- TOEICのリスニング音声が聞き取れない......
- リスニングスコアが伸び悩んでいる......
こんな風に感じることはありませんか?
リスニングのスコアアップは難しいと思われがちですが、実はコツさえ押さえれば簡単に伸ばすことができます。
実際に私は3回目のTOEIC受験で満点を取ることができました。
その体験をもとに、この記事で具体的な勉強法やコツを解説します。
後半では絶対に使ってほしいおすすめの教材も紹介するので、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。
タップできる目次
TOEICリスニングが聞き取れない3つの理由
TOEICのリスニングが聞き取れない理由は、主に次の3つです。
語彙力が足りない
そもそも基礎的な語彙力が身についていないと、リスニング問題は解けません。
たとえ音として聞き取れたとしても、意味がわからないからです。
そのため、語彙力が足りない状態でいくら英語を聞いても、スコアアップには繋がりません。
TOEICではビジネスに関する話題が多く扱われるため、中学・高校で学んだ単語だけでは不足しています。
ビジネスや時事に関する語を中心に暗記し、問題演習の前に語彙を増やしておく必要があります。
スピードについていけない
「1問ずつ繰り返して聞けば正解できるのに、本番では点が取れない」という場合は、単純にスピードについていけていないと考えられます。
TOEICのリスニング音声は、ネイティブの自然な発話に近いスピードで流れます。
しかも次から次へと問題が進んでしまうので、ひとつひとつの単語の意味をゆっくり考えている暇はありません。
対策としては、地道にリスニングのトレーニングを続けることのほかに、
- 全てを聞き取ろうとせず、重要なポイントに集中する
- 聞き取れなかったらスッパリ諦めて、次の問題に移る
といった心がけが有効です。
発音の違いに慣れていない
日本の英語教育では、基本的にアメリカ英語を学びます。
しかしTOEICのリスニングでは、アメリカだけでなく、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドを加えた5カ国の発音が使われています。
いずれの国も英語を公用語としていますが、少しずつ発音の特徴が異なり、アクセントやイントネーションも微妙に違います。
たとえばアメリカ英語ではcanを「キャン」と発音しますが、イギリス英語では「カン」に近い発音になります。
アメリカ以外の国の英語は、聞く機会が少ないため、やや聞き取りづらく感じるかもしれません。
普段からさまざまな英語に触れ、発音の特徴を意識してみましょう。
TOEICリスニングを聞き取れるようになる勉強法
TOEICのリスニングは、正しくアプローチをすれば誰でも聞き取れるようになります。
これから紹介する勉強法をぜひ取り入れてみてください。
とにかく英語をたくさん聞く
まず、シンプルですがとにかく英語をたくさん聞くことです。
耳が鍛えられれば、リスニング音声のスピードについていけるようになりますし、さまざまな国の発音にも自然と慣れていきます。
TOEIC対策用のリスニング問題を解くだけでなく、たとえばニュースを英語で聞いたり海外ドラマを見たりなど、普段やっていることを英語に切り替えるのも、おすすめです。
はじめから難しい音声を聞き取ろうとすると挫折しやすいので、7割程度理解できるレベルの音声を選んでください。
音声を聞いた後、聞き取れなかった部分や知らない単語を確認することで、学習効果を高めることができます。
TOEICの問題演習をする
「英会話はできるのに、TOEICのリスニングでは点数が取れない」という人もいます。
それはTOEICの出題形式が独特だからです。
リスニングセクションはPart1からPart4に分かれており、それぞれの出題形式に慣れておくことが大切です。
過去問やTOEIC対策教材の問題演習を通して、
- どのようなシチュエーションが多いか?
- どのような質問をされやすいか?
といった傾向をつかむことができます。
また、演習問題でよく出てくる単語は、本番でもよく使われる単語なので、ぜひ覚えておきましょう。
ディクテーションを取り入れる
いきなり問題演習をしても、難しくて解けない場合もあります。
そこでおすすめなトレーニングが、聞いたとおりに英語を書き取る「ディクテーション」です。
英語の音声を聞いていて、細かい部分は聞き取れていないのに「なんとなく聞き取れた気がする」と満足してしまうことはありませんか?
TOEICにはひっかけ問題もあるので、「なんとなくの理解」ではスコアが伸びません。
ディクテーションで聞き取れない箇所をあぶり出し、発音を確認したり単語を調べたりすると、弱点をつぶせます。
⇨ご参考:英語のディクテーション3つの効果と正しいやり方とコツ
短期間でTOEICのリスニングスコアを伸ばすコツ
「次のTOEICまで時間がない!」
そんな時のために、短期間の勉強でも効果が出るコツをお伝えします。
頻出単語を覚える
語彙は多ければ多いほど有利ですが、暗記できる単語数には限りがあります。
TOEICによく出る単語は決まっているので、頻出単語集に載っている語を優先的に覚えましょう。
たとえば1日20語、1週間で140語覚えれば、聞き取れる単語が一気に増えます。
1日のノルマとしては厳しめですが、集中的に頑張れば確実にスコアアップが期待できますよ。
⇨ご参考:英単語を覚えられなくてストレスを感じる理由|なぜ覚えられないのか?
疑問詞に注目する
即効性のあるコツとしては、疑問詞(What, Where, When, Who, How) に注目することです。
質問文の冒頭にある疑問詞さえわかれば、細かい部分が理解できなくても、選択肢から正解を推測することができます。
特にPart2は質問文が印刷されていないので、絶対に疑問詞を聞き逃さないよう注意してください。
選択肢を先に読む
Part1からPart4まで、どの設問でも音声は1度しか放送されません。
特にPart3とPart4の音声は長めなので、情報をすべて覚えておくことは困難です。
そこで選択肢に先に目を通しておけば、選択肢に関係する部分だけに集中して聞くことができます。
各パート冒頭のナレーションが流れている間に最初の1〜2問、その後は問題文が読まれる前に選択肢を読むようにして、どんどん回答していきましょう。
選択肢を先に読むテクニックを「先読み」と言います。先読みのコツや勉強法について以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてくださいね。
⇨ご参考:TOEICリスニングで苦戦しているあなたへ|先読みの効果と明日からできるコツを徹底解説
TOEICリスニングが聞き取れない人におすすめの教材
TOEICのリスニングスコアを上げたい人におすすめの教材を紹介します。
公式TOEIC® Listening & Reading トレーニング 2 リスニング編
独特な試験として知られるTOEICのスコアを伸ばすためには、実際のTOEICの問題を使った学習が効果的です。
数ある教材の中でも、TOEICを開発しているETSが制作したシリーズに掲載されている問題が、最も本番に近いと言えるでしょう。
私は毎回、模試形式の公式問題集を活用していますが、特にリスニングを克服したいのであれば、リスニングに特化した本書をおすすめします。
380問もの演習問題が掲載されているので、どんどん解いて、ミスした部分はスクリプトと和訳でしっかり確認してください。
⇨公式TOEIC Listening & Reading トレーニング 2 リスニング編
スタディサプリENGLISH TOEIC® L&R TEST対策コース
教材をひとつで済ませたいのであれば、英語学習アプリ「スタディサプリENGLISH」のTOEIC対策コースが最もおすすめです。
単語学習や問題演習はもちろん、ディクテーションやシャドーイングの機能もついているので、スマホひとつで学習が完結します。
TOEIC600点以下の初心者の方は、問題演習と並行して、プロの講義動画を見て基礎的な英語力を底上げしていきましょう。
世界一わかりやすい TOEICテストの授業(Part 1‐4 リスニング)
「スタディサプリ」のオンライン予備校で人気の英語講師、関正生さんの著書です。
リスニングセクション各パートの概要や攻略方法がまとめられているので、
- TOEICがどんな試験なのかよく知らない
- 今まできちんとTOEIC対策をしてこなかった
という初心者におすすめ。
単にリスニング力を鍛えるだけでなく、TOEICならではのポイントを押さえることで、効率的にスコアを伸ばすことができます。
よくある質問
最後に、TOEICリスニングの聞き取りについてよくある質問をまとめました。
TOEICのリスニング対策に、音声の聞き流しは効果ありますか?
英語をたくさん聞くことは重要ですが、聞き流しでは十分な効果が得られません。
BGMのように英語を流しておくだけでは、脳が雑音だと判断してしまうからです。
「聞き取って理解しよう!」と意識を集中させることによって、リスニング力が鍛えられていきます。
壊滅的に音声を全く聞き取れないのですが、どうしたらいいですか?
音声のレベルが高すぎるのかもしれません。
使われている単語や表現がシンプルで、はっきり発音されている音声を選び、速度を落として聞いてみてください。
中学1年生用の教材や子供向けの動画から始めるのもおすすめです。
焦らずに何度も聞いていれば、耳が慣れてきて、必ず聞き取れるようになりますよ。
TOEIC本番の会場で音声を聞き取れません
本番では、緊張して実力が発揮できなくなることがあります。
本番だからと気負いすぎず、平常心を保つよう心がけましょう。
私が受験当日に必ず行っているのは、
- 会場までの道のりで英語の音声を聞き続けること
- 早めに会場に入って雰囲気に慣れること
の2つです。
試験が始まった時の緊張が薄れるので、ぜひ試してみてください。
リスニング問題を聞きながら解くにはどうしたら良いですか?
基本的に、音声を聞いている時は聞くことに集中し、別のことは考えないほうが良いです。
理想としては、答えがわかった時点で続きを聞くのをやめ、マークを塗りつぶし、次の問題を読む、という流れになります。
特に初心者のうちは、無理に回答スピードを上げようとせず、1問でも正確に答えられるようにすることが大切です。
ディクテーションやシャドーイングに効果があると聞きましたが実際どうなのですか?
どちらもリスニング力アップの効果が高いトレーニングで、私自身も長年続けています。
ディクテーションで英語を書き取ったり、シャドーイングで発話したりして、細かい部分まで確認することによって、リスニングの精度を上げられます。
「だいたい聞き取れるのに、なぜか点が取れない」という人は、ぜひ学習に取り入れてみてください。
それぞれの効果や正しいやり方については、下記の記事で詳しく解説しています。
⇨シャドーイングの4つの効果と正しいやり方〜最強の英語トレーニングと言われる理由〜
まとめ
リスニング力は伸びを実感しにくいかもしれませんが、正しい方法で学習をすれば、必ず今より聞き取れるようになります。
さらに、TOEICで出題されるリスニング問題には傾向があるので、それを押さえて対策をすることで、効率的なスコアアップも可能です。
スコアという形で成長が目に見えると、英語学習のモチベーションも上がります。
TOEICスコアが高いと昇進や転職にも有利になるので、いいことづくめですね。
ぜひこの記事を参考にリスニング対策を実践し、目標スコア達成を目指しましょう。