに、覚えられます。
隙間時間や空き時間を活用した英語勉強法3つのコツ
隙間時間やちょっとした空き時間を最大限に有効活用するため、以下の工夫を取り入れました。
勉強内容をルーチン化
英語学習の効果は1週間や2週間で出てくるものではありません。効果が見えるのに、最低でも2ヵ月はかかります。学習を続けるには、英語学習を生活に組み込みルーチン化(習慣化)することが重要です。
モチベーションや、やる気を高く維持するのは重要ですが、長期間モチベーションを高く保つことはできません。なぜなら、モチベーションを刺激しても長く続かないからです(詳細は以下の記事を読んでみてください)。
英語学習を習慣化することで、「いまから何の勉強をしようかな?」と余計なことを考える必要がなくなります。習慣化のポイントは他の行動と英語学習をセットにすることです。
たとえば、以下のような感じです。
- 電車に乗ったらテキストやアプリを開く
- 電車を待つ間は、単語帳アプリに取り組む
つまり、決まったとき、決まった場所で、勉強する内容をあらかじめ決めておくのがポイント。
「朝起きて洗面所に立ったら歯を磨く」という習慣と同じです。
このように、具体的な習慣を作ることで、意識せずとも自動的に英語勉強に取り組めるようになります。
習慣化の詳しいノウハウは「英語学習を習慣化して継続する8つのコツ|TOEIC900の英語コーチが解説」にまとめたので、ぜひ読んでみてください。
通勤中トレーニングに集中できるように家で準備
通勤中にできる勉強内容には、どうしても制約が生じます。通勤電車でA4サイズのテキストを広げて、書き込むのは難しいと思います。
通勤中の隙間時間に英語勉強のトレーニングに集中できるよう、家で準備をします。
- 歩きながらシャドーイングを行うため、事前にスマホに音声をダウンロードしておく
- 前の日の夜に英語音声のスクリプト(原稿)を読み分からない意味は辞書で調べておきました。通勤中に印刷した原稿を広げ、辞書で調べて書き込む作業をするのは手間だからです。
このように事前準備をしたことで、通勤中に歩きながらのシャドーイングに集中できるようになりました。
スマホアプリを活用
私はできる限りスマホアプリを活用しました。なぜなら紙の本を毎日持ち歩くのは重くて疲れるからです。また、電車が混みあうと紙の本は広げづらいから。
スマホアプリであれば、持ち運ぶのも手間ではありませんし、電車が混みあっていても何とかなります。
たとえば、アルク社の単語帳「キクタン」シリーズ。
当初は、紙の本を購入して学習していましたが、毎日の通勤に持ち運ぶには重すぎました。また、スキマ時間に勉強するために毎回カバンから本を出し入れする作業を面倒に感じるようになりました。筆者はキクタンのスマホアプリ版を購入し、勉強することにしました。
できる限り英語学習以外のところに意志力を使わないようにするため、スマホアプリを活用することをオススメします。
隙間時間や空き時間の英語学習におすすめのアプリ7選
以下では私が隙間時間に実際に使って、英語学習に効果があったアプリを紹介します。
NHK world Radio Japan
最初に紹介するのは、”NHK world Radio Japan”です。
名前の通り、NHKが提供するラジオで、日本に住む外国人向けの番組です。
このアプリがオススメな理由は、日本で報道されるニュースが英語で話されるからです。
海外のニュースを扱うアプリもありますが、特に初心者にはオススメできません。なぜなら海外のニュースを理解するには、前提知識や文化的背景を知る必要があるからです。たとえば、「アメリカの大統領が七面鳥に恩赦を与えた」というニュースを見ても何のことかわからない人もいるはずです。
アメリカの歴史や文化的背景を知る必要があるからですね。とはいえ、私たち日本人が海外の歴史や文化的背景をマスターするのは簡単ではありません。
リスニングに集中するため、日本のニュースを扱う英語ニュースを聞くことをオススメします。
※七面鳥の恩赦の意味を知りたい方は、以下の記事をどうぞ。
⇒ご参考:【七面鳥の恩赦!?】海外の英語ニュースサイトを使った勉強をオススメしない理由
TED
次におすすめするのはTEDアプリです。
TEDとは“Technology Entertainment Design"の頭文字をとったもので、学術、エンターテイメント、社会課題、デザインなど様々な分野の第一線で活躍する人を講師として招き、プレゼンテーション主催している団体です。
TEDの精神の”Ideas worth spreading”にある通り、プレゼン内容は知的好奇心が刺激されるものばかりです。
このTEDプレゼンをアプリで見ることができます。
話題が豊富なので、関心があるテーマを選んでプレゼンを聞くのがおすすめ。世界中の一流のプレゼンターが、どのような英語表現を使うのかの勉強にもなります。
スタディサプリEnglish
TOEIC対策として有名な、リクルートが開発したアプリです。
このアプリを使い、TOEICのリスニング対策のとしてディクテーションのトレーニングができます。
ディクテーションとは、英語音声をリスニングし、文字に書き起こすトレーニングです。ディクテーションはリスニング力向上に有効です。
なぜなら、文字に書き起こそうとすると、細かい英語表現まで意識を向けることになるため、英語特有の音を聞き取れるようになるからです。
しかし、隙間時間にディクテーションに取り組むのは簡単ではありません。なぜならディクテーションをするには、紙を取り出す必要があるから。特に通勤の電車では取り組むのは困難です。
これに対してスタディサプリは、聞き取った英語をスマホに打ち込みディクテーションのトレーニングができます。
そのため、通勤電車でもディクテーションのトレーニングができます。
実際、私も通勤電車内でスタディサプリTOEICを使いディクテーションのトレーニングをしてみて、ストレスなくトレーニングができると感じました。
有料ですが(月額2,560円、6ヵ月プラン)、TOEIC対策として非常に完成度の高い教材です。
通勤時間中にTOEIC対策をしたいのであれば、最適なアプリです。
Polyglots
Polyglotsはリーディング速度向上に有効な無料アプリです。
【無料あり】英語リーディングが上達する勉強法と速度アップのコツに書きましたが、英語リーディング力を上げるために重要なことは、「英語の語順で読めるようになる」ことです。
Polyglotsには、多くのニュース記事がアプリ内に収録されており、好きな記事を読むことができます。加えてPolyglotsには「ペースメーカー機能」があります。
目標とするWPM(Word Per Minutes:1分間に読む語数)を入力すると、その速度でページがスクロールされていきます。TOEICのリスニング音声はWPM=150程度です。なので、まずはWPM=150で読むことを目指してみてください。
実際に試してみるとわかりますが、150WPMで読もうとすると、返り読みをしている時間はありません(返り読みとは、日本語の語順で読む読み方)。
Polyglotsの「ペースメーカー機能」を活用することで、リーディング速度を向上させることができます。
また、一記事は2~3分で読めるものが大半なので、スキマ時間に読むのに最適です。
キクタンアプリ
英単語は、同じ単語に繰り返し何度も触れることで記憶に定着します。
そのため、通勤時のスキマ時間にアプリを使って繰り返し勉強するスタイルと相性が良いです。
おすすめの英単語アプリはアルク社が出しているキクタンシリーズです。
英単語だけを繰り返し見て覚えるのもよいですし、例文を何度も通勤中に聞いて覚えるのも効果的です。
瞬間英作文アプリ
通勤時間であっても、英会話、スピーキング力のトレーニングができます。具体的には「瞬間英作文」のトレーニングです。
瞬間英作文は、英語の知識があるのに話せない人のためのトレーニング。多くの日本人は学校教育で英語文法を習っていますが、瞬時に英語が出てきません。脳の回路が英語を使えるように繋がっていないからです。
簡単な文章を瞬時に英訳する練習を積むことで、日本語⇒英語に訳す脳の回路を高速化し自然と英語が出てくるようになります。「瞬間英作文」の書籍は英会話独学者のバイブルとなっています。
アプリ版では、本に収録されている例文がすべて使えることに加え、例文を口に出すまでの制限時間が設定できます。
そのため、アプリ版を使うことでトレーニングに負荷をかけられ、高い効果が得られます。
「瞬間英作文」アプリの詳細については、以下の記事を参考にしてみてください。
⇒ご参考:英語学習アプリ「瞬間英作文」を使って感じた3つの長所~TOEIC900が解説~
まとめ|隙間時間やちょっとした空き時間に効率的に英語勉強をしよう
この記事では隙間時間を有効活用して、英語力を伸ばす方法について解説してきました。
ちょっとした工夫を取り入れることで、隙間時間に様々な英語学習法を取り入れることができます。
また、隙間時間に英語勉強をする習慣を作ると、特別な意識をしなくても毎日一定の英語学習時間を確保できるようになります。
実際、私はほぼ通勤時間だけで2時間の英語学習時間を確保し、英会話力を2ヵ月間で飛躍的に伸ばすことができました。
この記事で紹介した隙間時間の活用法を取り入れて、英語学習に役立ててください。
「それでも隙間時間を作るのが難しい......」という人へ
「そうは言っても、隙間時間を作るのが難しい......」という人は英語コーチングを活用するのも良い選択です。英語コーチングとは、専属のコーチが生徒一人ひとりに最適なカリキュラムを作成し、学習をフルにサポートしてくれます。
たとえば、プログリットはコーチが一緒に生活習慣を見直し、どのように隙間時間を英語学習に充てられるかを考えてくれます。「もう、これ以上時間を作れない!」と思っていても、意外と隙間時間が出てくるものです。
多くの英語コーチングスクールには、無料カウンセリングがあるので、気になる場合はぜひ試してみることをオススメします。
以下の記事には筆者が実際に体験して厳選した英語コーチングスクールをまとめています。
「初心者におすすめ」、「ビジネス英語を身につけたい」など目的別にランキングを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。