- 外国人を相手に堂々と話をしたい
- 英語のプレゼンをバチっときめたい
- 英語の会議でディスカッションできるようになりたい
日本人なら一度は「英語を話せるようになりたい」と思ったことがあるはず。英語を話せたらカッコいいですし、活躍の場も広がりますよね。
ですが、英会話を身につけようと努力したのに「あんまり上達しなかったな......」人もいるかもしれません。
- 英会話スクールに通っても話せるようにならなかった
- 独学で勉強したけれど挫折(ざせつ)してしまった
何を隠そう、これは以前の筆者の姿です。
色々試しても一向に英語を話せず、「英語を喋るのは無理かもしれない......」とあきらめかけていました。
しかし、あることをキッカケに英語を話せるようになりました。今ではアメリカ企業と英語で会議をしたり、英語プレゼンをしたりしています。
結論を言ってしまうと、重要なのは「マインドセット×正しい英語学習法」です。
タップできる目次
独学で英語を話せるようになる人のマインドセット
実は英語を話せるようになるために、一番大事なのはマインドセット(考え方や価値観)です。
「え? 考え方を変えたら英語が話せるようになるの? そんなハズないじゃん。」と思いますよね?
もちろん、考え方を変えただけで英語を話せるわけではありません。後で詳しく解説する正しい英語学習法も大事です。
しかし、「英語は難しいから話せるようにならない」というマインドセットだと、いくら正しい英語学習法で頑張っても身につきづらくなってしまいます。
つまり「マインドセット」×「英語学習法」の両方が揃って初めて、英語を話せるようになるわけです。
木にたとえると、以下のようになります。
- 根っこ・・・マインドセット
- 幹・・・英語学習法
- 果実・・・「英語を話せる」という結果
なので、まずは良いマインドセットを身につけて根っこを張らせることが重要です。
マインドセットの重要性
マインドセットとは無意識レベルの考え方や価値観のことです。
なぜ英会話にマインドセットが重要なのでしょうか?
それは「英会話習得に失敗する」という無意識の考えを持っていると、実際に英会話習得に失敗する行動をとってしまうからです。
人間の脳は、無意識の価値観や信念を元にして思考します。
たとえば過去に犬に噛まれたことがある人は、「犬は怖いものだ」という価値観や信念を持ったりします。
そうすると、次から犬を見ると反射的に「怖い!」と思うわけです。
なぜなら人間の脳は、自分の身を守るために危険を避けようとするからです。犬を避けておいた方が安全だからですね。
実際に噛んでくる犬はほとんどいませんが、犬恐怖症の人にとっては全ての犬を怖いと感じてしまいます。現実には全ての犬が怖いわけではありませんよね? おとなしくて可愛い犬もいるはずです。
ですが、この価値観や信念を変えない限り、一生犬を恐れて過ごすことになります。
「ふーん、そうなんだ。それって何か英語学習と関係あるの?」ってことを、次に解説します。
英語ができなかった過去を基準にする思考
英語に苦手意識がある人は、過去に英語学習に失敗した経験があることが多いです。
- 学生時代まったく英語がわからなかった
- 英語学習を続ける根性がなかった
すると、脳はこれらの失敗を元にして未来を想像します。
つまり、「過去に英語学習に失敗した。だから、これからも失敗するだろう」と考えて、無意識のうちに失敗する行動をしてしまうんですね。
なぜなら脳は次のように判断するからです。
- 失敗=過去にやった行動と同じで安心、安全
- 成功=過去に経験がないので危険
たとえば、「自分は根性がない」というマインドセットを持っている人の場合。
スパルタ式のスクールを選び、結果的に挫折してしまいます。そして「やっぱり自分は根性がなかった」とマインドセットを強化してしまうことはよくあります。
「自分は根性がない」というマインドセットを証明するような、思考や行動をとってしまうわけですね。つまり、この負のマインドセットがあるせいで間違った努力をしてしまい、人一倍頑張っても結果が出ないわけです。
マインドセット=思い込み
ここで重要なのは、「自分は根性がない」とか「自分は英語を話せるようにならない」というマインドセットは思い込みということです。
現実には次のような事実があるだけです。
- 2~3回、英語学習に取り組んで挫折したことがある
- 英会話スクールに通ったけれど、英語を話せるようにならなかった
いつも根性がないわけでもありませんし、これから先も英語を話せないわけではありません。
まずは「自分は英語を話せない」というのは単なる思い込みだと気づくのが第一歩です。
そうすると「自分も英語を話せるようになるかもしれない」という事実に気づけるからです。
英語を話してどうなりたいか?
思い込みに気づいたら、次は「英語を話せるようになって、どうなりたいか?」を考えてみます。
できるだけリアルに、具体的に。
英語はあくまでもコミュニケーションのためのツールなので、「英語を話すこと」は真の目的ではないはずです。
- 自己成長を実感したい
- 外国人の友達を作って自分の世界の広がりを感じたい
- 海外企業と仕事をして活躍したい
- 外資系企業に転職して収入を上げたい
- 海外旅行先で英語を使って家族から尊敬されたい
あなた自身「何のために英語を話せるようになりたいのか?」を考えてみることをオススメします。
なぜなら、一口に「英語を話せる」と言っても真の目的によって必要な英語力が変わってくるからです。
たとえば外資系企業に必要な英語と、外国人の友達と仲良くなるのに必要な英語は全然違いますよね。
「英語を話せるようになって、どうなりたいか?」をリアルに想像することで、どんなことを学べばよいかをイメージできます。そうすると、「英語を話せるようになっている自分」を自然と思い浮かべられるようになります。
間違えても恥ずかしくない
- 間違えるのが恥ずかしい
- 下手な発音を聞かれるのが恥ずかしい
といって、英語を話すのを躊躇(ちゅうちょ)する人もいます。
しかし、このようなマインドセットを捨てることをオススメします。
なぜなら、完璧な英語を求めているといつまで経っても話せるようにならないからです。
もう一度あなたが英語を話せるようになりたい真の目的を思い出してみてください。
別にネイティブレベルの英語力がなくても達成できますよね?
そもそも英語はコミュニケーションのツールなので、間違えても下手でも意思疎通ができればOKなんです。
それに日本人が頑張って英語を話しているのを見て、「英語が下手くそだな」とバカにする外国人はほとんどいません。
逆の立場を想像してみて下さい。つたない日本語を一生懸命話そうとしている外国人を見て「日本語下手くそだな」とバカにしませんよね。
なので、間違っても良いしジャパニーズイングリッシュでも良いので、どんどん話す経験を積んでみてください。
実際、世界で活躍する日本人も決して完璧な英語ではないんですよね。ソフトバンクの元CEO孫正義氏の英語を聞いてみてください。
難しい表現は使っていませんし、発音もジャパニーズイングリッシュです。
それでも、言いたいことは十分に伝わりますし、グローバルなビジネスで大きな結果を出しています。
英語を話す真の目的を思い返すと、間違えたり発音がおかしかったりするのは、些末(さまつ)なことだと思えるはずです。
独学で英語を話せるようになりたい社会人へ|勉強法を3ステップで解説
英会話学習法についてお伝えする前に、まず「英語を話す」3つのステップを解説します。英語を話せるようになるには、次の3つのプロセスそれぞれを鍛えるトレーニングをする必要があるからです。
たとえば“I'm hungry!(おなかすいた!)”と言うときを想像してみてください。次の3ステップを踏んでいるはずです。
- 何を話すか考える|おなかすいたな......。
- 考えた内容を英語にする|“I'm hungry."が使えるかな。
- 実際に口に出して発声する|“I'm hungry!"
ですので、次の3ステップを鍛える学習に取り組む必要があります。
何をどういう順序で話すか考える
「英語が話せない」原因として、以下のことを挙げる人が多くいます。
- 単語やフレーズの知識が足りない
- 英会話の場数が足りない
もちろんこれらも大事ですが、「何を、どういう順番で話すか」が定まっていなくて英語を話せないケースが多いんです。
なぜなら、英語と日本語では話の「型」が異なるからです。
日本語は最初に背景や理由を述べて、最後に結論を述べるのが一般的です。「起承転結」が代表例ですね。
一方、英語は最初に結論を述べて、その後に理由や根拠を説明します。
たとえば、会議で反対意見を述べる場合。
日本語であれば、以下のように言いますよね。
「●●なので、その意見には反対です。」
英語の場合は、最初に結論を示します。
“I have a different opinion, because ~~」(私は違う意見を持っています、なぜなら~~。)
このように結論を先に述べる英語の型を「結論ファースト」と呼ぶこともあります。
このように、英語の「型」は日本語の「型」とまったく異なります。まずは英語の「型」を身につけることが大事。次に具体的な方法を解説します。
テンプレップ(TNPREP)の法則をマスターする
英語の「型」を身につけるのに役立つのが「テンプレップ(TNPREP)の法則」です。テンプレップにあてはめて話すと、自然と英語の型で話せるようになります。
以下にテンプレップの法則の具体例を紹介します。
N:Number(数) 要点は一つです。
P:Point(結論) この部品を、今月末までに納品していただきたいです。
R:Reason(理由) なぜなら今月末までに納品頂かないと、顧客の開発スケジュールに間に合わないからです
E:Example(具体例) たとえば来月の納品だと、開発スケジュールが半年遅れてしまいます
P:Point(結論) そのため、この部品を今月末までに納品いただきたいです。
この順番で主張を伝えることで、相手に話が伝わりやすくなります。
最初に日本語で主張する内容を決めておき、その後で英語を準備することをオススメします。
オンライン英会話で英語の「型」に慣れる
まずは日本語で良いので、「結論ファースト」や「テンプレップの法則」を使って、英語の「型」に慣れるのがオススメです。
仕事の報告で結論ファーストやテンプレップの法則を使うと、相手に伝わりやすくなるので一石二鳥。
そうはいっても「英語で練習したい!」という場合は、オンライン英会話を活用してみてください。
このときに重要なのは、オンライン英会話のレッスンを自分で設計することです。先生に「今日は結論ファーストで話す練習をしたいです」などと伝えてトレーニングをする感じです。
なぜなら、受け身でレッスンを受けるだけでは、英語の「型」が身につかないからです。積極的に自分で話すテーマを決めて、「結論ファースト」や「テンプレップの法則」を使って話す練習をしてみてください。
とはいえ、「毎回のレッスンで話の内容を考えるのは大変......」と感じる人もいると思います。
そんな場合は、DMM英会話の「テーマ別会話」がオススメ。テーマ別会話では、トピックに対して意見を述べる練習をします。たとえば、以下のような題材。
「ソーシャルメディアに年齢制限を設けることにあたなは賛成ですか? 反対ですか?」
このようなお題に対して、結論ファーストやテンプレップの法則を使って意見を言う練習をすると、英語の「型」が身につきます。
考えた内容を英語にする
次に、「考えた内容を英語にする」ためのトレーニングを紹介します。以下3つのトレーニングが効果的です。
考えた内容を英語にするトレーニング
- 中学レベルの文法と単語をマスターする
- 小学生でもわかる日本語に置き換える
- 瞬間英作文トレーニングに取り組む
中学レベルの文法と単語をマスターする
中学レベルの基礎的な英語力が身についていないと、英語を話せるようになるのは難しいです。
なぜなら「知らない英語は話せない」からです。基礎が詰まっている中学レベルの文法と単語をマスターするのが重要。
反対に、中学英語をマスターできれば大半のビジネス英会話をこなすことができるようになります。シンプルな英語で話せば、相手に伝わるからです。
中学英語を学び直すのには、以下の書籍がオススメです。
著者のYouTube解説動画もあるので、本と併せて動画を見ると効果的です。
単語の学びなおしにはDUO 3.0がおすすめです。
英単語は例文とセットで覚えるのが効果的で、通常の単語帳は1つの単語と1つの例文がセットになっています。
DUO3.0は1つの例文の中に、3~4個の単語が詰まっています。つまり、少ない例文で多くの単語をカバーできるわけです。
小学生でもわかる日本語に置き換える
複雑なことを英語で言おうとすると、考えがまとまらなくなります。ポイントは、言いたいことを「小学生でもわかる日本語」に置き換えることです。
たとえば、ブレインストーミング(アイディア出しをする会議)の冒頭で次のようにいいたいとき。
「今日は既存の枠を取り払って考えてほしいと思います。」
これを英訳すると、次のようになります。
“What I want to accomplish today is to make you think outside the box.”
なかなか、こんな英文はパッと思い浮かびませんよね? 英訳する前の日本語が難しすぎるからです。
次のように言い換えてみたらどうでしょうか。
「今日は自由に考えてみてください。」
英訳すると以下のようになります。
“Today, I want you to think freely.”
これなら、英語で話せる気がしませんか?
言いたいことを、小学生でもわかる日本語に置き換えるスキルは英会話の上達に欠かせません。
瞬間英作文トレーニングに取り組む
日本人は、学生時代に英語を習っているので単語や文法の知識を持っています。それでも英語を話せないのは、「知っている」知識を「使える」知識に変えられていないからです。
瞬間英作文トレーニングは、知っている知識を使える知識に変えるための学習法です。このトレーニングをすることで、日本語→英語の変換が早くなります。
具体的には、次に示すように5ステップでトレーニングを行います。
- 左ページの日本語を見て英文を暗唱する
- 英文を見て、文法と単語をチェック
- 英文を見ながら3回音読する(1文ずつ)
- 日本語を見ながら、英文を3回暗唱する(1文ずつ)
- 1ページ(10文)終わったら、日本語を見ながら通して10文を一つずつ英語で暗唱する
瞬間英作文に取り組む上での注意点を以下の記事にまとめたので参考にしてみてください。
⇒【注意】瞬間英作文はやり方を間違えると効果が出ない|正しいトレーニング法を解説
実際に口に出して発声する
言いたいことを英語にすることができても、発音がメチャクチャだと相手に伝わりません。ネイティブのような美しい発音を目指す必要はありませんが、相手に理解してもらえるレベルの発音を身につける必要があります。
- 英語特有の音の変化を知る
- シャドーイングで発音とリズムを身につける
英語特有の音の変化を知る
ネイティブは英語を教科書通りに発音してくれません。
たとえば映画『アナと雪の女王』の主題歌“Let it go.”は「レット・イット・ゴー」ではなく、「レリゴー」と発音しますよね。「レット・イット・ゴー」と発音するより、「レリゴー」と発音した方がラクだからです。省エネで発音しているわけです。
このような発音の仕方を、「英語の音の変化」と呼びます。
ネイティブは「レリゴー」と発音することに慣れてしまっているので、日本人が「レット・イット・ゴー」と発音しても何のことかわかってもらえないことがあります。
なので、英語の音の変化を知り、自分でも使いこなせるようになる必要があります。
英語の音の変化については、以下の記事で詳しく解説したので、気になる場合は読んでみてください。
⇒ご参考:「英語の5つの音声変化」を知るだけでは意味がない理由とは?【著者インタビュー】
シャドーイングで発音とリズムを身につける
一つひとつの発音も重要ですが、さらに大事なのは英語のリズムを身につけることです。なぜなら、リズムをつけて話さないと英語らしく聞こえず、相手に理解してもらえないからです。
下の図のように、日本語は抑揚(よくよう)が少ない言葉ですが、英語は抑揚が明確です。
発音やリズムを身につけるのに有効なのが、シャドーイングというトレーニングです。
シャドーイングとは、英語音声の後に続いて発声するトレーニング。たとえば、音声が“He plays tennis."と言ったら、“He"の音を聞き取った後で実際に“He"と発音していきます。
発音やリズムが身につくのに加え、リスニング力アップ効果もあり、最強の英語トレーニングと言われることもあります。
具体的には以下のステップで取り組みます。
- 教材を選び、音声と文章(スクリプト)を準備する
- 文章を見ずに音声を聞く
- 文章を読み、わからない単語や表現を調べる
- 文章を見ながら音声を聞き、「英語の音の変化」をチェックする
- 文章を見ながら、オーバーラッピング(*)する
- 音声を見ずにシャドーイングをする
(*)オーバーラッピング:英語音声に重ねて音読するトレーニング
シャドーイングの詳しいやり方や、取り組むコツを以下の記事に解説したので、読んでみてください。
⇒ご参考:英語シャドーイングの正しいやり方|5つのコツを解説【重要!】
まとめ|正しいマインド×勉強法で英語は話せるようになる
英語を話せるようになるには、「正しいマインドセット×効率的な英語学習法」の両方が重要です。
マインドセットを切り替えるために、「英語を話せるようになって、どうなりたいか?」をリアルにイメージしてみてくださいね。
英会話学習に関しては、以下の3ステップのどこに課題があるかを考えて、この記事で紹介したトレーニングを試してみてくださいね。
- 何を話すか考える
- 考えた内容を英語にする
- 実際に口に出して発声する
それでも「独学は難しい」と思ったら英語コーチングもあり
とはいえ「一人でやるのは難しそう......」と感じる場合もあると思います。そんなときは、英語コーチングを利用するのもアリです。
英語コーチングでは、生徒一人ひとりに専属のコーチがついて次のようなサポートをしてくれます。
- 目標設定と現状の英語力分析
- 完全オーダーメイドのカリキュラム
- 専属のパーソナルコーチが学習をフルサポート
- 日々の学習管理、モチベーション管理
筆者が実際に足を運んで体験した、おすすめの英語コーチングスクールを厳選したので参考にしてみてください。
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