ビジネス英語をマスターすると、海外の顧客や取引先とスムーズにやり取りができるようになり、仕事の幅が広がります。もちろん、社内で成果を出して昇進しやすくなったり、転職にも有利になったりします。
とはいえ、「ビジネス英語」と聞くと、「なんだか難しそう。本当に自分でもマスターできるのだろうか......」と不安になる人も多いかもしれません。
実は、ポイントを抑えれば独学でビジネス英会話を身につけられます。
この記事では社会人がビジネス英語を独学で身につける勉強法とおすすめ教材を教えます。
タップできる目次
ビジネス英語・英会話の定義|社会人が目指すレベル
まず、「ビジネス英語・ビジネス英会話」を定義することが大切です。
なぜなら定義があいまいなままだと、必要な勉強が抜けてしまったり、反対に必要のない学習に時間を使ってしまったりするからです。
「ビジネス英語・ビジネス英会話」の定義にはさまざまなものがありますが、筆者は以下の2つの要件だと考えます。
ビジネス英語レベルはTOEIC800点以上
TOEIC800点以上あれば英語で書かれた論文やニュース記事を読みこなすことができます。
また、Google翻訳を使いながら、英語メールやビジネス文書を書くことができます。
最近はGoogle翻訳などの自動翻訳技術の進歩が著しいです。しかし、まだ精度は十分とはいえません。ビジネスでは、メールや文書の内容を誤解なく理解し、伝えることが必須です。
TOEIC800点以下の場合、Google翻訳が正しいかを判断できず誤解が生じてしまうことがあります。
そのため、TOEIC800点以上取れることが要件です。
実際、英語で仕事をすることが求められる外資系企業は、英語力の基準としてTOEICで800点を目安にしているようです。
求人票には明記されていないこともありますが、私が転職エージェント3社の担当者に伺ったところ、3人とも外資系企業で求められるTOEICの目安は800点と言っていました。
TOEICで800点は、ビジネス英語レベルのひとつの目安です。
プレゼンやディスカッションができる
また、ビジネスにおいてプレゼンやディスカッションは必須です。日本語でビジネスをするシーンを想像してもらえばわかると思いますが、会議でプレゼンや議論ができないと仕事になりませんよね。
プレゼンやディスカッションができるようになるには以下のスキルが必要となります。
- プレゼンを構成するロジカルシンキング
- 相手に理解してもらえる発音と流暢さ
- 相手の発言を聞き漏らさず理解するリスニング力
- 議論に間をあけない瞬発力
これらができれば「ビジネスレベルの英語力」と言えます。
ビジネスレベルの英語力について、以下の記事に詳しく解説しているのでチェックしてみてくださいね。
⇒ご参考:ビジネスレベルの英語力を詳細に解説|TOEICの目安と最短で習得する方法
初心者の社会人が独学でビジネス英語を身につける勉強法
続いて、社会人がビジネス英語を習得するのに、おすすめの勉強法を紹介します。
初心者でも、この通りに実践すれば、ビジネス英語を身につけられるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ビジネス英語学習の全体像
実際に勉強を始める前に、学習の全体像を「大量のインプットと少量のアウトプット」となるように設計します。
たとえば、次のような感じです。
- 毎日1時間、週に7時間の英語学習
- インプット:5.6時間(7時間×0.8)
- アウトプット:1.4時間(7時間×0.2)
図で表すと以下のイメージ以下のイメージです。
<インプット>
・英単語:1時間
・英文法:2時間
・リーディング:1.3時間
・リスニング:1.3時間
<アウトプット>
・オンライン英会話 1時間
・ライティング 0.4時間
以下で具体的な勉強法を紹介します。
基礎がため|単語と文法の学習法とおすすめ教材
まずは単語や文法の基礎がためが重要です。
なぜなら、基礎的な知識がないとリスニングやスピーキングもできるようにならないからです。
ビジネス英単語の勉強法
英単語の学習法にはさまざまな方法があります。「英単語帳で覚える」「英語の本を読人のんで、出てきた単語を覚える」「英英辞典で覚える」「語源から覚える」など。
それぞれメリット・デメリットはありますが、TOEIC900点くらいまでなら「英単語帳で覚える」のが最も効率的です。
なぜなら、単語帳を使うと何度もくりかえし同じ単語に出会えるからです。
どういうことかというと、単語を覚えるには何度も繰り返し同じ単語に触れるのが効果的なのです。
なぜなら、英単語を覚えてもすぐに忘れてしまうからですね。
下の図は「エビングハウスの忘却曲線」と呼ばれるものです。一度覚えた内容を、どのくらい覚えていられるか? を表したもの。
上の図を見ると、1日後には34%程度しか覚えていないことがわかります。つまり3分の2の内容は1日で忘れてしまうわけです。
だから、繰り返し学習することが重要なんです。
さらに、脳科学の研究から、人の記憶は「覚えようとするとき」ではなく「思い出そうとするとき」に定着することがわかっています。
そのため、何度も繰り返し同じ単語に出会い「あれ、この単語の意味はなんだったかな......?」というプロセスを繰り返すことが最も効果的。そのため英単語帳を使うことをおすすめします。
さらに詳しい英単語の覚え方に関しては、以下の記事にまとめたので参考にしてみて下さい。
⇒ご参考:英単語を覚えられない理由を解説【脳をだます覚え方とは?】
以下では、おすすめな英単語帳を紹介します。
キクタンシリーズ
アルク社のキクタンシリーズ。一冊で多くの単語を覚えられます。キクタンシリーズの特徴は、音声で聞きながら単語を覚えること。
付属のCDか、別売りのスマホアプリを使うと音声を聞きながら単語を覚えられます。一度に覚えようとせず、「3~4回繰り返して単語に出会う」ことをイメージして取り組むと効果的です。
【新形式問題対応/CD-ROM付】 改訂版キクタンTOEIC TEST SCORE 800
キクタンビジネス【Basic】 (アルクの「グローバル英語」シリーズ)
速読速聴シリーズ
キクタンシリーズを終えたら、次は速読速聴シリーズに取り組むとよいでしょう。
速読速聴シリーズの特徴は、文章の中に覚えるべき単語が出てくること。英単語の自然な使い方が身につきます。
ただし、一つの文章の中に分からない単語が多くあるとストレスとなり、途中で挫折してしまいがち。
そのため、最初にキクタンシリーズで覚えた後、速読速聴シリーズに取り組むことをおすすめします。
速読速聴・英単語 Basic 2400 ver.3 (速読速聴・英単語シリーズ)
英文法の学習法
ビジネス英語を身につけるには、英文法の学習が欠かせません。
なぜかというと、ビジネスシーンでは論理的に話すことが求められるため、文法がしっかりしていないと話が伝わらないからです。
反対に英文法の基礎を身につければ、ビジネス英会話力の伸びも早くなります。
基本的には中学、高校で学んだ英文法をマスターしていれば十分。以下の教材を使って学習するとよいでしょう。
スタディサプリEnglish
リクルート社が開発したTOEIC対策のスマホアプリです。有料(2,980円/月)ですが、非常に優れた教材です。
特に英文法を解説している「関先生」の講義が衝撃的にわかりやすい。
このような講義を学生時代に受けていたら英語で苦労することはなかっただろう......と感じる内容です。
7日間の無料体験ができるので、気になる方は試してみることをおすすめします。
\7日間無料体験/
中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。
「中学英文法がアヤシイ......」と感じる人は、この本から始めるとよいでしょう。
- 社会人が、英語を学び直すのに最適
- どの本よりも挫折しづらい
と評判です。
著者の解説動画がYoutubeに出ているので、動画を見て勉強してもよいでしょう。
リーディングの勉強法とおすすめ教材
リーディングは「精読」と「多読」の両方が大切です。
「精読」:学生時代に習った読み方。文法を確認し、一つ一つ単語を調べて文章の意味を理解しながら読み進める方法。
「多読」:単語を調べたりせずに、一気に読み進める読み方。
精読は学生時代に嫌というほど習っているので、ここでは多読のポイントについて解説します。特に、リーディング速度を上げたい人は多読のトレーニングが効果的です。
多読のポイントは頭から順に読み進めること
多読のポイントは、英語の文章を頭から順に読み進めることです。
一見当たり前に聞こえますが、多くの日本人は英語を読むとき「返り読み」をしてしまいがちです。返り読みとは、英文法を解釈しながら読む方法で、「日本語の語順」の読み方です。
下の図を見てください。こちらの文章では、関係代名詞「whom」が「The man」にかかっています。このように文章の構文を分析して、日本語の語順に直して読む読み方を「返り読み」と呼びます。
学校教育では「英文解釈」として、「返り読み」を教わります。たしかに、英文を一つひとつ理解する精読をするときには、返り読みは有効な方法です。しかし、ビジネス文書を「返り読み」しながら読んでいては、時間がかかりすぎてしまいます。そのため、文章を頭から順に読む訓練を積む必要があります。
このときにおすすめな方法は、自分が英語を読むスピードを測定することです。具体的には「1分間に何語読めるか」を測ります。1分間に読める語数をWPM=Word Per Minuteと呼びます。
まずはWPM=150を目指して多読の訓練してみましょう。WPM=150は、TOEICのリスニングパートの音声と同じくらいの速度です。
エンジニアの世界に「計測できるものは改善できる。計測できないものは改善できない」という格言があります。
英語リーディングも同様で、読む速度を計測するクセをつけると、自然と返り読みをしなくなりスピードが上がります。
多読教材の選び方としては、自分のレベルに合わせて難しすぎないものを選ぶことです。中身をパラパラとみて、辞書を引かずに8割理解できそうならちょうどよいレベルです。
以下の記事に、英語の長文をスラスラ読むためのコツと勉強法を解説しています。ぜひチェックしてみてくださいね。
以下で多読におすすめの教材を紹介します。
Polyglots
Polyglotsはスマホの無料アプリです。多くの英語ニュースが収録されており、好きな記事を読むことができます。
Polyglotsの特徴は、「ペースメーカー機能」があること。
目標とするWPMを入力すると、その速度でページがスクロールされていきます。Polyglotsの「ペースメーカー機能」を活用することで、リーディング速度を向上させることができます。
また、一記事は2~3分で読めるものが大半なので、通勤のスキマ時間に読むのに最適です。
ラダーシリーズ
ラダーシリーズは一冊1~2万語程度の短い本(通常の書籍は一冊10万語程度)で、難しい単語を使わずに書かれています。
また、レベルが5段階(1~5)に分かれているため、最初は優しいレベルから始め徐々にレベルを上げていくことができます。
WPM100であれば、1万語の本を100分(1時間40分)で読めるので、どんどん読み進められます。
また、一冊の文字数が本に書かれているため、読み終わるまでのおよその時間を測ることでWPMを計算できます。2~3分で読める英語記事のWPMを毎回測るのは疲れますが、一冊読むのにかかった時間を測るのであればそれほど苦になりません。
アインシュタイン・ストーリー The Albert Einstein Story (ラダーシリーズ Level 1)
スティーブ・ジョブズ・ストーリー The Steve Jobs Story (ラダーシリーズ Level 4)
オリエント急行殺人事件 Murder on The Orient Express (ラダーシリーズ Level 4)
スティーヴン・ホーキング・ストーリー The Biography of Stephen Hawking (ラダーシリーズ Level 5)
英語リーディング学習法の詳細は以下の記事を参考にしてみて下さい。
⇒ご参考:【激変】WPM150を目指せ!英語リーディングの勉強法【無料教材あり】
リスニングの勉強法とおすすめ教材
リスニングが苦手な場合、いくつかの原因が考えられます。
② 文法や単語力不足で意味を理解できない
③ リスニングに慣れておらず、英語を聞くと考える余裕がなくなる
それぞれに対して効果的なアプローチは変わってきます。
ここでは、①英語特有の音の繋がりについて解説します。
学校教育では習いませんが、英語には独特の音のつながりがあります。といってもルールの数はそれほど多くないので、一度覚えてしまえば比較的身につきやすいです。
下の表に代表的な音の変化のルールをまとめました。
映画『アナと雪の女王』の主題歌"Let it go."が「レット・イット・ゴー」ではなく「レリゴー」となるのも音の繋がり(連結)です。
リスニング力アップの勉強法について、詳しく知りたい場合は以下の記事を読んでみて下さい。
次にリスニング勉強におすすめの教材を紹介します。
5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる
英語の音声変化について詳しく解説し、トレーニングできる教材です。スマホページにアクセスすると音声をダウンロードできるのが便利です。
この本の著者にインタビューをした記事をまとめました。インタビューを読むだけでも、リスニングのコツをつかめます。
⇒ご参考:「英語の5つの音声変化」のルールをまとめて徹底解説【著者インタビュー】
英語リスニングのお医者さん 集中治療編
こちらも「英語特有の音のつながりやイントネーション」を身につける本です(CD付き)。英語を聞き取れない代表的な原因を解説し、集中的にトレーニングできるスタイルです。
音声がCDなのが、やや面倒ですがニュースなど英語の音声教材を聞く前に、この本に取り組むと効果的です。
TED
10~20分程度の英語プレゼン動画です。スマホアプリもあり、無料で視聴できます。
ある程度、英語が聞き取れるようになった後、英語リスニングの数をこなすために使うとよいでしょう。
最初のうちは、スクリプトがついている音声を選ぶとよいでしょう。
⇒TED
ディクテーションやシャドーイングも効果的
英語リスニング力を伸ばす効果的なトレーニングとして、「ディクテーション」と「シャドーイング」が知られています。
ディクテーションは、聞き取った英語音声を書き起こす練習で、細かな音に注意を向けられるようになります。
シャドーイングは、英語音声の後に影(シャドウ)のようについて復唱するトレーニング。実際に自分で発声するので、英語らしいイントネーションや音の繋がりに慣れる効果があります。
どちらも負荷がかかりますが、リスニング力を大幅に伸ばすのに欠かせないトレーニングです。
シャドーイングに取り組むとさまざまな効果が得られますが、間違った方法だと効果が得られないので注意してくださいね。
具体的なやり方は、以下の記事に詳しく書いたので気になる方は参考にしてみて下さい。
⇒英語シャドーイングの正しいやり方と失敗しない6つのコツ【注意点も解説】
リーディングとリスニングは相乗効果あり
リーディングとリスニングはどちらもインプット学習で相乗効果があります。
つまり、リーディング力を鍛えるとリスニング力にも効果があります。
なぜなら、「読んで理解できないもの、聞いても理解できない」からです。反対に、読んで理解できるようになると、聞いて理解できるようになるということです。
リーディングとリスニングをバランスよく学習することが重要です。
ライティングの勉強法とおすすめ教材
ビジネス英語ライティングのポイントは、英語の「型」に沿って書く練習をすること。
典型的な英文は以下の「型」になっています。
2. 理由は3つ
2-1. 理由1
2-2. 理由2
2-3. 理由3
3. 結論
この「型」を使って、繰り返し英文を書いてみるとライティング力が上がります。
英検の過去問題集
英語ライティングでおすすめの教材は、英検の過去問題集です。
【音声アプリ・ダウンロード付き】2019年度版 英検 2級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)
【音声アプリ・ダウンロード付き】2019年度版 英検 準1級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)
あまり知られていませんが、実は英検の問題は非常に質が高いです。練りに練られた内容です。
中でもライティングの課題に取り組むのはおすすめ。たとえば、以下のような問題です。
「今日、結婚は以前よりも重要ではなくなってきていますか?
120~150語程度で書いてください(準一級)」「豊かな国はもっと貧しい国の発展を支援するべきと思いますか?
120~150語程度で書いてください(準一級)」
さまざまな分野のお題が出るので、ライティング力に加えて、それぞれの分野の英単語や表現が自然と身につきます。
添削サービスを使って、自分で書いた英文を添削してもらうのもよい選択です。1回あたり数100円から添削をしてもらえます。
長文のビジネス文書を英語で書くときは、以下の記事を参考にしてみて下さい。
スピーキングの勉強法とおすすめ教材
スピーキングの勉強法は大きく2つに別れます。
- 瞬時に英語が口から出るようにする学習
- 考えを英語にまとめる練習
それぞれ解説しますね。
瞬時に英語が口から出るようにする学習①|パターンプラクティス
パターンプラクティスとは、英語のフレーズを口に出して繰り返し発声するトレーニングです。
繰り返し発声することで、英語が自然と口から出てくるようになります。
このトレーニングをすることで「知っている知識」を「使える知識」に変えることができる。そうすれば、ビジネス英会話の実践の場でも、すらすら英語が口から出てくるようになります。
『パタプライングリッシュ』は、パターンプラクティスの練習に最適な教材です。買い切り型で、スマホアプリでトレーニングをすることができます。
通勤時間や隙間時間に取り組めるので、忙しい社会人にも取り組みやすい教材です。
60日間返金保証がついているので、「あれ、自分には合わなかったな」という場合にも安心です。
\独学でスピーキング力アップ/
⇨ご参考:【取材】パタプライングリッシュの評判が良い理由|TOEIC800点でも英語を話せないあなたへ
瞬時に英語が口から出るようにする学習②|瞬間英作文トレーニング
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)
瞬間的に英文が口から出るようにするための学習です。このトレーニングを積むことで、瞬間的に日本語→英語に変換し発声できるようになります。
有名な書籍なので見たことがある人も多いかもしれません。
ただ、正しいやり方で取り組まないと効果が出づらいので、以下の記事を参考にしてみて下さい。
⇒【挫折】瞬間英作文が独学で続かない理由|プログリットで続けた結果
英語で意見を言う練習(オンライン英会話でOK)
考えを英語でまとめる練習には、英語で意見を言う練習が効果的です。
ライティングの勉強法と似ていますが、英語の「型」で話す練習です。
2. 理由は3つ
2-1. 理由1
2-2. 理由2
2-3. 理由3
3. 結論
筆者がおすすめするのが、DMM英会話の「テーマ別ディスカッション」。
ある主張に対して「賛成か反対」のスタンスを取り、そのあとに理由を説明する練習です。つまり、英語でロジカルに話す訓練。
一例を示すと、「ソーシャルメディアに年齢制限を設けるべきか?」と講師から聞かれます。
これに対して、英語で答えます。
たとえば次のような感じです。
私は不賛成です。理由は2つあります。1つ目は、今後ますますオンラインでコミュニケーションする機会が増えるため、小さい頃から慣れておいた方がよいからです。2つ目は、そもそも規制をしてもイタチごっこになるため効果が薄いからです。
賛成でも不賛成でもどちらでもよく、英語の「型」で意見を述べる練習を積むことがポイントです。
オンライン英会話の活用方法については以下の記事も参考にしてみてください。
ライティングとスピーキングの相乗効果
リーディングとリスニングに相乗効果があるように、ライティングとスピーキングも相乗効果があります。
つまりライティングを学習すると、スピーキング力アップにも効果があるということ。
なぜなら「書けないものは、話せない」からです。
ライティングはじっくり時間を取ることができるので、難しい単語を使ったり、文章構成を練ったりすることができます。つまり、英語での表現の幅が広がります。
あとは英語で話す瞬発力を鍛えれば、スピーキング力が向上します。
「英語を話せるようになりたい......」という場合でも、ライティング学習を取り入れてみてください。
スピーキング力を伸ばす勉強法について、さらに詳しく知りたい場合は以下の記事を読んでみてください。
実践的なビジネス英語の勉強法とおすすめ教材
英語でビジネスをするには、正しいビジネス英語表現を身につけることが大切です。
なぜなら、適切なビジネス英語を使えないと、相手から幼稚だと感じられてしまうからです。
ミーティングで、仮にあなたが良い内容の発言をしたとしても、カジュアルな英語を使っていると相手は違和感を覚えます。そして、英語表現が気になってしまい内容が正当に評価されなくなってしまいます。
想像してみて下さい。外国人ビジネスパーソンが、ミーティングの場で若者が使うような俗語を使い日本語で発言している場面を。おそらく、その方が話す言葉が気になってしまい内容が頭に入らなくなるでしょう。
では、どのようにしたら独学で実践的なビジネス英語表現を身につけられるのか?
それは、生の英語表現に数多く触れるしかありません。たとえば、ビジネスを題材にした英語ドラマを繰り返し見るなどです。
有名なドラマとしては、「シリコンバレー」や「ホワイトカラー」などがあります。
スマホアプリで実践的なビジネス英語表現を身につける
「量」より「質」で本格的なビジネス英語表現を身につけたい人にオススメなのは、HiNative Trekというスマホアプリです。
1日1つの英作文の課題を提出し、ネイティブ講師に添削してもらうサービスです。
HiNativeTrekの教材は、アル・ゴア元副大統領やフェイスブックCEOマーク・ザッカーバーグ氏など世界的な著名人の同時通訳を務めた、カリスマ通訳者の関谷英里子氏が監修しています。
関谷英里子さんは、「同時通訳者が教える ビジネスパーソンの英単語帳 エッセンシャル」などビジネス英語学習に特化した書籍を出版されています。グローバルなビジネスの現場を経験された関谷さんが監修しているからこそ、厳選された表現が学べます。
筆者が体験した感想を記事にまとめたので、実践的なビジネス英語を身につけたい方は参考にしてみてください。
⇨HiNative Trekの評判と口コミ〜実際に1ヶ月体験した感想〜
\1日1題で実践英語を身につける/
「英語脳」を身につける
ここでいう「英語脳」とは、英語ネイティブと同じ視点で世の中を見るということです。なぜなら、人の世界観が言語に表れるからです。
「英文法の鬼100則」は文法書でありながら、「英語脳」を丁寧に解説している良書です。日本語と英語の世界観の違いをもとに、英文法を説明する新しい視点の参考書。
英語ネイティブが自然に使う表現を学びたい方にはおすすめです。
↓筆者のレビュー
「英文法の鬼100則」の使い方|英語脳をイメージでつかむありえない文法書
「英語脳」には、「英語を英語のまま理解して使いこなす」という意味合いもあります。
専用のトレーニングを受けないと、どうしても「日本語→英語」に翻訳しながら話すことになってします。そうすると、翻訳に脳のメモリを使ってしまい、スラスラと英語が口から出て来なくなってしまいます。
「スピーキングの勉強法とおすすめ教材」でも紹介した、パタプライングリッシュは、「英語を英語のまま理解して使いこなす」ためのトレーニングです。いわば英語の筋トレ。
確かに面白いトレーニングではありませんが、だからこそ本当に使える英語力を身につけられます。
特に「TOEICスコアは高いけど英語を話せない......」という人におすすめです。
⇨【取材】パタプライングリッシュの評判が良い理由|TOEIC800点でも英語を話せないあなたへ
\独学でスピーキング力アップ/
日本人が間違えがちな表現を知る【無料動画】
もう一つの方法は、日本人が間違えがちな表現を知ることです。これらの表現を学ぶことで、最短で自然なビジネス英語を身につけることができます。
EST OnlineというYoutubeチャンネルでは、日本人が間違えがちなビジネス英語表現を無料で学べます。1本1~5分程度の短い動画ですので、忙しいビジネスパーソンでも通勤時間やスキマ時間に視聴して着実にネイティブ表現が身につきます。
プレゼンターはニック・フォークナー氏。日本人のエグゼクティブに英語を20年間指導してきた経験があります。そのため、日本人が犯しがちな間違いをよくわかっています。また、ニック・フォークナー氏は、東京オリンピック招致のスピーチプレゼンター育成も担当した実績もあります。
時間がないビジネスパーソンで、実践的なビジネス英語を身につけたい方にはおすすめです。
社会人がビジネス英語・英会話を独学でマスターする3つのコツ
続いて社会人がビジネス英語を独学で身につけるコツを紹介します。
WOOP(ウープ)を使って目標設定する
英語学習を始める前に目標設定することは重要です。なぜなら、目標を設定することで「何を」「いつまでに」やるのか明確になるからですね。
たとえば、次のような目標です。
- 半年後の海外出張で、ビジネスの交渉を成功させる
- 3ヵ月後にTOEIC800点を取る
多くの目標設定方法がありますが、おすすめなのはWOOP(ウープ)と呼ばれる目標設定。
WOOPは心理学者のガブリエル・ゲッチンゲン教授が研究結果をもとに生み出した方法。通常の目標設定法と比べ達成率が2倍になることが知られています。
具体的には以下4つのステップで目標を立てます。
O:Outcome(得たい結果) 具体的に得たい結果。できれば定量的に書く。
O:Obstacle(障害) 得たい結果を実現する際に想定される障害。
P:Plan(計画) 障害が起きたら、どんな行動をとるかの計画。
ここで重要なのはObstacleとPlanです。
事前に目標達成の障害となることを想像しておくと、実際に「仕事が忙しくなって英語学習の時間が取れない......」などの障害が起きたときに対処しやすくなるためです。
これだけだと分かりづらいので、筆者が実際に作ったWOOPの例を紹介します。
Wish(望み)
英語で仕事ができるようになりたい
Outcome(得たい結果)
3か月後の国際学会のプレゼンを、質疑応答含めて成功させる
Obstacle(障害)
① 仕事が忙しくなり、学習時間を確保できなくなる
② 家族との時間を確保するため、土日の学習時間がとれなくなる
③ 飲み会に誘われて学習時間を確保できくなる
④ 途中でダレてしまい、学習を継続できなくなる
⑤ 成長実感がわかず、このまま学習を続けるべきか迷いが生じる
⑥ 学会のプレゼン資料の準備が間に合わなくなる
Plan(計画)
① 通勤時間と食事、風呂などの隙間時間を活用して毎日2時間を確保する。平日、学習時間が短い分、土日でカバーする
② 事前に家族に宣言しておく。家族の時間、英語の時間を先に予定に入れておく
③ 一次会だけ参加し、二次会は欠席する
④ 毎日5分で良いので継続する
⑤ これまで学習してきたテキストを見直して成長を感じる。
⑥ マイルストンを設けて早めに完成させる。どうしても間に合わない場合は、英語よりプレゼン資料準備を優先する
このように障害と計画を具体的に書き出すのがポイントです。
WOOPについては以下の記事も参考にしてみてください。
⇒ご参考:ウープの法則を使ったビジネス英語学習の目標設定の例
モチベーションに頼らず英語勉強を習慣化する
あなたも経験はないでしょうか?
「今日から毎日一時間勉強しよう!」と心に誓っても、一週間も経つと続かなくなってしまったことが。
この原因は「モチベーション」に頼って勉強をしようとしていることです。なぜならモチベーションは長続きしないから。
その代わりに、勉強を毎日の習慣に取り入れた方が継続しやすくなります。意識せずとも毎日歯磨きをするのと同じイメージです。
習慣化のコツにはいくつかありますが、ここでは一つ紹介します。
- 電車に乗ったら英語学習アプリを開く
- 家に帰ってカバンを置いたらテキストを開く
- 家を出たらイヤホンをしてリスニングを始める
日常的に行っている行動と英語学習をセットにすると、習慣化しやすくなります。
英語学習を習慣化するコツは他にもあります。詳しくは英語学習を習慣化して目標達成する8つのコツを読んでみてください。
大量のインプットと少量のアウトプット
と考えがちですが、あまり効果的ではありません。
なぜなら「知らない英語をいくら読んでもわからない、知らない英語をいくら聞いても理解できない」からです。
第二言語習得論と呼ばれる学問領域があります。「人が外国語を習得するプロセス」を研究する学問です。第二言語習得論の研究結果から、外国語を習得するには「大量のインプットと少量のアウトプットのバランス」が原則だとわかっています。
- インプット:英単語・英文法、リーディングやリスニング
- アウトプット:ライティング、スピーキング
具体的にはどのくらいのバランスの良いのか?
研究者の間では、インプット:アウトプット=8:2 の割合が効率的な学習だと言われています。
ビジネス英会話力を伸ばしたい人は、「大量のインプットと少量のアウトプット」の原則を守って、学習計画を立てることをおすすめします。
より詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみて下さい。
⇒ご参考:英語勉強法の効率が変わる5つのポイント|科学的な英語上達法
ビジネス英語・英会話の勉強法に関する「よくある質問」
続いて、ビジネス英語の勉強法に関する、よくある質問に回答します。
ビジネス英語習得には、どのくらいの勉強時間が必要ですか?
あなたの現状の英語レベルによりますが、一般的には数100時間の勉強が必要になります。
目安として、「ビジネス英語レベル」に必須のTOEIC800点を取るまでの勉強時間に関する調査結果を紹介します。
オックスフォード大学の調査によると、TOEICスコアを100点伸ばすのに200〜300時間かかります。
なので、仮に今のTOEICスコアが600点だとすると、TOEIC800点を取るまでに500時間程度の学習が必要です。
仮に1日1時間、英語学習をすると500日間、つまり1年5ヶ月程度かかります。
「え? そんなにかかるの?」と思う人もいるかもしれません。
課題発見が英語学習効率化のキーポイント
もちろん、学習の効率を高めることで必要な時間を短縮できます。
具体的には、自分の英語力の課題をピンポイントで見つけることができれば、圧倒的に効率が高まります。なぜなら、課題がピンポイントでわかれば、最短コースを歩めるから。
逆に英語力の課題がぼんやりしていると、遠回りをして多くの無駄な学習時間を費やすことになってしまいます。
しかし、独学で劇的に効率をあげるのは難しいです。
なぜなら、ピンポイントで課題を見つけるには、第二言語習得論や言語学などの専門知識が必要になるからです。これらを身につけるには、大学で学んだり専門書を読んだりする必要があります。
プロの助けを足りるのが早道
なので、効率良くビジネス英語を身につけたいならプロの力を借りるべきです。
以下の記事には、科学的な学習法を取り入れ、最短コースで英語をマスターできるスクールを紹介しています。
「時間がないので、効率良く英語を身につけたい!」という場合は、ぜひチェックしてみてくださいね。
各社が実施している無料体験を受けるだけでも、自分の英語力が課題がクリアになったり、今後の勉強内容が明確になります。
少しでも気になる場合は、チェックしてみてくださいね。
⇨【保存版】英語コーチングスクール16社を比較~おすすめランキングあり~
フレーズ暗記をした方が良いでしょうか?
フレーズを覚えておいて損はありません。
ただ、フレーズ暗記ばかりをやるのはオススメしません。
なぜなら、ビジネス英語においてフレーズ暗記は「枝葉」だからです。
それよりも、英語力の「幹」となる本質的な英語力を身につけることに力を注ぐべき。
「幹」となる本質的な英語力の身につけ方は、この記事で紹介しているので参考にしてみてくださいね。
初心者がビジネス英語を身につける勉強法を知りたいです
初心者でも正しいステップを踏めばビジネス英語を身につけられます。
この記事で、ビジネス英語を身につけるためのステップと具体的な勉強法を紹介しているので、チェックしてみてくださいね。
無料でビジネス英語を学べますか?
もちろん無料でもビジネス英語を学べます。
この記事でも紹介した、Polyglotsというアプリなどは無料で最新の英語ニュースを読んだり聞いたりすることができる。
他にも優良な無料アプリもあります。
ただ、効率よく短期間でビジネス英会話を身につけたいなら、ある程度の投資をするのがオススメです。
なぜなら、無料教材には限界があるから。
有料の書籍、アプリを使うことで、学習効率を高められます。
さらに、「もっと効率良くスマートにビジネス英会話をマスターしたい!」という場合は、専門家がいるスクールを検討してみてください。
各スクール無料体験を実施しています。この無料体験を受けるだけでも、あなたオリジナルの学習カリキュラムを作ってもらえたりします。今後の学習計画を立てる上でも役立つので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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まとめ|ビジネス英語は独学でマスターできる
この記事ではビジネス英語、ビジネス英会話を独学でマスターする勉強法を紹介してきました。
正しい学習法で良質な教材を選び勉強を続ければ、ビジネス英語は独学で習得できます。
この記事を参考にして、ビジネス英語を勉強してみて下さい。
やはり独学は難しそう......という人へ
とはいえ「独学でビジネス英語をマスターできる自信がない......」という人もいますよね。
最近では数ヶ月の短期間でビジネス英語が身に付くスクールが増えています。
昔からある英会話スクールではなく、次世代型の英会話スクールですね。
これら最新のスクールでは、受講生一人ひとりに合わせたカリキュラムを作成してくれます。
この記事でも紹介した科学的で効率的なトレーニングをカスタマイズしてくれるので、短期間でビジネス英会話力を伸ばせます。
以下の記事には筆者が実際に体験して、オススメできるスクールを厳選して紹介しています。少しでも気になる場合は読んでみてください。