あなたは、こんな経験はありませんか?
私も、英語を聞き取れないことで、何度も悔しい思いをしてきました。
ネイティブの英語を聞き取るのって、本当に難しいですよね。
ですが、悔しさをバネに勉強を続けてきたからこそ、確信していることがあります。
それは、「正しい方法でトレーニングすれば、誰でも英語を聞き取れるようになる」ということ。
この記事では、悔しい思いをした経験をもとに、私が考えて実践してきたことをお伝えします。
英語を聞き取れない理由や具体的な学習法を解説するので、「どうしたら英語を聞き取れるようになるんだろう?」と悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
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英語を聞き取れなくて悔しい!筆者の苦い体験談
「英語を聞き取れなくて悔しい!」という悩みは、私にとっても他人事ではありません。
同じように悩み、自信をなくしていた時期があったからです。
はじめに、私の苦い思い出をお話ししますね。
渡米前は英語力に自信があった
私は学生時代、英語力に自信がありました。
日常的に洋楽や洋画を楽しんでいましたし、テストの成績も良く、周りから「英語上手だね!」とほめられていたからです。
ネイティブ講師との会話もスムーズにできていたので、英会話も得意だと思っていました。
そして社会人になってから、貯金をして、長期休暇にニューヨーク旅行へ。
私にとって初めての英語圏で、「ずっと憧れていたアメリカだ!」と期待で胸がいっぱいでした。
ところが、旅行先で自信を砕かれることになります。
現地での会話に入れない
宿泊先のゲストハウスで、イギリス人と会話する機会が巡ってきました。
現地での交流も楽しみにしていたので、ドキドキしながら英語を話します。
最初はそれなりに話せていたのですが、途中でアメリカ人が話に入ってきて、3人での会話になりました。
すると、会話に全くついていけなくなったんです。
どうしてでしょうか?
今ならわかりますが、おそらく、始めイギリス人は、外国人でもわかるように気をつけてしゃべってくれていたのだと思います。
ですがアメリカ人が加わり、英語ネイティブ同士の自然なノリに戻ったのでしょう。
私は2人が何を言っているのか全く聞き取れず、作り笑いでごまかすしかありませんでした。
とてもみじめな気持ちになり、「私、全然英語を使えないんだ......」と落ち込みました。
帰国後、勉強法を見直した
ニューヨーク滞在中は、ショックで立ち直れませんでした。
他にも英語が聞き取ない場面が重なり、日に日に口数が少なくなってしまったんです。
しかし帰国後しばらくして、だんだん悔しさがこみあげてきました。
「せっかく英会話のチャンスがあったのに、リスニング力が足りないせいで楽しめなかった!」という思いです。
そして「どうして聞き取れなかったんだろう?」と考え、勉強法を見直すことにしました。
その結果、リスニング力が向上し、数年後にはTOEICのリスニングセクションで満点を獲得。
マルタ留学をした時には、現地の人と英語で会話を楽しむことに成功しました。
これらの経験から、「正しい方法でトレーニングすれば、英語を聞き取れるようになる」と断言できます。
なぜ英語を聞き取れないのか? 3つの理由を解説
ある程度の知識を持っている中上級者でも、リスニングが苦手な場合があります。
一体なぜ英語を聞き取れないのでしょうか?
音声変化を理解していない
まず考えられるのは、英語特有の発音を理解していないケースです。
- スクリプトがあれば文章の意味がわかる
- 日本人のカタカナ読みなら理解できる
それなのにリスニングでつまづいてしまう人は、ネイティブが無意識に行っている音声変化が身についていないのかもしれません。
英語では、単語同士の音がくっついたり、読まれない音があったりします。
たとえばthank youは「サンク・ユー」ではなく「サンキュー」と発音しますよね。
これは “k” と “you” が合わさって音声変化が起こっているからです。
長い文章になると、このような音声変化が次々と現れます。
そのため、音声変化を理解していないと「ペラペラ流れるように音がつながっていて、何を言っているのかわからない......」という事態に陥るのです。
語彙力が足りない
知らない単語は聞き取れません。もし音として聞き取れたとしても、意味がわかりません。
「Are you a traveller?(旅行者ですか?)」と聞かれたとしましょう。
もしtravellerの意味を知らなかったら、どんなにゆっくり発音してもらっても理解できませんよね。
つまり、語彙力が不足しているとリスニングの精度が落ちるのです。
反対に、たくさん単語・熟語を知っていれば、部分的に聞き取れなくても全体の内容を推測できます。
教科書英語に慣れすぎている
真面目に勉強を続けてきた上級者に多いのが、教科書英語に慣れすぎているパターンです。
こういう人は、学校のテストやTOEICでは高得点が取れるのに、実践的な会話に対応できません。
日本語での会話を考えてみてください。
実際の会話で使われるのは、NHKアナウンサーのような「きれいな日本語」とは限りませんよね。
「私は疲れてしまったから、掃除をするのが面倒くさい」ではなく「疲れちゃったから掃除めんどくさいなぁ」と言いませんか?
英語も同じで、文法が崩れることもありますし、人によって発音の癖が違います。
しかし、教科書英語に縛られていると、そこからズレた「生の英語」を認識できません。
英語のリスニング力を上げる具体的な3つの学習法
では、英語が聞き取れない状態を克服するためには、どうしたらいいのでしょうか?
具体的なトレーニング方法を3つ紹介します。
ディクテーションに取り組む
ディクテーションは、聞こえた音声をそのまま書き取る学習法です。
私も長年学習に取り入れており、リスニング力向上への効果を実感しています。
やってみるとわかりますが、音声変化が身についていないと、細かい部分まで正確に書き取ることはできません。
聞き取れていない部分が明確になるので、独学でリスニング力を伸ばしたい人におすすめです。
ディクテーションの詳しいやり方はこちらの記事で解説しているので、合わせてご覧ください。
目的に合わせてフレーズを暗記する
「語彙力が不足しているとリスニングの精度が落ちる」と書きましたが、覚えられる単語数には限界がありますよね。
辞書に載っている単語を片っ端から暗記していくのは効率的とは言えません。
そこで、英語学習の目的に合わせて、自分に必要なフレーズを優先して暗記しましょう。
たとえばTOEICのスコアアップが目的なら、『TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ』などの頻出単語集を活用できます。
私は海外のアーティストとやりとりする機会があったので、『英語でアート!』という本を使って、アート関連の表現を勉強しました。
「何のために英語を勉強するのか?」「何に英語を使いたいのか?」というところから逆算して、どんな単語や表現を覚えればいいのか考えてみてください。
いろいろな「生の英語」を聞く
前述のとおり、「教科書英語」と「生の英語」には違いがあります。
「生の英語」を聞き取れるようになりたいなら、いろいろな人が話す多様な英語をたくさん聞きましょう。
実際にネイティブと英語で会話するのがベストですが、なかなか機会がないという人も多いですよね。
オンラインレッスンや英会話教室では、講師が学習者向けの英語で話しているので、完全な「生の英語」に触れるのは難しいかもしれません。
そこでおすすめなのが、ネイティブ向けのYouTubeチャンネルです。
大半のYouTuberは講師でもアナウンサーでもないので、自然な英語を聞くことができます。
聞き取りづらい部分も多いですが、「人によってこんなに話し方が違うんだ」ということを実感できるので、様々なチャンネルを視聴してみてください。
次の章ではおすすめの教材を紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。
リスニング力を伸ばすのにオススメの教材
ここからは、リスニング力を鍛えるために役立つ教材を3つ紹介します。
あいうえおフォニックス
英語の発音を基礎から学びたいなら、「あいうえおフォニックス」がおすすめ。
サイトには解説がまとめられており、YouTubeでは動画が配信されています。
「フォニックス」とは、英語の音とアルファベットをセットで覚える学習法のこと。
フォニックスを身につけると、英語の発音のルールがわかるようになるので、音声変化も理解しやすくなりますよ。
スタディサプリENGLISH
手軽にディクテーションをするには、アプリとサイトで利用できる「スタディサプリENGLISH」が便利です。
キャラクターのセリフを聞き取り、空欄に単語を打ち込むトレーニング形式。
制限時間のカウントやヒント表示などの機能があり、クイズ感覚で楽しく進められます。
私は会社員時代、昼休憩や通勤中にアプリを使っていました。
2〜3分ごとにレッスンが区切られているので、スキマ時間にサクッと勉強できます。
7日間の無料体験をやっているので、気になる方は試してみてください。
TED Talks
「たくさん生の英語を聞いて、耳を鍛えたい!」という時は、「TED Talks」を活用しましょう。
世界各国の著名人によるスピーチ動画を、何本でも無料で視聴できるサービスです。
TEDのスピーカーは、出身地も専門分野もさまざま。
ゆっくりハキハキ話す人もいれば、早口だったり訛りがあったりする人もいます。
つまり多様な英語を聞くことができるんです。
「いきなり英語のスピーチを聞くのはハードルが高い......」と心配になるかもしれませんが、安心してください。
短くて易しい動画もありますし、スクリプト表示や日本語字幕がある動画も見つかりますよ。
レベル別のおすすめTED動画は、こちらの記事で紹介しているのでチェックしてみてくださいね。
⇨TEDが英語学習におすすめな理由|学習法のコツやレベル別の動画を紹介
まとめ|誰でも英語を聞き取れるようになる
英語を勉強していると、うまくいかずに落ち込んだり、失敗して恥ずかしい思いをすることもありますよね。
体験談としてお話ししたように、私も悔しさを味わってきました。
ですが、「できなくて悔しい!」という気持ちは、努力するエネルギー源でもあります。
学習法さえ間違えなければ、必ず英語を聞き取れるようになりますよ。
英語は上達すればするほど楽しくなるので、前向きに頑張ってみてください。